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教員名 : 上野 貴博
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授業コード
520188
オムニバス
科目名
電気回路応用
科目名(英語)
Applied Electric Circuits
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜4限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
上野 貴博
教室
1-352
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
本講義では、2端子対回路、過渡現象回路、分布定数回路の解析法を学習します。2端子対回路は回路をブラックボックスとして扱う際に必要な回路の考え方、過渡現象はスイッチのオン/オフ時やパルス/ディジタル信号の取り扱い時に現われる現象、分布定数回路は長い伝送路や高い周波数の信号を扱う際に必要となる回路の考え方を学ぶことが目的である。
達成目標1
2端子対回路の基礎的な考え方を説明することができる。【20%】
達成目標2
2端子対回路を計算することができる。【20%】
達成目標3
過渡現象の回路方程式を立てることができる。【20%】
達成目標4
1階、2階の微分方程式で記述された回路方程式を解くことができる。【20%】
達成目標5
初期条件について説明できる。【10%】
達成目標6
分布定数回路の考え方を説明することができる。【10%】
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
2端子対回路の基礎的な考え方
・キルヒホッフの法則を復習し、自在に活用できるようにしておく(1時間)
・直並列回路の電圧(分圧)、電流(分流)の求め方を自在に活用できるようにすること(1時間) 第2回
2端子対回路 Z行列
・電圧源の開放/短絡、電流源の開放/短絡の意味を理解しておく(1時間)
・Z行列に関して講義で示した回路について再度計算をおこない、理解を確実にすること(1時間) 第3回
2端子対回路 Y行列
・インピーダンスとアドミタンスの違いを確認しておく(1時間)
・Y行列に関して講義で示した回路について再度計算をおこない、理解を確実にしておくこと(1時間) 第4回
2端子対回路 F行列 H行列
・Z行列Y行列に関して定義と計算方法に関して見直しておくこと(1時間)
・F行列H行列に関して回路の計算方法そして単位に関して、授業で示した例題を再度見直すこと(1時間) 第5回
過渡現象解析 微分方程式
・過渡現象は微分方程式を解く必要がある。1階の微分方程式に関して数学のテキストを見直しておくこと(1時間)
・授業で出した例題に関して再度計算し、理解を確実にすること(1時間) 第6回
過渡現象解析 直流RC回路 充電
・微分方程式に関して復習をしておく(1時間)
・RC回路の充電は基本かつ重要な現象であるので、授業中に示した例について、再度計算をしておくこと(1時間) ・充電特性に関する特性図を基に、現象を再度理解すること(1時間) 第7回
過渡現象解析 直流RC回路 放電
・RC回路の充電現象について再度見直しておくこと(1時間)
・放電の微分方程式に関して再度計算し、放電特性に関する図を基に、現象を再度理解すること(1時間) 第8回
過渡現象解析 直流RL回路 充放電
・RC回路の充放電に関して、再度復習し、計算と現象の理解を深めておくこと(1時間)
・インダクタの電圧と電流との関係を復習しておく(1時間) ・RL回路の充放電特性について、計算と現象に関して、RCとの比較において理解を深めること(1時間) 第9回
過渡現象解析 交流RL/RC回路
・三角関数の積分に関して復習し、特に、再帰積分に関して理解しておくこと(1時間)
・授業中に示した交流回路の過渡現象に関して、微分法方程式の解法と現象の両面から理解を深めること(1時間) 第10回
過渡現象解析 2階の微分方程式
・2階の微分方程式の解法に関して調べておくこと(1時間)
・授業中に示した2階の微分方程式に関して、再度各自が解いて道具として使えるようにすること(1時間) 第11回
過渡現象解析 LC回路
・2階の微分方程式に関して再確認しておく(1時間)
・電流の振動現象について、方程式の理解と、その物理現象に関して、授業中の例題を見直して理解すること(1時間) 第12回
過渡現象解析 LCR回路
・LC回路の現象と方程式に関して、再度、確認しておくこと(1時間)
・LCR回路とLC回路の現象の違いについて、エネルギー消費の観点から理解を深めること(1時間) 第13回
分布定数回路
・伝送線路とはどのようなものか調べておく(1時間)
・実際の様々ケーブルの構造を調べておく(30分) ・授業で示した回路に関して現象を理解するように見直すこと(1時間) 第14回
ラプラス変換と電気回路
・過渡現象で取り扱ってきた、回路方程式と微分方程式に関して整理しておくこと(1時間)
・ラプラス変換により、授業で取り扱った微分方程式を解いてみること(1時間) 課題等に対するフィードバック
毎回、授業内で課題を実施し、提出された課題について解答を解説する。
評価方法と基準
中間・期末確認テスト70%、課題提出など授業への取り組み30%で評価する。
総合評価として、60点以上70点未満の場合、C評価となる。 課題等の回答は授業において詳しく解説する。 テキスト
金原 粲 『電気回路』 実教出版(2008年) [ISBN-13: 978-4407313161]
参考図書
大野克郎、 西哲生 『大学課程 電気回路〈1〉』 オーム社(1993年) [ISBN-13: 978-4274131660]
尾崎弘 『大学課程 電気回路〈2〉』 オーム社(2000年) [ISBN-13: 978-4274131950] 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
電気電子通信工学科の扱う工学領域は、エレクトロニクス製品の設計、インターネットをはじめとした情報通信、電気エネルギーの発生や応用など、きわめて幅広い分野に及ぶ。基礎的かつ重要な内容が回路である。本学科では、「電気回路基礎」から「交流回路基礎」、「電気回路応用」で電気回路の基礎項目に関して、段階を踏んで構成されている。これらの科目を通じて電気電子通信工学特有の理論体系と思考方法を理解する。
履修登録前の準備
微分、積分の基礎、微分方程式の基礎をしっかりと復習しておくこと。これらの理解が不十分だと、過渡現象を理解することができない。 指定のテキストを必ず用意すること。
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