シラバス情報

授業コード
520496
オムニバス
科目名
信号処理
科目名(英語)
Signal Processing
配当学年
3年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜2限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
大田 健紘
教室
3-321
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
ディジタル信号処理技術を理解し、その技術を修得するためにフーリエ級数、フーリエ変換の意味を理解し、それらの知識を基に、ディジタル信号処理で重要となる、離散フーリエ変換、z変換を計算できるようにし、ディジタルフィルタの原理を説明できるようにすることが目的である。目的を達成するため、随時、演習問題を解くことで、その講義内容を修得できたかどうかを確認する。
達成目標1
フーリエ級数展開の意味を理解し、説明することができる【10%】
達成目標2
フーリエ変換の意味を理解し、説明することができる【10%】
達成目標3
離散フーリエ変換の意味を理解し、説明することができる【10%】
達成目標4
ラプラス変換を使って、連続時間システムの入出力の周波数特性を求めることができる【10%】
達成目標5
z変換を用いて、離散時間システムの入出力の周波数特性を求めることができる【20%】
達成目標6
ディジタルフィルタの原理を説明でき、特性を解析することができる【20%】
達成目標7
求められる回路特性を元にディジタルフィルタの回路設計ができる【20%】

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
信号とシステム
予習:連続時間信号と離散時間信号とはどのようなものか、実例を調べておく(30分)。
復習:適応信号処理の応用例を考えてみる(1時間)。
第2回
フーリエ級数
予習:三角関数の加法定理、倍角の公式、積分、数列周期、周波数について調べておく(30分)
復習:演習課題でできなかった問題の解答をなぞってみること(30分)
第3回
フーリエ変換
予習:フーリエ級数が計算できるようにしておく(30分)、さらに、角周波数と周波数の差異、置換積分の方法について調べておく(1時間)
復習:演習課題でできなかった問題の解答をなぞってみること(30分)
第4回
連続時間LTIシステム 
予習:マイクの入力と出力の関係など連続時間システムの実例と、その性質、インパルスとは何かについて調べる(30分)
復習:演習問題でできなかった問題の解答例をなぞってできるようにしておく。(1時間)
第5回
ラプラス変換 
予習:ラプラス変換表を用意し、部分分数展開の方法を調べておく(1時間)
復習:ラプラス変換とフーリエ変換の定義式を見比べ、共通点と相違点をまとめる(1時間)
第6回
連続時間LTIシステムの周波数特性  
予習:ラプラス変換を再確認しておく(30分)
復習:複素数分数の分母実数化と複素数の絶対値についてまとめておく(1時間)
第7回
サンプリング定理
予習:連続時間信号と離散時間信号について再確認しておく(30分)
復習:AD変換、DA変換についてまとめておく(1時間)
第8回
離散時間フーリエ変換 
予習:共役複素数の性質を調べ、オイラーの公式を復習しておく(1時間)
復習:オイラーの公式によりexp (複素数)をsin、cos で表現できるようにする(1時間) 
第9回
離散フーリエ変換と畳み込み
予習:Σの演算方法を確認する(20分)
復習:畳み込み積分の方法についての説明をまとめてみる(1時間)
第10回
離散時間LTIシステム 
予習:身の回りのディジタルシステムの入力と出力がどのようなものか調べておく(30分)
復習:サンプリング周波数、サンプリング間隔について取りまとめる(1時間) 
第11回
離散時間LTIシステムの周波数特性
予習:サンプリング周波数、サンプリング間隔、複素数分数の分母実数化と複素数の絶対値について復習しておく(20分)
復習:演習問題でできなかった問題の解答例をなぞってみること(1時間)
第12回
z変換 
予習:等比数列、等差数列、および数列の総和の求め方を調べておく(30分)
復習:演習問題でできなかった問題の回答例をなぞってみること(1時間) 
第13回
ディジタルフィルタの解析
予習:フィルタの役割、ナイキスト周波数について復習しておくこと(1時間)
復習:演習課題でできなかった問題の解答例をなぞってみること(1時間)
第14回
ディジタルフィルタの設計
予習:零点と極について復習しておくこと(1時間)
復習:演習課題でできなかった問題の解答例をなぞってみること(1時間)


課題等に対するフィードバック
課題については解答例を示し、適宜解説を行う。
評価方法と基準
演習問題の提出・取り組み状況(40%)+期末試験(60%)で評価する。なお、合格は60点以上とする。
テキスト
渡部英二[監修]久保田彰、神野健哉、陶山健仁、田口亮[共著]『基本からわかる信号処理講義ノート』オーム社 (2014)[ISBN978-4-274-21531-5]
参考図書
浜田望『基本を学ぶ信号処理』オーム社(2012) [ISBN978-4-274-21265-9]
萩原将文『ディジタル信号処理』第2版 森北出版(2020) [ISBN978-4-627-70132-8]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
ディジタル信号処理で必要な離散フーリエ変換、z変換、そして、これらの理論的基礎となるアナログ量のフーリエ級数、フーリエ変換も取り扱う。基本的な電気回路の知識と実際の回路との橋渡しであり、詳しく電気電子通信工学を学ぶための基礎である。
履修登録前の準備
微分積分および複素数の基礎知識に関して事前学習をすることが望ましい。