|
教員名 : 青柳 稔
|
授業コード
520331
オムニバス
科目名
電子デバイス
科目名(英語)
Electronic Devices
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜2限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
青柳 稔
教室
3-325
実務家教員担当授業
指導教員は、自動車用半導体のデバイスおよびプロセス、信頼性に関する実務経験がある。その経験を活かし電子物性に関しての基礎を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
電子デバイスの動作を定性的に理解するために、電子、正孔の動きまで掘り下げて最先端電子デバイスの基礎であるダイオード、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタ等の各種電子デバイスの動作原理について理解する。また、これらにより、幅広い電子デバイスの技術に対応できる力を身につける。
達成目標1
固体材料の物性について、電子、正孔の振る舞いのレベルから、説明することが出来る[20%]。
達成目標2
pn接合を中心に、ダイオードの動作原理(整流作用)について、物理的見地から説明できる[20%]
達成目標3
pnp接合とnpn接合を中心に、バイポーラトランジスタの動作原理について、説明できる[20%]
達成目標4
MOS構造を中心に、MOSトランジスタの動作原理について、説明できる[20%]
達成目標5
各種電子デバイスにおける半導体材料の役割について説明できる[20%]
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
半導体の基礎(原子の構造、固体結晶)
質量数、陽子数、電子数について予習し、復習として、いくつかの元素について(シリコンを含むこと)、原子の構造を図示し、他の元素と比較すること。(3時間)
第2回
半導体の基礎(エネルギー帯)
エネルギー準位について予習し、復習として、導体、半導体、絶縁体の電気伝導の違いを、エネルギー帯を用いて説明できるようにすること。(3時間)
第3回
半導体の基礎(真性半導体、不純物半導体)
真性半導体(シリコン)について予習し、復習として、電子デバイスにおける不純物半導体の役割について、説明できるようにすること。(3時間)
第4回
半導体の基礎(電気伝導機構)
抵抗体の電気伝導について予習し、復習として、半導体における二つの電気伝導機構について、説明できるようにすること。(3時間)
第5回
pn接合ダイオード(作製方法、構造)
pn接合について予習し、復習として、接合の主な作り方、不純物の濃度分布まで考慮した構造について、説明できるようにすること。(3時間)
第6回
pn接合ダイオード(整流特性)
pn接合における電子と正孔の動きについて予習し、復習として、pn接合ダイオードの整流特性を、エネルギー帯構造を用いて説明できるようにする。(3時間)
第7回
金属と半導体の接触
金属のエネルギーバンドについて予習し、復習として、金属と半導体の接触について、エネンルギー帯構造を用いて説明できるようにする。(3時間)
第8回
MOSキャパシタ
並行平板コンデンサについて予習し、復習として、MOSキャパシタの動作原理について、静電容量の印加電圧に対する変化を中心に説明できるようにする。(3時間)
第9回
MOSトランジスタ
pn接合の構造とエネルギーバンドについて予習し、復習として、MOSトランジスタの動作原理について、断面構造図を用いて説明できるようにする。(3時間)
第10回
バイポーラトランジスタ
pn接合の構造とエネルギーバンドについて再度予習し、復習として、バイポーラトランジスタの動作原理について、断面構造図を用いて説明できるようにする。(3時間)
第11回
受光デバイス
pn接合のエネルギーバンドと電子の遷移について予習し、復習として、受光デバイスの動作原理について、断面構造図を用いて説明できるようにする。(3時間)
第12回
発光デバイス
光エネルギーと電子の遷移について予習し、復習として、発光デバイスの動作原理について、断面構造図を用いて説明できるようにする。(3時間)
第13回
集積回路
集積回路 ,MOSトランジスタについて振り返っておくこと。そのうえで、PMOS とNMOSの動作について予習し、集積回路の中でのこれらの動作について復習する。(3時間)
第14回
将来展望
微細化の動向について予習し、復習として、今後の電子デバイスの将来展望について、集積回路の進歩の観点から考えてみる。(3時間)
課題等に対するフィードバック
課題の解答はポータルサイトを通して公開する。必要に応じて授業内で解説を行う。
評価方法と基準
小テスト(20%程度)、課題への取り組み(30%程度)、期末試験(50%程度)をおこない、これらの点数の総合得点を求め、100点満点で60点以上を合格(C評価以上)とする。 特に、小テストと課題への取り組みの配分が大きいので、確実に授業に参加し、各授業の内容を学修すること。
テキスト
高橋清 山田陽一 著『半導体工学 半導体物性の基礎』森北出版(2020年 3月 新装版)ISBN978-4-627-71044-3
参考図書
下村 武 著『電子物性の基礎とその応用』コロナ社(1963)ISBN978-4-339-00468-7
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応),2年春学期にある「電気磁気学」及び「電子物性」の知識の一部をさらに発展させ、将来、半導体関連(LSIの設計など)の仕事に従事する際に要求される専門的知識を身につける科目である。また、将来、電気主任技術者試験を受ける学生にとっては、知っておく必要のある科目である。
履修登録前の準備
「電気磁気学」及び「電子物性」の内容を復習しておくことが望ましい。
|