シラバス情報

授業コード
510768
オムニバス
科目名
電気法規と施設管理
科目名(英語)
Lows and Regulations on Electric PowerIndustry and Electric Facilities Control
配当学年
4年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
水曜1限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
椎名 和仁
教室
1-203
実務家教員担当授業
担当教員である小職は、企業での実務的な電気法規に長年携わってきた。その経験を活かし、学生が社会に出てからの必要となる基礎知識と電験3種学習方法のポイントを教えたい。本年度は「理論」の問題傾向についても若干触れてみたい。
授業の目的と進め方
本単位を取得することにより、実務経験の内容次第で「電気主任技術者第1種」の資格取得が可能なことから、電気主任技術者に求められる電気関係法規全般・体系等、、施設・電気工作物の管理・保守の実態等を解説をする。さらに、再生可能エネルギー促進に伴う電気主任技術者の役割、今後の新エネルギ−のについて理解を深められるようになる。 
達成目標1
現場を預かる責任者として法律に則り「電気主任技術者」に選任され、電気工作物等全般に渡る工事・維持・運用に携わる際に必要とされる、基本的知識・技量等を取得させると共に、電気工学系の学生に求められる、エネルギー・環境問題等の一般知識を取得することにより、関係者等に説明できるようになる(50%)。
  
達成目標2
電気法規の要点、それらに関わる再生可能エネルギー促進に伴う電気主任技術者の役割、今後の新エネルギ−の知識などが修得できるようになる(25%)。 
達成目標3
第三種電気主任技術者試験において「法規」の科目合格ができるように試験問題を解き、その対策を考えてみる(25%)。
達成目標4
就職内定先で在学中に電験3種を受けることを勧められている学生は、8月と3月に実施される試験を受け、入社前に科目合格を目指すことを期待したい。
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
レポート及び課題提出

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
電気関係法規の概要 
本講義の概要、進め方について説明を行う。また、電気主任技術者の試験に関するアンケート調査を行い、これを参考にしながら第1回目以降の講義の進め方に役立てる。本講義のシラバスの目を通しておくこと(予習30分)。 
第2回
電気関係法規の体系  
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第1章1・1電気関係法規の体系、1・2法律の必要性、1・3電気事業の種類と特質、1・4電気事業と電気法規の変遷に目を通しておくこと(予習30分)。講義後、新聞や雑誌から興味がある電気の記事を読むこと(復習30分)。
第3回
電気事業法の目的と事業規制
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第1章1・5電気事業法の目的と事業規制に目を通しておくこと(予習30分)。講義後、自宅や大学にある分電盤など仕組みを確認してみること(復習30分 )。
第4回
再生可能エネルギー促進に伴う電気主任技術者の役割、電気主任技術者第3種試験における「理論」の問題について
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第1章1.8再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法、事前に資料を配布するので目を通しておくこと(予習30分)。また、電験3種の「法規」は、「理論」とも関係する問題があるので、基本的な「理論」の問題を解いてみる。この問題は事前に配布するので学習しておくこと(復習30分)。 
第5回
電気工作物の保安に関する法規
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第2章2.1電気の保安確保の考え方、2.2電気事業における電気保安体制、2.3電気工作物の範囲と種類、2.4事業用電気工作物の保安、2.5電気主任技術者資格の取得、2.6一般電気工作物の保安体制、2.7電気工事士法について目を通しておくこと(予習1時間)。講義後、各種の電気工作物と資格の範囲について確認すること(予習30分)。     
第6回
一般用規制の電気用品安全
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第2章2.8電気用品安全法、2.9電気工事士業法に目を通しておくこと(予習30分)。講義後、身近にある電気製品を見てみること(復習30分)。
第7回
電気主任技術者第3種試験における「法規」の問題についてⅠ
電験3種における「法規」の問題を解いてみるため、事前に出題範囲を配布するので学習しておくこと(予習2時間)。講義義は、小テストの結果を振り返ること(復習1時間)。
第8回
電気工作物の技術基準・Ⅰ
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第3章3.1技術基準とは、3.2基本事項、3.3発電所・変電所等の電気工作物、3.4電線路について目を通しておくこと(予習1時間)。講義後、電気主任技術者を選任すべき施設を調べて見ること(復習30分)。 
第9回
電気工作物の技術基準・Ⅱ
事前に、テキスト『電気法規と電気施設管理』の第3章3.5電気保安通信設備、3.6電気使用場所の施設、3.7電気鉄道及び鋼索鉄道、3.8国際規格の取り入れ、3.9発電設備の電力系統への連携技術要件に目を通しておくこと(予習1時間)。講義後、電気主任技術者の日々の業務を確認すること(復習30分)。  
第10回
電気主任技術者第3種試験における「法規」の問題についてⅡ
電験3種における「法規」の問題を解いてみるため、事前に出題範囲を配布するので学習しておくこと(予習2時間)。講義義は、小テストの結果を振り返ること(復習1時間)。
第11回
電気事故に関する事例  
事前に資料を配布するので目を通しておくこと目を通しておくこと。さらに、最近の電気事故等について調べておくこと(予習1時間)。講義後、過去の電気事故の原因と対策を調べてみること(復習30分)。
   
第12回
接地の種類と用途について
事前に資料を接地に関する資料を配布するので目を通しておくこと(予習30分)。講義後、内容を振り返ること(復習30分)。 
第13回
電気主任技術者第3種試験における「法規」の問題についてⅢ
電験3種における「法規」の問題を解いてみるため、事前に出題範囲を配布するので学習しておくこと(予習2時間)。講義義は、小テストの結果を振り返ること(復習1時間)。なお、問題は 「これだけ法規 改訂4版 (電験3種Newこれだけシリーズ)」から出題する。  
第14回
本講義の振り返り
第1から第13回までの内容を振り返り、期末テストの出題の傾向を説明する。


課題等に対するフィードバック
課題については、授業の中で代表的なレポートを挙げてコメントする。
評価方法と基準
期末試験(40%)、中間テスト(40%)、中間レポート(10%)、平常点(10%)として100点満点で成績評価を行う。なお、最終的な成績評価は、60点以上70点未満の場合はC評価とする。  
テキスト
以下の書籍を参考にして、基本的には配布資料(パワーポイント)で授業を進める。そのため『電気法規と電気施設管理』の本の購入は必須ではない。なお、配布資料は事前に Teamsで公開する。

竹野正二著『電気法規と電気施設管理』東京電機大学出版局(2024) [ISBN :9784501119102] 
問題集
これだけ法規 改訂4版 (電験3種Newこれだけシリーズ)[ISBN :9784485119457]
これだけ理論 改訂2版 (電験3種Newこれだけシリーズ)[ISBN :9784485119419]  
 
参考図書
月刊 『新電気』 ㈱オーム社
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本単位を取得することにより、実務経験の内容次第で「電気主任技術者第1種」の資格取得が可能となる。従って、電気主任技術者に求められる電気関係法規全般・体系等を学ばせると共に、施設・電気工作物の管理・保守の実態等を理解させ、電気工作物等の工事・維持・運用等に携わる際の基本的知識・技量等を修得させることを目標とする。 
履修登録前の準備
普段より、新聞・テレビ報道等からエネルギー問題や環境問題に目を通しておくこと。