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教員名 : 加藤 史仁
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授業コード
510270
オムニバス
科目名
機械工学実験1
科目名(英語)
Experiments for Mechanical Engineering 1
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜3限、金曜4限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
加藤 史仁、丹澤 祥晃、二ノ宮 進一、張 暁友、小﨑 美勇、小林 和也
教室
実務家教員担当授業
担当教員(加藤)は、企業において、Micro Electro Mechanical Systems (MEMS)の設計・試作・評価を通じて、様々なデバイスを開発した経験がある。こうした経験や知識を活用し、現実の課題と授業の内容との関連性を具体的に示しつつ講義を進める。
授業の目的と進め方
機械工学を学ぶ上で重要な項目に関する基礎的実験を行う。実験結果を分析・考察し、基本的な現象・法則に関する知識を体験的に修得する。さらに、実験結果と分析・考察した内容等を実験レポートにまとめ、専門的内容を他者に伝達するための文書作成能力を養う。
少人数の班に分かれて、2週間で完結する6種類の実験テーマにローテーションで取り組む。第1回目の授業で指示される内容を確実に理解・実行すること。 達成目標1
実験テーマそれぞれについて内容を理解し、基礎知識を修得している。【25%】
達成目標2
試料の準備、実験装置の操作、物理量の測定など、基本的な実験の手法が理解できる。【25%】
達成目標3
実験テーマごとに、測定値や観察結果などの実験結果を整理・分析し、考察できる。【25%】
達成目標4
実験装置、実験方法、実験結果、考察などを指定様式の実験レポートにまとめることができる。【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
○
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
授業の注意事項と実験レポートの書き方の説明
受講者全員を集めて授業を行う。集合日時と場所は事前に掲示板およびポータルサイトで知らせるので、各自よく確認して場所等を間違えないように充分注意すること。1年次の実験・実習科目について受講経験を振り返り、至らなかった点があれば各自の改善策を考えること(1時間)。
第1回の授業内容が理解できていなければ、本科目の合格は難しい。授業の後、説明内容を各自確認すること(1時間)。 第2回
剛体の静力学(1):剛体に作用する力の合成・分解
【予習】1年次に履修した物理関連科目の講義資料の中で、剛体の静力学に関する内容を復習しておくこと(0.5時間)。1年次に履修した数学関連科目の講義資料の中で、三角比およびベクトルに関する内容を復習しておくこと(0.5時間)。
【復習】指示された手順にしたがいレポートを作成すること(4時間)。 第3回
剛体の静力学(2):剛体のつりあい
【予習】1年次に履修した物理関連科目の講義資料の中で、力のモーメントおよび重心に関する内容を復習しておくこと(0.5時間)。1年次に履修した数学関連科目の講義資料の中で、定積分に関する内容を復習しておくこと(0.5時間)。
【復習】指示された手順にしたがいレポートを作成すること(4時間)。 第4回
鋼板の引張試験(1):引張試験の基礎の理解と実験
【予習】「材料力学1」で学んだ「応力ひずみ曲線」について復習をしておくこ と(1時間)。
【復習】次週までに前半のレポートを作成すること、また、1週目の実験結果を エクセルをつかって「荷重−伸び線図」としてグラフにまとめてくること(4時間)。 第5回
鋼板の引張試験(2):測定結果の整理とレポート作成
【予習】公称応力・公称ひずみ、真応力・真ひずみについて調べてくること。ま た、r値と呼ばれる材料の性質が意味することを調べてくること(2時間)。
【復習】二週分のレポートを作成し、指定された期日までに提出すること(2時間)。 第6回
金属材料の機械的特性評価(1):炭素鋼のシャルピー衝撃試験
【予習】1年次に履修した「機械材料1」のテキスト(機械・金属材料学)の低温脆性と合金元素の項(p.93)に関連の記述があるので読み返すと同時に、実験テキストを熟読して実験の手順とデータ整理の手順を理解しておくこと(1時間)。
【復習】テキストの手順にしたがいレポートを作成し、課題にも取り組むこと(4時間)。 第7回
金属材料の機械的特性評価(2):各種金属角柱の圧縮試験
【予習】1年次に履修した「機械材料1」のテキスト(機械・金属材料学)の構造材料としての金属材料の項(p.14)に関連の記述があるので応力とひずみの関係を理解しておくこと。実験テキストを熟読して実験の手順とデータ整理の手順を理解しておくこと(1時間)。
【復習】テキストの手順にしたがいレポートを作成し、課題にも取り組むこと(4時間)。 第8回
ベルヌーイの実験(1):実験装置の準備、実験、水柱計測
【予習】あらかじめテキストを熟読し、実験の目的を理解し、実験の手順を把握しておくこと(1時間)。以下のキーワードについて予習すること(1時間):圧力、密度、非圧縮性流体、連続の式、ベルヌーイの式。
【復習】説明の内容や実験の結果を振り返り、理解できるまで自学自習すること(3時間)。 第9回
ベルヌーイの実験(2):水力勾配の解析、実験結果の整理
【予習】前回の内容を自分なりに整理してから授業に臨むこと(1時間)。
【復習】授業後は説明内容や実験結果の整理と理解に努めるとともに、実験レポートに関する諸注意を思い起こしながらレポート作成し、一通り完成したら指示通りの内容になっているか、念入りに確認して提出すること(4時間)。 第10回
機械加工の基礎(1):旋盤加工における加工条件の設定と加工
【予習】機械加工実験に向け、1年次の工作実習で行った工作機械の操作法を復習するとともに、適切な切削工具のせん断角について理解しておくこと(2時間)。
【復習】加工面粗さを示すパラメータについて整理してまとめること(3時間)。 第11回
機械加工の基礎(2):表面粗さの測定、実験結果の整理
【予習】一次元測定、二次元測定および三次元測定の方法や目的を復習しておくこと(2時間)。
【復習】外周旋削時の加工条件の影響について、理論粗さを踏まえて加工面粗さや加工面性状から考察し、報告書を作成すること(3時間)。 第12回
センサ信号処理のための電気回路(1):センサの出力情報を扱うための増幅回路
【予習】テスターとオシロスコープの使い方を把握しておくこととオペアンプの基本特性などを調べておくこと(3時間)。
【復習】説明内容や実験結果の整理と理解に努めること(2時間)。 第13回
センサ信号処理のための電気回路(2):オペアンプを用いた微分回路、積分回路
【予習】微分回路や積分回路について調べておくこと(1時間)。
【復習】説明内容や実験結果の整理と理解に努めるとともに、実験レポートに関する諸注意を思い起こしながらレポート作成して提出すること(4時間)。 第14回
理解度確認のための質疑応答などを含むレポートの指導
レポートの点検と指導の日時・場所は実験テーマごとに異なるので、授業中の指示通りにレポートを作成し、指示された期限までに提出し、指示に従って指導を受け、合格と認定されるまで修正を繰り返すこと(6時間)。レポートが合格と認定されない限り、その実験テーマの評価は合格点に達しないので充分注意すること。
課題等に対するフィードバック
提出課題(レポート)について、添削した後、修正すべき点についてコメントを記載して返却する。
評価方法と基準
提出されたレポートは各実験テーマの担当教員が評価し、当初から完成度の高いレポートが提出された場合以外は、添削箇所等を示して返却する。返却されたレポートは指示通りに修正し、指示された期限までに再提出すること。
6つの実験テーマのレポートが全て合格点(60点)以上に達した場合を合格とし、実験テーマごとの評価点の相加平均を最終評価点とする。不合格の実験テーマがある場合は単位が与えられない。 テキスト
日本工業大学機械工学科編 『機械工学実験1 』(2024年度版)
参考図書
実験テーマごとに紹介する。科目全体としては特に指定しない。
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械工学の基礎事項を体験的に修得し、その成果を他者に伝える能力を身につける出発点となる科目である。また、卒業研究、更にその先の技術者としての実務に直結する科目でもある。
履修登録前の準備
1年次の『工学基礎物理実験』において学修した、実験データを表にまとめる方法、グラフの描き方などを復習しておくこと。
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