シラバス情報

授業コード
520310
オムニバス
科目名
建築作品と設計手法
科目名(英語)
Design Methodology in Archtecture
配当学年
3年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜4限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
吉村 英孝
教室
1-352
実務家教員担当授業
担当教員の吉村は、建築意匠設計に関する実務経験がある。その経験を活かし、建築分野における設計手法と建築作品の関わりについて実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
建築作品がどのような問題やそれに対する思考、その変遷を経て現代の在り方に至ったのかを知り、その過程における建築デザイン運動に込められた思いや、国や地域、風土や社会との関わりとその設計手法の理解を通して、現代において設計することの意義を考える。毎回の授業で示される課題へのフィードバックを通して授業は展開される。
達成目標1
・近代建築の発展に貢献した建築家と建築作品、その設計における手法と、そこにみられる思考を解説できる【20%】
達成目標2
・建築作品とそれぞれの国や地域、風土や社会との関わりを説明できる【20%】
達成目標3
・近代における建築デザイン運動の成果と、その背景を説明できる【20%】
達成目標4
・建築家の職能を理解し、現代において何をデザインすべきかを考える上での、基礎となる知識を得ることができる【20%】
達成目標5
・いくつかの国の魅力的な都市空間を知る事ができる【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ガイダンス:建築鑑賞学と設計における編集的知性について
「建築を鑑賞すること」について、実体験と授業内容との関わりを整理すること(1時間)
第2回
建築専門誌の読み方①:レイアウト編1
大きさと順列の階層性による意図
建築専門誌のレイアウトから意図を読み解くこと(1時間) 
第3回
建築専門誌の読み方②:レイアウト編2
大きさと順列の階層性による制御
意図を伝えるレイアウトを実践してみること(1時間)
第4回
建築専門誌の読み方③:建築写真編1
写真の撮り方・構図に込められた意図を読み取る
建築専門誌の写真から意図を読み解くこと(1時間) 
第5回
建築専門誌の読み方④:建築写真編2
写真の構図・撮り方に意図を込める
意図を伝える構図・撮り方で模型写真を撮ること(1時間) 
第6回
建築専門誌の読み方⑤:テキスト編1
建築の評論とその読み方
建築評論を読み感想を書いて、評論と感想に違いを考えること(1時間)
第7回
建築専門誌の読み方⑥:テキスト編2
タイトルとコンセプトの書き方
タイトルとコンセプトを書くこと(1時間)
第8回
建築専門誌の読み方⑦:総集編
課題とこれまでの振り返り
これまでに得た知性を元に課題を作成すること(3時間)
第9回
編集的知性による設計学①:言葉と設計1
論理性からみた新しさ
(名称目録的世界観から構造理解へ・類語辞典の使い方)
言葉から考える設計と、設計を言葉でまとめることの違いを整理すること(1時間) 
第10回
編集的知性による設計学②:言葉と設計2
「新しい」はいかに可能か・推論の形式
(演繹法・帰納法・仮説形成法、レトリック)
各推論の違いについて理解すること(1時間) 
第11回
編集的知性による設計学③:ラフとスタディ1
設計における仮説形成
(問いの設定)
建築への問いを立てること(1時間) 
第12回
編集的知性による設計学④:ラフとスタディ2
設計における情報処理(分類によるタイポロジーと編集)
目的に合わせた手段としての分類を試すこと(1時間)
第13回
編集的知性による設計学⑤:検証としての設計
設計における変形と洗練
既存建物の断面を選び、洗練させてみること(1時間)
第14回
編集的知性による設計学⑥:日常の美学
世界制作の方法
自分の身のまわりに美をつくること(1時間)


課題等に対するフィードバック
授業内で求めた課題に対して、発表の機会を設け、示された成果物に対する見解を伝え、補足・助言を行う。
評価方法と基準
課題(60点:30点×2回)+ 毎回の演習(40点)において、60点以上獲得の場合を合格とする。
テキスト
なし。教員作成による関連資料を適宜配布する。
参考図書
進行に応じて授業中に参考図書を紹介する
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
この科目は、2年次春学期の「近代建築史」、秋学期の「西洋建築史」、3年次春学期「日本建築史」において学ぶ建築の歴史と、3年次秋学期に同時に開講されている「現代建築論」において学ぶ現代建築のデザインが、どのように連続しているのかを学習する科目である。20世紀の建築デザイン運動とそれを代表する建築作品、建築家の役割と地域性の問題を中心に講義は進められる。
履修登録前の準備
2年次春学期の「近代建築史」、秋学期の「西洋建築史」の内容を復習しておくこと。また、講義中に紹介しきれない建築作品もあるので、シラバスに掲載されている建築家を、自ら調べた上で講義に臨むこと。