|
教員名 : 本村 猛能
|
授業コード
511022
オムニバス
科目名
情報科教育法Ⅰ
科目名(英語)
Teaching Method of Informatics Education Ⅰ
配当学年
3年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜3限
対象学科
先_データ
コース
科目区分
教職科目
必選の別
教職科目
担当者
本村 猛能
教室
2-181
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
情報科教育法Ⅰは、高等学校情報科教員に必要な基本的な知識や実践力の修得に必要な教科である。本教科は、新学習指導要領における情報科の目標・意義・カリキュラムを理解することを目的とする。そこで、必須科目「情報Ⅰ」に視点を当てつつ、選択科目「情報Ⅱ」の内容も併せて実施する。特に、2003年以降不易な情報活用能力の評価の3観点を軸とし、情報Ⅱのデータサイエンスと統計分析を加えた内容構成の基本的事項も考察していく。対面とオンラインによる模擬授業を取り入れ、レボートを課し、添削後返却していく。復習は必ず行うこと。
達成目標1
小・中・高等学校のカリキュラム中の情報教育の体系化が理解できる。【20%】
達成目標2
普通高校共通教科情報科・専門高校専門教科情報科と新学習指導要領後の情報Ⅰ・Ⅱの教育目標,指導方法,授業展開,基本的な授業設計,実施,評価や実習の方法が理解できる。【20%】
達成目標3
普通高校・専門高校の授業展開を検討し、指導における自身の問題解決にできる。【20%】
達成目標4
日本の情報教育と諸外国の情報教育の相違を充分に理解できる。【20%】
達成目標5
情報Ⅰと情報Ⅱについて各々の学習到達度と基本的な実践方法のカリキュラムの構築が出来る。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
○2017年以降高校情報教育の学習指導要領で検討されている「イノベーションの育成」を考慮に入れた「問題解決学習と実践方法」に向け、本教科では教育課程の編成や具体的な指導計画と指導方法の基本的な内容を考える必要がある。その基礎の上で到達目標と評価等の一体化を目指す必要があるが、これが「課題解決型学習」としての具体的な方法である。
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
情報科教育の経緯と趣旨・意義
共通教科情報科及び専門教科情報科,2003年以降の情報教育のカリキュラム経緯と趣旨・意義について、情報Ⅰを中心としながら情報Ⅱについてもその意味を理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第2回
共通教科情報科・専門教科情報科と情報Ⅰ(情報Ⅱは基本項目の概要)を比較した目標と特徴,科目構成,実習の意義と実際の高校現場について理解する。(予習:1時間、復習:1時間)
情報科教育の必修の意義について、中学校技術科と各教科、総合的な学習の時間、及び小学校教育との関係、授業時数の意味について把握すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第3回
年間指導計画の作成
模擬授業について、横軸としての数学・理科・社会等の教科と、縦軸としてしの小学校のプログラミング教育・中学校の技術・家庭科技術分野の「情報の技術」などの体系化を考慮しながら、「情報社会の問題解決」「コミュニケーションと情報デザイン」「コンピュータとプログラミング」「情報通信ネットワーク」「データサイエンス」「情報システム」「プログラミング言語」のカリュラムの構成を理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第4回
情報Ⅰ(必修)・情報Ⅱ(選択)と従来の「情報の科学」と「社会と情報」の指導内容の比較検討
従来の共通教科情報「情報の科学」「社会と情報」の指導内容と新しく設置された情報Ⅰの関係(他教科目との関係を考慮)ついて把握し、情報Ⅱで導入されたデータサイエンス・各種統計法・プログラミング言語についても、これらの関係を理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第5回
新学習指導要領後の情報ⅠとⅡの目標と情報活用能力(情報リテラシー)と3観点の意義の理解
新学習指導要領における、情報Ⅰ(必修)と情報Ⅱ(選択)の指導内容の展開と評価の3観点について理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第6回
情報手段の活用(主として情報活用の実践力と参画態度)
情報手段の活用方法について、具体的な実践等の視点から、教材観、対面授業と遠隔授業の視点を考慮しながら、ICT利活用も踏まえた基本的な情報の実践力と参画態度を理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第7回
情報手段の活用(主として情報の科学的理解)
情報手段の活用方法について、情報の科学的な視点や情報のセキュリティやモラル、システムの視点から検討し、これらの経過などポートフォリオ評価を運用し、基本的なデータサイエンスや各種統計法を交えて検討すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第8回
問題解決能力の育成
問題解決のねらい、内容、演習での位置づけ(個人・グループ活動の在り方と意味を含む)の在り方について理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第9回
実習の役割と座学の連携
普通教育・専門教育の情報科教育という観点から、情報Ⅰ・Ⅱについて理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第10回
学習環境と課題(題材の検討)
情報科教育の新教育課程の基準としての、課題解決の観点から、情報Ⅰの内容であるコミュニケーション・情報デザイン・プログラミング・情報通信ネットワークの基礎的教材化を講義するので良く理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第11回
学習評価と授業改善
情報科教育の授業単位の指導計画(指導案)の編成方法と実践方法、評価の考え方について解説するので良く理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第12回
教科指導と評価
指導法と評価(自己評価と相互評価)、代表的なアメリカとアジア(韓国・インドネシア・中国等)の情報教育の内容を比較検討し評価するので良く把握し理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第13回
基礎的な模擬授業と評価(1)
ICTの効果的な活用も踏まえ、情報社会・コミュニケーション・情報デザイン・プログラミングやデータサイエンスについて確認し、併せて模擬授業を行い評価するので良く把握し理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第14回
基礎的な模擬授業と評価(2)
教科教育の理論を踏まえた基礎的な模擬授業を提案し、小・中・高校の体系化に基づく普通高校情報科と専門高校情報科を考慮した授業を視点とする指導案を検討する。その上で、授業方法と評価方法を確認していくので良く把握し理解すること。(復習:1時間)
課題等に対するフィードバック
課題は、基本的な内容である。
適宜講義時に説明し、提出するものとする。 特に、講義においては実践的に発表あるいは提案や模擬授業等の活動を各自(グループもあり)することになるので、これらの活動においても整理・校正した上で提出するものとする。 これらの課題等については、添削など行った後、返却あるいは重要な点については皆で議論の題材とする。 評価方法と基準
提出すべきレポート(30%)、
模擬授業の内容(30%)、 定期試験及び作成教材(40%)。 なお、レポート及び発表時の模擬授業や定期試験の結果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。 テキスト
1.高等学校学習指導要領解説(情報編)、文部科学省、ISBN 978-4304021633
2.人間力を高める情報教育、学術図書出版、本村猛能・森山潤・山本利一・角和博・工藤雄司、 ISBN 978-4-7806-0040-7 3.高等学校教科書 情報Ⅰ、日本文教出版、編集:黒上晴夫・堀田龍也・村井純 執筆:池田明・稲垣忠、他 ISBN 978-4-536-10712-9 4.高等学校教科書 情報Ⅱ、実教出版、編集:荻谷昌己、執筆:天良和男・森純一郎・春日井優、 ISBN 978-4-407-20528-2 参考図書
1.中学校学習指導要領解説 技術・家庭編、文部科学省、 ISBN 978-4877302344
2.情報教育の成立・展開期におけるカリキュラム評価、風間書房、本村猛能・森山順、 ISBN 978-4759922455【高校情報Ⅱの教科書にリンクし、強く高校の情報教員を目指したい方】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
・高等学校情報教育の教員となるために必須の学習内容。
・専門教科情報科の内容も踏まえ、中学校技術科教育と工業高校教育に密接に関連する。 履修登録前の準備
既習の「教育の方法と技術」と「情報科教育法Ⅰ」を復習しておくことが望ましい。
|