シラバス情報

授業コード
510173
オムニバス
科目名
哲学
科目名(英語)
Philosophy
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜1限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
千葉張 将希
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
AI技術によって感情をもったロボットは作れるのか。情報化社会で騙されないためにはどうすればよいか—。こうした現代社会のさまざまな問題に立ち向かうためには、工学の知識や技能だけでなく、「簡単には答えの出ない問題に対して粘り強く考える力」、すなわち「哲学」の知識や技能も必要です。本科目では、今後皆さんが論理的で明晰に思考できる技術者になるために、現代哲学の基本的な知識と技能を身につけます。
達成目標1
現代哲学において、主にどのようなことが重要な問題として研究されているのか、またその問題を解決するためにどのような立場や理論が出されてきたのか、基本的な事柄を説明できる【60%】。
達成目標2
簡単には答えが出ないものの社会や人生にとって重要な問題に対して、論理的かつ明晰な仕方で分析したり議論したりすることができる【40%】。
達成目標3
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
はじめに:なぜ哲学を学ぶのか?
予習:高校数学の「集合と論理」と「命題と証明」に関する単元をおさらいすること(1時間)。
復習:哲学とはなにか、なぜ哲学を学ぶ必要があるのかについて考えをまとめること(1時間)。
第2回
心の哲学(1):ロボットは心をもてるか?
予習:演繹法とはなにかについて調べ、まとめること(1時間)。
復習:心脳問題とはなんであり、これに対してどのような解決案が出されてきたかをまとめること(1時間)。
第3回
心の哲学(2):ロボットは言語理解能力をもてるか?
予習:哲学にはどのような分野があるかを調べ、まとめること(1時間)。
復習:強いAI研究とはなんであり、これに対してどのような批判や擁護がされてきたかをまとめること(1時間)。
第4回
形而上学(1):ロボットは自由意志をもてるか?
予習:これまで哲学者や科学者がどのような思考実験を考え出してきたかを調べ、まとめること(1時間)。
復習:自由意志の有無に関する諸立場をまとめること(1時間)。
第5回
形而上学(2):ロボットはアイデンティティをもてるか?
予習:自然主義とはどのようなプロジェクトなのかを調べ、まとめること(1時間)。
復習:人のアイデンティティーに関してどのような理論が出されてきたかをまとめること(1時間)。
第6回
宗教哲学(1):神を信じることは不合理か?
予習:哲学理論の良し悪しを評価する基準にはどのようなものがあるかを調べ、まとめること(1時間)。
復習:神の存在を証明することはできるかについてまとめること(1時間)。
第7回
宗教哲学(2):証拠なく信じることは不合理か?
予習:ある考えを哲学的に批判するにはどうすればよいかについて調べ、まとめること(1時間)。
復習:証拠がなくなにかを信じてよいのかに関する諸立場をまとめること(1時間)。
第8回
認識論(1):直観や情動に従うことは不合理か?
予習:思いやりの原理とはなにかついて調べ、まとめること(1時間)。
復習:理性と直観のどちらが重要なのかについて諸立場をまとめること(1時間)。
第9回
認識論(2):現代人の生き方は不合理か?
予習:間違えることの大切さについて考えをまとめること(1時間)。
復習:情報技術の発展によって知性は向上したのか劣化したのかについて諸立場をまとめること(1時間)。
第10回
科学哲学(1):科学を信じることは賢いことか?
予習:よい入門書の探し方とはどういうものかについて調べ、まとめること(1時間)。
復習:科学的実在論論争とはなにかや、この論争をめぐる諸立場をまとめること(1時間)。
第11回
科学哲学(2):非科学を疑うことは賢いことか?
予習:帰納法やアブダクションとはなにかを調べ、まとめること(1時間)。
復習:線引き問題とはなにか、この問題に対してどのような解決案が出されてきたかをまとめること(1時間)。
第12回
哲学と現代社会(1):先延ばしをすることは愚かなことか?
予習:科学哲学にはどういうトピックがあるのかについて調べてまとめること(1時間)。
復習:先延ばしの原因や克服法にはどのようなものがあるかまとめること(1時間)。
第13回
哲学と現代社会(2):依存症になることは愚かなことか?
予習:哲学の有用性にはどのようなものがあるかについてまとめること(1時間)。
復習:依存症の原因や克服法にはどのようなものがあるかについてまとめること(1時間)。
第14回
まとめ:これから哲学とどう付き合えばよいか?
予習:誤った二分法とはなにかについて具体例とともにまとめること(1時間)。
復習:これまでに学んだ哲学のトピック、理論、思考法について、おさらいすること(1時間)。


課題等に対するフィードバック
学期の途中で実施する学修状況確認調査の結果に対し、Teams (Microsoft 365) を通じた配信によりフィードバックを行う。
評価方法と基準
期末試験:100%
期末試験が60点以上で合格となる。
テキスト
-
参考図書
-
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目での学びを通じて、ディプロマポリシーで謳われている「豊かな人間性と社会性」を身につけることができる。特に、哲学的な思考や議論の技能を学ぶことで、「論理的に物事を考える」力と「自らの考えを説明し、他者や社会に伝達する」力を育むことができる。
履修登録前の準備
哲学に関する知識は一切前提しないが、高校数学の「集合と論理」と「命題と証明」に関する単元をおさらいしておくことが望ましい。