|
教員名 : 加藤 史仁
|
授業コード
520183
オムニバス
科目名
材料力学2
科目名(英語)
Mechanics of Materials 2
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜4限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
加藤 史仁、古閑 伸裕
教室
1-351
実務家教員担当授業
担当教員(加藤)は、企業において、Micro Electro Mechanical Systems (MEMS)の設計・試作・評価を通じて、様々なデバイスを開発した経験がある。こうした経験や知識を活用し、現実の課題と授業の内容との関連性を具体的に示しつつ講義を進める。
授業の目的と進め方
「材料力学1」で学んだ基礎知識を用いて、工業製品の設計や評価などに必要となる、荷重が作用する部品や部材、あるいは、それらによって構成される製品が、どのような応力や変形を生じるかを理解し、それらが安全であるか判断できる基礎知識を修得する。演習を通じて、学習した内容の理解度を深めるとともに、機械技術者として実践的な計算技能を身に付ける。「材料力学1」の単位を取得していることを前提として講義を進める。
達成目標1
「不静定はり」、「組合せはり」のたわみ量、たわみ角を計算することができる。【15%】
達成目標2
「モールの応力円」から、主応力、主軸の方向、主せん断応力を求めることができる。【15%】
達成目標3
「薄肉構造に生ずる応力」、「軸の組合せ応力」を計算することができる。【15%】
達成目標4
軸荷重、曲げ、ねじりに対する「ひずみエネルギー」を求めることができる。【15%】
達成目標5
「カスティリアノの定理」を用いて、はりのたわみ量、たわみ角を求めることができる。【15%】
達成目標6
座屈現象を理解し、「オイラーの式」を用いて、座屈荷重、座屈応力を求めることができる。【15%】
達成目標7
「組合せ応力による強度計算」、「応力集中構造」を理解し、安全な部品設計の基礎知識を修得する。【10%】
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
【復習:応力とひずみ】
いくつかの例題を元に、応力とひずみの基礎事項についての復習し、材料力学の基本事項について理解する。 【予習】
材料力学1で学んだ「応力とひずみ」について、テキストの例題を解き、再確認すること。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第2回
【復習:はりの曲げ】
静定はりについていくつかの問題を復習し、曲げ変形の基本問題の構成について理解する。 【予習】
材料力学1で学んだ「はりの曲げ」について、テキストの例題を解き、再確認すること。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第3回
【複雑なはりの問題(1)】
不静定梁はりの定義を学び、不静定問題における未知数の取扱いについて理解する。 【予習】
「静定はり」と「不静定はり」の違いについて、自ら整理し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第4回
【複雑なはりの問題(2)】
はりの曲げ問題の応用として、組合せはりの考え方を理解する。 【予習】
異なる材料を積層した構造の「組合せはり」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第5回
【応力状態とひずみ(1)】
一般的な3次元応力の考え方について理解する。 【予習】
物体内に作用する「三次元の応力状態」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第6回
【応力状態とひずみ(2)】
応力の座標変換法としてモールの応力円の利用法を理解する。 【予習】
「モールの応力円」の作図を通じて、主応力、主せん断応力等を求める方法を解説したページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第7回
【中間試験】
ここまでの基本事項に関する理解度の確認テストを行い、解説することで基礎知識を定着させる。 【予習】
これまで学習した内容を整理し、理解すること(3時間)。 【復習】 試験で正解できなかった内容を理解すること(2時間)。 第8回
【組合せ応力】
圧力容器および曲げとねじりを受ける軸のような複数の応力が同時に作用する問題について理解する。 【予習】
「薄肉構造に生ずる応力」と「軸の組合せ応力」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第9回
【ひずみエネルギー】
さまざまな負荷様式によって材料に蓄積される変形エネルギーの考え方を理解する。 【予習】
「引張・圧縮、せん断応力、曲げ、ねじりによるひずみエネルギー」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第10回
【エネルギー原理とその応用】
カスティリアノの定理、相反定理などエネルギを基準にして問題を捉える考え方を理解する。 【予習】
「カスティリアノの定理」、「相反定理」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第11回
【座屈(1)】
座屈の定義と考え方を学び、オイラーの座屈荷重の基礎について理解する。 【予習】
軸方向に圧縮力を受ける柱の変形挙動「座屈」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第12回
【座屈(2)】
オイラーの座屈荷重に関する応用問題を解説し、実用的な座屈荷重予測式について理解する。 【予習】
座屈荷重、座屈応力を算出するための「オイラーの式」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第13回
【材料力学と設計(1)】
設計への適用を前提に組合せ応力における降伏条件を理解する。 「単純応力による強度計算」、「組合せ応力による強度計算」、「実用軸の強度設計」について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。
【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 第14回
【材料力学と設計(2)】
応力集中の考え方について理解し、安全を考えた設計の基本について学ぶ。 【予習】
機械で使用される部材の溝構造や穴部、段付き部に局所的に大きな応力を生ずる「応力集中」現象について解説されたページを熟読し、授業に向けた準備をしておくこと。(2時間)。 【復習】 テキストの例題を解く。(2時間)。 課題等に対するフィードバック
授業内において、不明点に関する質疑の時間と解説の時間を設け、フィードバックを実施する。
評価方法と基準
毎回出題する課題と中間試験、期末試験の合計点が、60点以上で合格とする。
テキスト
PEL編集委員会『Professional Engineering Library 材料力学』実教出版(2015)
【ISBN-13: 978-4407332827】 参考図書
日本機械学会『JSMEテキストシリーズ 材料力学』日本機械学会(2007)
【ISBN-13: 978-4888981583】 日本機械学会『JSMEテキストシリーズ 演習 材料力学』日本機械学会(2010) 【ISBN-13: 978-4888981989】 中原一郎著『材料力学 ‐上巻‐』養賢堂(1965) 【ISBN-13: 978-4-8425-0114-7 C3053】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
ディプロマポリシーにおける「機械工学に必要な自然科学の基礎」および「専門知識」に相当し、また、実践的技術力を支える基礎となる。
カリキュラムポリシーにおける「専門科目の基礎力」に相当し、全ての機械技術者に必要な基盤科目と位置付ける。 履修登録前の準備
必修科目「材料力学1」の単位を取得していることを前提として講義を進行する。「材料力学1」のノートや配布資料、課題プリンを手元に置き、常に復習しながら学習すること。
|