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教員名 : 樋口 勝
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授業コード
510472
オムニバス
科目名
ヒューマノイドロボット研究Ⅴ
科目名(英語)
Humanoid Robot Research V
配当学年
3年
単位数
1.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
集中講義
対象学科
先_ロボ
コース
科目区分
カレッジマイスタープログラム
必選の別
選択科目
担当者
樋口 勝、中里 裕一
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
本科目は「ロボット創造入門」および「実践ロボット創造」に続く、新しい挑戦的なロボット創造のための知識と技術を身に着け、ロボットを開発できるようになることを目的とする。
本科目では、実戦ロボット創造IIで設計したロボットの製作し、世界的に権威のあるロボットコンテストへ参加する。 達成目標1
新しい独創的なロボットを構成する任意の形状・寸法・精度の加工ができるようになる 【20%】
達成目標2
新しい独創的なロボットが所望の運動を実現できるように組立・調整ができるようになる【20%】
達成目標3
新しい独創的なロボットを構成する制御システム(センサ・コントローラ・モータドライバ・通信モジュール等)を構築できるようになる【20%】
達成目標4
新しい独創的なロボットの運動計画を作成できる【20%】
達成目標5
新しい独創的なロボットの制御プログラムの作成と実装ができるようになる【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
詳細設計の確認と見直し
実習を行う。 部品製作前の詳細設計の最終確認と、製作計画、役割分担の再確認を行う。 また、問題点がある場合には適切に修正を加えて、部品製作に必要な全ての準備を終える。 予習
詳細設計の確認 (1時間) 復習 詳細設計の完成(部品図の完成 ) 修正した部品製作計画の完成 (1時間) 第2回
部品の発注
実習を行う。 選定した機能要素・機械要素および部品の加工に必要な材料、および特殊工具、電子部品、ケーブル、コネクタ等の外部から購入しなければならない資材の見積りと納期を把握し、最も安くかつ納期の早い業者に発注を行う。 予習
資材を購入する業者の調査 (1時間) 復習 発注リストと部品の納入計画表の作成 (1時間) 第3回
ロボット製作1(機械加工方法の修得)
実習を行う。 CADで作成した図面をCNCフライス盤で加工するための一連のCAE手法を修得する。 また、CNCフライス盤以外の機械加工に必要な工作機械の使用方法を修得する。 予習
CAEソフトの使用マニュアルの熟読 工作機械の使用マニュアルの熟読 (1時間) 復習 修得した加工方法を用いた部品の製作 (1時間) 第4回
ロボット製作2(部品単位での製作)
実習を行う。 機構系・電装系・制御系に対して、それぞれの担当がまず、最小単位の構成要素の製作を行う。 また、製作した部品の問題点を把握する。 予習
製作する部品の確認 製作手順の確認 加工方法の確認 (1時間) 復習 製作した部品の問題点の整理 (1時間) 第5回
ロボット製作3(部品単位での問題点の解決と調整)
実習を行う。 製作した部品に対して把握した問題点の解決方法を提案し、最良の方法を決定し、実施する。 予習
把握した問題点に対する解決方法の考案 (1時間) 復習 問題解決方法の実施と、経過報告および解決できない場合の対応方法の実施 問題解決された部品の完成 (1時間) 第6回
ロボット製作4
実習を行う。 各単位での組立・動作確認するために必要な全ての部品を完成させる。 これと同時に、必要な機能要素・機械要素の調達を完了させる。 この時点で、未完成あるいは未調達の部品がある場合には、 それに対する対応策を提案し、その中から最良の策を決定し、実施する。 計画の遅れを最小限にする。 予習
未完成・未調達の部品が無いようPMに従った作業の実施 (1時間) 復習 部品単位での完成 (1時間) 第7回
機構系・電装系・制御系、各構成単位での組立・動作確認
実習を行う。 機構系・電装系・制御系、各構成単位での組み立てを完成し、動作確認を行い、問題点を把握する。 予習
組立手順の確認 動作確認手順の確認 (1時間) 復習 把握した問題点の整理と解決方法の提案 組立上の注意点の整理 (1時間) 第8回
機構系・電装系・制御系、各構成単位での問題点の修正・調整
実習を行う。 把握した問題点を整理し、解決方法を提案する。 各担当者が責任を持ちそれぞれの担当部品の不具合や問題点を解決する方法を提案する。 問題解決は提案された解決方法の中から最良の方法を決定し実施する。 問題を解決する計画の作成と、解決に至らなかった場合の対応方法について計画する。(リスクマネージメント) 予習
把握した問題点の優先順位の仮定 問題点を解決する方法の考案 (1時間) 復習 問題解決方法の実施と、経過報告および解決できない場合の対応方法の実施 (1時間) 第9回
ロボット全体としての組立と動作確認
実習を行う。 各単位において完成している、機構系、電装系、制御系を組み合わせてロボット全体としての動作確認をし、問題点を把握する。 予習
組立手順の確認 動作確認手順の確認 (1時間) 復習 把握した問題点の整理と解決方法の提案 組立上の注意点の整理 動作確認上の注意点の整理 (1時間) 第10回
ロボット全体としての問題点の修正・調整
実習を行う。 動作確認により把握した問題点を解決する。 各担当者が責任を持ちそれぞれの担当部品の不具合や問題点を解決する方法を提案する。 解決する問題点の優先順位を決定し、優先順位の高い問題点から解決する。 問題を解決する計画の作成と、解決に至らなかった場合の対応方法について計画する。(リスクマネージメント) 予習
把握した問題点の優先順位の仮定 問題点を解決する方法の考案 (1時間) 復習 問題解決方法の実施と、経過報告および解決できない場合の対応方法の実施 可能な限りの問題解決の実施 (1時間) 第11回
最終調整
実習を行う。 解決できない問題を許容したうえで、可能な限り最大限のパフォーマンスを実現する方法を提案し、優先順位を決める.これに従い、機構系、電装系、制御系の最終調整を行う。 また、運動計画や操作方法の修正も行う。 予習
問題点を含めたロボットの現状の把握 最大限のパフォーマンスを実現する方法の考案 (1時間) 復習 最終調整の完了 (1時間) 第12回
実戦練習(模擬競技会)
実習を行う。 競技会と同じフィールドを用意し、同じ条件において模擬競技会を実施する。そして,成功点・問題点を把握し、軽微な修正できる問題点は改めて修正を行う。また、本番の競技会における戦略をたてる。 予習
競技会に参加するための万全の準備 戦略の作成と操作の練習 (1時間) 復習 軽微な修正の完了 本番の競技会の戦略の完成 (1時間) 第13回
ロボットコンテストの参加
実習を行う。 世界的に権威あるロボットコンテストに出場し、上位入賞を目指す。 予習
コンテスト出場に向けた準備 (1時間) 復習 成功点・問題点の把握と整理 (1時間) 第14回
最終発表および評価
実習を行う。 一連のロボット開発プロジェクトおよびロボットコンテストについての発表、ディスカッションをおこない、プロジェクトおよび開発したロボットの成功点・問題点を把握し、継承したい技術・経験等を整理する。 予習
発表資料の作成 成功点・問題点の列挙 (1時間) 復習 質疑応答の整理 プロジェクトファイルの完成 (1時間) 課題等に対するフィードバック
全体報告会での発表については、その場で問題点を指摘すると同時に、改良案を複数提案し学生にとって最良の方法を考えさせる。また、提出された課題については、個々に添削した後に学生に返却する。また、共通する問題点については、次回の全体報告会の時に周知し、改良方法を伝達する。
評価方法と基準
一連の作業をまとめたファイル、および毎回のプレゼンテーションを総合的に判断する。
提出ファイルおよび毎週のプレゼンテーションの合計点が60点以上で合格(C評価)となる。 テキスト
文献調査能力も身に付けることを目的としているので、特定のテキストは指定しない。
参考図書
自動車技術会編著『自動車開発・製作ガイド』自動車技術会(2008) 【ISBN-10: 4904056043、ISBN-13: 978-4904056042】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
「ヒューマノイドロボット研究I・II・III・IV」と連続する、カレッジマイスタープログラム6科目の一つであり、オリジナルロボットを開発するために、「ヒューマノイドロボット研究I・II」による基礎知識、「ヒューマノイドロボット研究III・IV」による実践的知識・技術をベースとして、PM(プロジェクトマネージメント)を実践しながら、創造的なロボットの設計手法を身に付けることを目的とする。
履修登録前の準備
「ヒューマノイドロボット研究I・II・III・IV」、「ロボット工学演習」、「ロボット開発実験I・II」、「物理I」、「ロボット機構学」の履修および復習。
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