シラバス情報

授業コード
510301
オムニバス
科目名
建築仕上材料
科目名(英語)
Building Materials
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
水曜1限
対象学科
建_建築_Lコース
コース
建_建築_Lコース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
藤井 佑太朗
教室
2-275
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
主要構造材料としてコンクリート、鋼材、木質材料を取り上げ、各種性質を学ぶ。仕上材料では、屋根、天井などの各部位に用いられる代表的材料を取り上げ、各種性能・性質を学ぶ。この講義から建築設計・施工分野の建築材料の基本事項を修得する。
達成目標1
構造材料と仕上材料の強度や性質等について、より具体的な観点から説明できる能力が養われる。【20%】
達成目標2
木質材料の基本的性質を知るとともに、環境材料的側面にも留意した建築材料の使い方を考えることができる。【10%】
達成目標3
鋼材の利点・欠点を理解することにより、S構造の設計に関する基礎的能力が向上する。【10%】
達成目標4
建築の主要部位に要求される様々な性能を理解し、適用部位に応じた適材適所の建築設計が可能になる。【20%】
達成目標5
構造材料と仕上材料の基本的性質・性能を把握することにより、今後の建築設計や材料設計への展開力が期待できる。【20%】
達成目標6
特に仕上材料は、機能材料であるとともに感覚材料の側面を持つことも考えて、建築設計に取り組む姿勢を養う。【20%】
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
建築材料の分類
身近にある建築材料を眺めて、天然材料と人工材料が持つ機能・性質や雰囲気などの概略を知ること。(2時間)
第2回
鉄筋コンクリート構造の原理および概要
RC構造はよく見かける構造であるが、ひび割れが必ず発生する。RC構造の利点・欠点を考えてみること。(2時間)
第3回
コンクリートの要求される性質と一般的知識
セメント、骨材などの材料の特性と調合、施工に至るまでの過程をまとめておくこと。(2時間)
第4回
木構造の原理および概
合板やエンジニアリングウッドなどが持つ環境的意味合いをまとめ、さらなる有効利用について考えること。(2時間)
第5回
木材に要求される性質と一般的知識
木材の強度的性質をまとめるとともに、腐朽などの欠点やあたたかさなどの利点も考えておくこと。(2時間)
第6回
鋼構造の原理および概要、鋼材に要求される性質と一般的知識
鋼材の基本的性質は構造設計に深く関わることから、引張・曲げ・座屈などの構造的性質をまとめておくこと。(2時間)
第7回
組積造に用いる材料、膜構造に用いる材料
組積造の材料の性質や積み方、膜構造の材料の性質についてまとめておくこと。(2時間)
第8回
屋根の機能と屋根材、防水材料
屋根は他の部位に比べ圧倒的な防水性能が要求されることから、防水工法について調べておくこと。(2時間)
第9回
外壁の機能と各種外壁材
外壁仕上げに用いられる材料や張る、塗る工法についてまとめておくこと。(2時間)
第10回
開口部の機能と建具、ガラス 
開口部で重要な材料であるガラスの一般的な性質や種類についてまとめておくこと。(2時間)
第11回
床に用いる材料 
床は人間が直接接触する部位であり、要求される性能も多種多様であることから、それらの一覧を作成すること。(2時間)
第12回
間仕切部位(内壁・天井)
構成する材料であるボード類、シート・壁紙、左官材料についてまとめておくこと。(2時間)
第13回
機能材料(美装・保護、接合) 
塗装下地としての留意点を整理し、接着剤の種類と特徴、接着事例についてまとめておくこと。(2時間)
第14回
機能材料(耐火、断熱、吸音・遮音)  
遮音・吸音のメカニズムを理解するとともに、外断熱・内断熱による断熱効果をその工法とともに理解すること。(2時間)


課題等に対するフィードバック
課題の提出後に採点をし、それを返却することでフィードバックとする。
評価方法と基準
毎回のレポート(40%)+ 期末試験(60%)
60点以上を合格とする。 
テキスト
横山 ほか『新・建築材料Ⅰ〈第2版〉』数理工学社(2021)【ISBN 978-4-86481-071-5】
横山 ほか『新・建築材料Ⅱ〈第2版〉』数理工学社(2021)【ISBN 978-4-86481-072-2】 
『新・建築材料Ⅰ』購入の必要はないが、『新・建築材料Ⅱ』は購入してください。
関連資料を適宜配布する。
参考図書
日本建築学会編『建築材料用教材』丸善出版(2013)【ISBN978-4-8189-2229-7 C3052】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
・建築材料を構造材料と仕上材料の二つに分け、主要構造材料としてはコンクリート、木質材料、鋼材について基本的内容を、仕上材料では各部位に応じた材料・部材の性質や使われ方に着目して学習する。
・材料や部材の性質や部位・部材に要求される性能を理解・把握することが可能となり、建築物や建築空間を設計・施工する際の重要な知識を得ることができる。
履修登録前の準備
講義で取り上げた諸材料の基本的事項を予習・復習するとともに、実際の使われ方などについても、各種参考書で再度確認すること。そのことによって材料が持つ様々な性質の理解が深まることになる。