シラバス情報

授業コード
520463
オムニバス
科目名
音響・画像処理
科目名(英語)
Acoustic Signal and Image Processing
配当学年
3年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
木許 雅則
教室
1-303
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
通信ネットワークやマルチメディア機器の発展とともに、それらで取り扱われるデータはディジタル化されている。本授業では、それらの主要な要素である音と画像を対象として、ディジタル化の手法・利点やその応用技術について学ぶ。
授業では適宜 演習課題を課す。演習課題は採点後に返却するので、内容を必ず復習すること。
達成目標1
サンプリング定理について説明できる。【20%】
達成目標2
アナログ信号をディジタル信号へ変換して取り扱うことの利点・欠点を音や画像の例を挙げ、解説することができる。【25%】
達成目標3
音の周波数、画像の空間周波数について、それぞれの違いや周波数情報から源信号の特性を説明することがきる。また、代表的な周波数変換手法であるFFTやDCTの処理手順が解説できる。【25%】
達成目標4
授業内で紹介した音・画像の様々なディジタル信号処理技術について、それらの処理概要が説明できる。【30%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
音・画像のディジタル処理
身の回りで、音や画像がディジタル化され取り扱われているものをリストアップしてみる。(2時間) 
第2回
音・音声の基礎 
音はどのようにして発生、伝搬し人間に知覚されるのかを中心に、音とは何かについて復習すること。(2時間)
第3回
音の空間性・定位 
音の定位は、何によりもたらされるのかについて復習すること。(2時間) 
第4回
音響信号のディジタル化 
アナログ信号である音をディジタル化する利点について調べる。また、サンプリング定理の内容、その必要性について復習しておくこと。(2時間) 
第5回
音響信号の圧縮 
音楽データの圧縮方式について調べ、それぞれの特徴をまとめること。代表的な圧縮方式であるMP3について、その処理手順と圧縮ができる仕組みについて復習すること。(2時間) 
第6回
ディジタル音響処理技術 
携帯電話がどのように音声信号を通話先に送り届けているのかを調べる。授業内で紹介した様々な処理方法はディジタルでしか実現出来ないのはなぜか考える。(2時間) 
第7回
音声認識 
日常で音声認識が利用されている場面についてまとめてみる。また、音声認識の利用で便利になりそうな場面を考える。(2時間) 
第8回
画像の基礎 
三原色による任意の色の表現方法について復習すること。
また、空間周波数について調べること。(2時間)
第9回
画像のディジタル化 
画像のディジタル化(標本化、量子化)の仕組みについて復習すること。(2時間) 
第10回
静止画像の圧縮 
静止画像の圧縮方式について調べ、それぞれの特徴をまとめること。圧縮率をあげるためにはどのようにすれば良いか。その際、画質はどのように変化していくか等、特にJPEGを対象として復習しておくこと。(2時間) 
第11回
画像処理(濃度変換、雑音除去、補間) 
コントラスト改善の効果と必要性について調べること。(2時間) 
第12回
画像処理(エッジ検出、テクスチャ解析) 
エッジ検出、テクスチャ解析の仕組みについて復習しておくこと。(2時間) 
第13回
パターン認識 
パターン認識が利用される場面について調査する。パターン認識の仕組みについて復習するとともに、認識率向上には、どのようなことが必要か考えてみる。(2時間) 
第14回
電子透かし 
電子透かし以外の画像に関わるセキュリティ技術について調べること。(2時間) 


課題等に対するフィードバック
毎回の授業で演習課題を課す。演習課題は、提出後の授業で解答を行うので必ず復習すること。 
評価方法と基準
演習課題(60%)+ 期末試験(40%) に基づき100点満点で評価する。なお、60点以上をC評価とする。
テキスト
尾内理紀夫著『マルチメディアコンピューティング』コロナ社 【ISBN:978-4-339-02434-0】 
参考図書
岩宮眞一郎著『よくわかる最新音響の基本と仕組み』秀和システム 【ISBN:978-4-7980-1656-6】
古井、酒井著『画像・音声処理技術』電波新聞社 【ISBN:4-88554-756-3】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
コンピュータやインターネット等の通信網で送受信されるデータの多くは、テキスト、画像、音などのディジタルデータである。本授業では、これらのデータの仕組みや特徴、実際の処理方法などを学ぶことが出来る。電子情報通信系の科目群のなかでも、コンピュータや通信、信号処理等の技術で必要となる知識が得られる科目である。
また「信号処理」を併せて履修することで理解をさらに深めることが出来る。 
履修登録前の準備
ベクトル・行列の演算や微分・積分など、基礎的な数学の知識が必要となるため復習しておくこと。