シラバス情報

授業コード
520054
オムニバス
科目名
機械工作実習
科目名(英語)
Machine Tool Practices
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜4限、月曜5限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
神 雅彦、金井 秀生、松澤 正明
教室
工作室
実務家教員担当授業
担当者の神雅彦、金井秀生および松澤正明は、民間企業において機械製品開発、設計、生産設計を行ってきた。その経験を活かし、実例や、細部の解説など、実感のある授業を展開する。
授業の目的と進め方
機械の設計や生産管理を行うに当たっては、機械加工の実際を体得しておく必要がある。学生は、旋盤加工、フライス加工、穴加工、手仕上げ、CNC機械加工、機械計測に関する実習を行ない、各種工作機械および測定装置を適切に活用できる技術を身につける。授業の進め方は、安全作業、工作機械・工具の取扱に関するガイダンスを受けた後、旋盤加工、フライス加工、穴加工、NC加工および測定実習による。
達成目標1
旋盤の原理と構造、および切削工具などを理解し、基本的な旋盤作業ができる。(重み30%)
達成目標2
フライス盤の原理と構造、および切削工具などを理解し、基本的なフライス盤作業ができる。(重み15%) 
達成目標3
CNC工作機械の原理と構造、加工プログラムの流れ、CNC機械加工の実際を理解し、基本的な作業ができる。(重み15%) 
達成目標4
ノギス、マイクロメータなどを用いた寸法測定、3次元測定および表面形状測定の原理を理解し、基本的な測定ができる。(重み15%)
達成目標5
ボール盤による穴あけ作業やネジきりなどの手作業ができる。(重み15%)
達成目標6
安全作業に関して理解し、正しい機械、器具の取扱ができる。(重み10%)
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
実習ガイダンス、安全作業について、工作機械の構造および操作法の基礎、工具および測定器の使用法の基礎  
準備事項:作業着、安全帽、安全な靴などの準備をすること。体調を整えて実習に臨むこと(1時間)。
復習事項:安全作業方法、工作機械、工具、測定器の原理と使い方に関して、自分で作業ができるように、テキストやノートを見返して再確認しておくことが必須である(1時間)。  
第2回
旋盤作業1:車軸の準備加工【旋盤の点検および動作確認、工作物チャック作業、工具取り付け作業、手送り端面削り作業】
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。旋盤の各部名称、実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:旋盤の点検および動作確認、工作物チャック作業、工具取り付け作業、端面削り作業、センターもみ作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第3回
旋盤作業2:車軸の端部加工【手送り端面削り作業、仕上げ作業】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:工具取り付け作業、端部仕上げ加工、突っ切り加工に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第4回
旋盤作業3:車軸の外周加工【自動送り外周削り作業、仕上げ加工、終業点検および清掃】
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:工作物チャック作業、工具取り付け作業、外周削り作業、仕上げ削り作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第5回
フライス盤作業1:上面板の加工【フライス盤の点検および動作確認、工作物チャック作業、工具取り付け作業、手送り削り作業】
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。フライス盤の各部名称、実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:工作物チャック作業、工具取り付け作業、端面削り作業、上面削り作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第6回
フライス盤作業2:上面板の加工【自動送り削り作業、寸法測定、終業点検および清掃】
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:段差削り作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第7回
NCプログラミング:マシニングセンタ作業のための加工プログラム作成【穴加工、輪郭加工のための加工プログラム作成】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。加工プログラムの流れに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:NCプログラミングに関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。 
第8回
マシニングセンタ作業1:上面板の加工【マシニングセンタの点検および動作確認、工作物チャック作業、工具取り付け作業、穴加工作業】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:工作物の取り付け作業、穴あけ作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第9回
マシニングセンタ作業2:上面板の加工【異形穴削り作業、寸法測定、報告書作成、終業点検および清掃】
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:工具自動交換、異形穴削り作業に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第10回
穴あけ・手仕上げ作業1:ケガキ・センターパンチ作業・穴あけ加工【定盤・ボール盤・工具の点検および動作確認、ケガキ作業、センターパンチ作業、穴あけ加工】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。ボール盤の各部名称、実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:ケガキ作業、センターパンチ作業、穴あけ加工に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第11回
穴あけ・手仕上げ作業2:仕上げ加工・測定【バリ取り加工、仕上げ加工、精度測定、報告書作成、終業点検および清掃】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:バリ取り加工、仕上げ加工、精度測定に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第12回
寸法測定:各部品の長さ、穴ピッチ測定【測定器の点検および動作確認、ノギス、マイクロメータによる長さ測定、3次元形状測定器による穴ピッチ測定、終業点検および清掃】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:ノギス、マイクロメータによる長さ測定、3次元形状測定器による穴ピッチ測定に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第13回
形状、粗さ測定:車軸の表面粗さ測定【測定器の点検および動作確認、表面形状測定器による粗さ測定、終業点検および清掃】 
準備事項:服装と体調を整えて実習に臨むこと。実習の段取りに関してテキストで確認しておくこと(1時間)。
復習事項:表面形状測定器による粗さ測定に関して振り返り、ワークブックの課題を完成させること(1時間)。
第14回
レポート指導  
実習作業状況、加工精度に関するレポートをまとめ提出し、チェックを受けること。最終的に、合格印をもらい完了となる(1時間)。


課題等に対するフィードバック
製作物に関する質問について、授業中の作業の合間に回答する。課題レポートに関して、授業におけるレポート指導時間に直接コメントする。
評価方法と基準
全項目の実習をこなし、課題製作物を完成し、レポートに60点以上(100点満点)であることをもって合格とする。実習課題は持ち帰り、実習記念品として生涯大切に保存すると良い。
テキスト
日本工業大学機械工学科・機械実工学教育センター編:『機械工作実習、テキスト&ワークブック』日本工業大学(2025) 
参考図書
古閑伸裕ほか:『生産加工入門』コロナ社(2009)、【ISBN:978-4-339-04601-4】  
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
この科目と並行する関連科目は「機械要素・製図基礎」および「機械材料1、2」であり、この科目に続く科目は「機械CAD」、「実用機械製図」、「機械工学実験1、2」「機械設計1、2」、「機械加工」などである。 
履修登録前の準備
作業着、安全帽、安全な靴、安全メガネなどの準備をすること。体調を整えて実習に臨むこと。