シラバス情報

授業コード
520326
オムニバス
科目名
機械工学実験2
科目名(英語)
Experiments for Mechanical Engineering 2
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
金曜3限、金曜4限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
張 暁友、二ノ宮 進一、中野 道王、加藤 史仁、小﨑 美勇、近藤 篤史
教室
実務家教員担当授業
加藤、近藤は、民間企業での開発・設計経験を活用した授業を行なう。
中野は、民間企業での内燃機関に関する研究開発等の実務経験を活かした授業を行う。
二ノ宮は、公的機構での生産技術研究および実生産指導の経験を活用した授業を行なう。
授業の目的と進め方
機械工学科2年生および再履修生に対して、A組とB組にA組6班を、B組6班を分かれて、6箇所の実験場所をローテーションで実験を行う。
課題のレポートを作成・提出し、各実験場所がすべての実験場所での合格した場合に機械工学実験2の授業が合格となる。
再履修学生は、初日の実験ガイダンスで必ず班分けを行ってから実験に参加する。
達成目標1
はりの曲げ変形における荷重とたわみ曲線の関係を算出し、実験と比較して理解することができる。【15%】
達成目標2
理想気体の状態方程式(pv=RT)に基づく気体の変化を理解できる。【15%】
達成目標3
FFT振動分析装置を使用して、振動波形を分析できることを理解できる。【15%】
達成目標4
シーケンス制御を使用して機械制御が行えることを理解できる。【15%】
達成目標5
非破壊検査・探傷試験、材料内部の欠陥を検出できることを理解できる。【20%】
達成目標6
塑性加工実験により基本的な金属成形の方法や特長が理解できる。【20%】
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
実験ガイダンス
実験ガイダンスを行う。実験テキストを販売する。再履修生は購入しない。
実験担当者より各実験における諸注意を受けるため、メモと筆記具を持参する。
再履修生および秋から2年生に進級した学生は、班分けを行うため必ず出席する。
6箇所で実施する実験内容を実験テキストや配信される資料を読んで実験の内容を理解しておく。
第2回
はりの曲げ実験1

実験室:E-11-105室
材料力学の基本問題である「はりの曲げ変形」を復習する。第一週は理論解に従って,はりのたわみ曲線を求めるためのExcelシートを作成する。
【予習】「材料力学1」で学んだはりの曲げ変形について復習をしておくこと。特に「はりのたわみ曲線」の導出過程について理解しておくこと。
【復習】次週までに1週目に指示されたレポートを作成してくること。
第3回
はりの曲げ実験2

実験室:E-11-105室
実験を行い、はりのヤング率を求める。また、はりのたわみ曲線の理論解の妥当性について検討する。
【予習】物理実験で学んだ誤差の伝播について復習しておくこと。
【復習】2週目のレポートを作成し、指定された期日までに提出すること。
第4回
気体の状態方程式1

実験室:E11-104室
熱力学を学ぶ上での基本となる気体の状態方程式について、等圧条件下での温度と体積の関係を実験的に求めるとともに、絶対温度の意味するところを確認する。ここでは、熱力学に関する基本的な物理量、法則等を再確認するとともに、次週の実験に関する手順について理解する。
予習:理想気体の状態方程式と状態変化について復習すること。(1時間)
復習:定圧変化についてまとめること。また、理想気体の状態方程式の仮定をもとに、絶対零度での体積を考察すること。(1時間)
第5回
気体の状態方程式2

実験室:E11-104室
熱力学を学ぶ上での基本となる気体の状態方程式について、等圧条件下での温度と体積の関係を実験的に求めるとともに、絶対温度の意味するところを確認する。ここでは、身近な温度条件下の定圧変化を利用した実験から絶対零度を求め、状態方程式について考察する。
予習:実験の手順についてまとめること。(1時間)
復習:実験結果等を指示に従ってレポートにまとめ、指定された期日までに提出すること。(3時間)
第6回
FFT振動分析

実験室:E11-101室
構造物の共振現象を理解するとともに 、FFTアナライザを用いて実験データから固有振動数(共振振動数)を評価する方法を理解する。また、構造物付近に設置した変位センサから得られた振動波形(時刻歴応答)をフーリエ変換することによって、周波数応答波形を算出する手法を学修する。
【予習】インパルス応答とフーリエ変換について予習しておくこと。(1時間)

【復習】FFT振動分析手法について整理しておくこと。(1時間)
第7回
FFT振動分析

実験室:E11-101室
構造物を減衰のある1自由度線形振動系としてとらえ 、振動波形より質量・減衰係数・剛性係数を同定し、共振振動数を求めるとともに、減衰係数の差異による振動現象の変化を学修する。
【予習】『機械力学1』で学修した1自由度線形振動系について復習しておくこと。(1時間)

【復習】実験結果と計算結果をレポートにまとめ、指定された期日までに提出すること。(1時間)
第8回
シーケンス制御

実験室:機械工学科 多目的ルーム(E1-2-206)
シーケンス制御の基本回路である、ON回路、AND回路、OR回路、およびモータの駆動回路の実験を行い、基本論理回路の構成、論理式と真理値表、および単相交流モータの回転原理について学修する。
【予習】あらかじめテキストを熟読し、実験の目的を理解し、実験の手順を把握しておくこと(1時間)。以下のキーワードについて予習すること(1時間):シーケンス制御、論理回路、単相交流モータ。
【復習】説明の内容や実験の結果を振り返り、理解できるまで自学自習すること(3時間)。 
第9回
シーケンス制御

実験室:機械工学科 多目的ルーム(E1-2-206)
電磁リレー基本回路、自己保持回路、モータ連動回路、電子タイマーを使った回路の実験を行い、電磁リレーや電子タイマーなどの構成と基本原理、および自己保持回路の仕組みについて学修する。
【予習】電磁リレーや電子タイマーなどの構成と基本原理、および自己保持回路の仕組みについて調べておくこと(1時間)。
【復習】授業後は説明内容や実験結果の整理と理解に勤めるとともに、実験レポートに関する諸注意を思い起こしながらレポート作成し、一通り完成したら指示通りの内容になっているか、念入りに確認して提出すること(4時間)。 
第10回
非破壊検査・探傷

E10-機械試験室
非破壊試験の目的の理解および材料表面および材料内部の欠陥を探傷できる方法である超音波探傷に関して、学修する。
予習:テキストを読み、非破壊試験の方法を理解しておく。
復習:非破壊試験の講義を聴いて、非破壊試験の課題レポートを作成し、期限までに提出し、合格すること。
第11回
非破壊検査・探傷

E10-機械試験室
非破壊試験の目的を理解でき、さらに材料内部を探傷できる超音波探傷実験を実際に行い、超音波探傷により小さな欠陥(直径1mm程度)を探傷できることを学修する。
予習:(実験内容の理解 2時間)
超音波探傷装置の操作方法を修得するため、はじめに超音波探傷装置を使って、異なる長さの4 本の丸棒鋼材を測定し、スケールで実測した値と比較を行う。その後に垂直探傷用の標準試験片を用いて、垂直探傷法実験により欠陥の位置を特定する実験を行う。
復習:各実験課題(レポート)を指定された期日までに完成させて提出する(3時間)
第12回
塑性加工実験

E11-102室(引張り試験の部屋)
材料を効率良く切断することができる「せん断加工」の実験をを行う。せん断(打抜き)加工の加工原理、工具クリアランスの加工荷重や製品精度に及ぼす影響などについて学修する。
 【予習】テキストを読み、せん断加工の特長や具体的加工法の概略を理解しておくこと。

 【復習】実験で得られたデータを基に、せん断加工実験の報告書を作成する。
第13回
塑性加工実験

E11-102室(引張り試験の部屋)
板素材から容器状の製品を製作することができる「深絞り加工」の実験を行い、深絞り加工の加工原理、しわ抑え成形性に及ぼす影響など、加工因子の成形性に及ぼす影響などを学修する。
 【予習】テキストを読み、深絞り加工の特長や具体的加工法の概略を理解しておくこと。

 【復習】実験で得られたデータを基に、深絞り加工実験の報告書を作成する。
第14回
レポート指導日:
実験レポートを各実験場所の担当教員が指定する方法で締切までに提出したが、課題レポートの受理や合否などが不明の場合には、担当教員に問い合わせる。
レポートの点数は問い合わせをすることはできない。




予習:6箇所の実験場所の課題(レポート)を完成させてから提出して、指導日当日は課題レポートの合否の確認および、各実験場所を指定の時間内に巡回して、未合格レポートの場合は改善指導を受けて指定日までに課題レポートを完成させて行く。
復習:各実験課題(レポート)を指定された期日までに完成させて、6箇所全てのレポートを完成させる。


課題等に対するフィードバック
提出された課題について、添削したり、コメントを追加したりして返却する。
評価方法と基準
6つの実験レポートについて、6箇所全ての実験課題(レポート)が合格点(60点)以上に達した場合を合格とする。
実験を欠席した(する)場合は、実験担当教員に速やかに連絡をすること。
欠席した場合には、欠席理由書(サポータルで指定の書式)を担当教員に提出をする。
テキスト
日本工業大学機械工学科編『機械工学実験2』
参考図書
PELシリーズ「材料力学」(実教出版)ISBN978-4-407-33282(材料力学1・2のテキスト)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目では、基礎的な実験を体験することで基本的実験の手法を理解し、機械工学の知識を深め、試験機や解析装置を操作できる能力、さらに、実験結果をレポートにまとめる力を養う。

履修登録前の準備
実験や実習を行う前に、実験テキストや配信される資料を熟読し、実験の目的を理解し、実験の手順を把握して対面実験に参加すること。