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教員名 : 本村 猛能
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授業コード
510171
オムニバス
科目名
技術科教育法Ⅰ
科目名(英語)
Study of Industrial Arts Ⅰ
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜2限
対象学科
先_情報,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
教職科目
必選の別
教職科目
担当者
本村 猛能
教室
5-401
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
技術科教育法Ⅰは、中学校技術科教員として必要な知識や実践力の修得に必要な基礎教科である。本教科は、新学習指導要領の内容と普通教育としての技術科教育の意義を理解することを目的とする。そこで、小学校プログラミング教育、中学校理科・数学や高校共通教科情報科との関係、そして、イノベーション力育成と技術的な「見方・考え方」の本質を養う上でも、模擬授業を多く取り入れ、レボートを課し、添削後返却していく。復習は必ず行うこと。
達成目標1
技術科教育の目的と課題を理解し、技術分野の4つの内容の成り立ちと体系化を説明できる。【20%】
達成目標2
技術科教育の変遷過程とその体系化を把握できる。【10%】
達成目標3
4つの内容(材料と加工、エネルギー変換、生物育成、情報)の技術の内容に対応した具体的な教材を考案し、授業の設計とその評価ができる。【20%】
達成目標4
技術科教育の基礎理論や学習指導要領の改訂に伴う我が国の教育について、諸外国のカリキュラムと俯瞰的な比較・検討ができる。【10%】
達成目標5
技術科教育と産業及び他教科や生活との関わりを説明できる。【10%】
達成目標6
基本的な対面方式と遠隔方式の指導案が作成することができ、模擬授業としての基礎的な学習内容とメディア活用を実施し、学習評価の方法を理解することができる。【20%】
達成目標7
技術科が単なるモノづくりではなく、科学的な理論や熟練の技の双方からなる「モノづくり」であり、そこに 我が国の諸外国にはない特徴があることを説明できる。【10%】
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
○2017年以降学習指導要領を始め検討されている「イノベーションの育成」を考慮に入れた「ものづくり教育と実践方法」に向け、本教科では教育課程の編成や具体的な指導計画と指導方法の基本的な内容を考える必要がある。その基礎の上で到達目標と評価等の一体化を目指す必要があるが、これが「課題解決型学習」としての具体的な方法である。
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
技術科教育の体系化と目標・目的と技術分野の課題
技術科教育と技術教育の観点も踏まえた目標と意義について、新学習指導要領を確認すること。その上で技術科教育の目標として柱でもある問題解決学習について理解しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第2回
技術科教育の学習指導と総則との関係
技術科教育の必修の意義について、中学校各教科と総合的な学習の時間との関係、授業時数の意味について把握すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第3回
学習指導要領の内容「材料と加工の技術」の理解
学習指導要領「材料と加工の技術」の具体的教材の内容についての解説について理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第4回
学習指導要領の内容「生物育成の技術」の理解
学習指導要領「生物育成の技術」の具体的教材の内容についての解説について理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第5回
学習指導要領の内容「エネルギー変換の技術」の理解
学習指導要領「エネルギー変換の技術」の具体的教材の内容についての解説について理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第6回
学習指導要領の内容「情報の技術」の理解
学習指導要領「情報の技術」の具体的教材の内容についての解説について理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第7回
技術科教育の変遷(歴史)戦前の内容
技術科教育の変遷(歴史)戦前明治時代に手工科が誕生し、その盛衰・経過などを概説すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第8回
技術科教育の変遷(歴史)戦後の内容
技術科教育の変遷(歴史)戦後新学制の発足で、中学校に職業科が設置され、現在の技術・家庭科に至るまでの経過の状況について概説すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第9回
技術教育の理論(定義)と技術科教育の意義と目標
普通教育としての技術教育という観点から、その位置づけ、役割や目標について解説し、諸外国での技術教育とその基礎理論となるペスタロッチ・ケルシェンシュタイナーなどの考え方を紹介するので良く理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第10回
学習指導要領における技術科教育の新教育課程の基準の内容
技術科教育の新教育課程の基準としての、学習指導要領に準拠した具体的指導計画(3年間を見据えた各領域の指導計画)の編成方法について解説するので良く理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第11回
技術科教育の各学年と各時間での遠隔授業も考慮した指導案作成の意味
技術科教育の授業単位の指導計画(指導案)の編成方法と指導法及び評価について解説するので良く理解すること。(予習:1時間、復習:1時間)
第12回
(1)目標設定と対面方式と遠隔方式を想定した講義形式における基本的な指導案の検討
各自の目標設定と指導案に基づき講義形式の模擬授業を行い評価するので良く把握し理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第13回
(2)目標設定と対面方式と遠隔方式を想定した実習形式における基本的な指導案の検討
各自の目標設定と指導案に基づき実習形式の模擬授業を行い評価するので良く把握し理解すること。 (予習:1時間、復習:1時間)
第14回
(3)小・中・高校を俯瞰した新学習指導要領における技術科教育とSTEAM教育の関係を踏まえた実践の検討とまとめ。
これまでの教科教育の基礎理論を踏まえた模擬授業を提案し、小・中・高校の体系化に基づく各学年の技術科カリキュラムの在り方や教材構成等について確認する。その上で2023年以降のICTを効果的に活用した授業方法と評価方法についても確認していくので良く把握し理解すること。(復習:1時間)
課題等に対するフィードバック
課題は、基本的な内容である。
適宜講義時に説明し、提出するものとする。 特に、講義においては実践的に発表あるいは提案や模擬授業等の活動を各自(グループもあり)することになるので、これらの活動においても整理・校正した上で提出するものとする。 これらの課題等については、添削など行った後、返却あるいは重要な点については皆で議論の題材とする。 評価方法と基準
提出すべきレポート(30%)、模擬授業の内容(30%)、定期試験及び作成教材(40%)。
なお、レポート及び発表時の模擬授業や定期試験の結果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。 テキスト
1.中学校学習指導要領解説 技術・家庭編、文部科学省、 ISBN 978-4877302344
2.中学校技術・家庭科 技術分野 教科書2社(東京書籍・開隆堂出版)、 東京書籍 ISBN 978-4-487-12121-2 開隆堂出版 ISBN 978-4-304-08134-7 参考図書
1.中学校技術・家庭科 技術分野 教科書、
教育図書 ISBN 978-4-87730-490-4 2.技術科教育概論 日本産業技術教育学会教科教育部会編、九州大学出版 ISBN 978-4-7985-0 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
・中学校技術科教育の教員となるために必須の学習内容。
・専門教科の内容と教育法・実践方法を踏まえ、技術科教育と密接に関連する。 履修登録前の準備
既習の教職に関する科目の目標や学習内容を確認し、2021年度からの新学習指導要領を一通り見ておくことが望ましい。
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