シラバス情報

授業コード
521139
オムニバス
科目名
西洋建築史
科目名(英語)
History of Western Architecture
配当学年
2年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜1限
対象学科
建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
黒津 髙行
教室
5-402
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
何を手掛かりにして新しい建築をつくってきたのか。その歩みを正しく理解し、それを通して各自で建築とは何かを考えることは有用なことです。ここでは、ヨーロッパ建築の流れを通覧し、建築の表現の展開を把握することができます。建築を創ってきた人々の情熱とその空間構造を知ることにより、時の流れを超えてグローバルな視点から現代建築についてより深く理解する基盤を築くことを目指します。
達成目標1
西洋建築の基本的な文法となる「オーダー」に関し、概説できる(10%)。
達成目標2
巨大な建築を可能した古代ローマ建築の技術について建築材料を挙げ説明できる(20%)。
達成目標3
アーチ、ヴォールト、ドームの構造手法の特徴を図示できる(25%)。
達成目標4
初期キリスト教会堂からゴシック教会堂に至る空間創造の流れを、架構の特徴を中心に説明できる(25%)。
達成目標5
ルネサンスのパラッツォにおけるファサードについて説明できる(10%)。
達成目標6
それぞれの時代の価値観を表現する建築物を創造し、その後の近代建築の形成に大きな影響を及ぼした西洋建築の流れを理解しながら、その分厚い蓄積をもとにして、現在の建築のあり方やデザインを振り返ることができる(10%)。
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
古代メソポタミア建築と古代エジプト建築
最初の煉瓦建築や最初の石造建築について調べておく(2時間)。
第2回
古代ギリシャ建築
3つの「オーダー」について復習しておく(2時間)。 
第3回
古代ローマ建築
アーチとは何か、調べておく(2時間)。 
第4回
初期中世建築
バシリカ式および集中式教会堂について整理しておく(2時間)。 
第5回
中世ロマネスク建築
ヴォールトとは何か、調べておく(2時間)。 
第6回
東アナトリアの建築
ドームとは何か、確認しておく(2時間)。 
第7回
ゴシック建築1
中世キリスト教の一般的な教会堂の平面と断面を調べておく(2時間)。 
第8回
ゴシック建築2
尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスとは何か、調べておく(2時間)。
第9回
中世の世俗建築
中世都市の特徴について確認しておく(2時間)。 
第10回
【課題】教会建築を支えた建築技術
これまで学んできた教会堂の架構の流れについて復習しておく(2時間)。
第11回
ルネサンス建築1
フィレンツェの大聖堂について調べておく(2時間)。
第12回
ルネサンス建築2
ミケランジェロとは誰か、調べておく(2時間)。 
第13回
バロック建築
サン・ピエトロ大聖堂の構造についてまとめておく(2時間)。
第14回
新古典主義建築とその後の展開
パリのオペラ座について調べておく(2時間)。


課題等に対するフィードバック
レポート等の返却時に個別または全体に対してのコメントを付す。課題発表時に質疑を行う。
評価方法と基準
課題成果(70%)+ プレゼンテーション(30%)による総合評価。
上記内容の評価点および平常点の合計で60点以上を合格とする。
テキスト
必要に応じてプリントを配布する。
『図説西洋建築の歴史ー美と空間の系譜ー』河出書房新社 2014 増補新装版 【ISBN:978-4-309-76220-3】
参考図書
『カラー版西洋建築様式史』美術出版社 2010 増補新装 【ISBN:978-4-568-40078-6】
『図説 西洋建築史』彰国社 2005 【ISBN:4-395-00648-5】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
「近代建築史」に続き、建築史を学ぶ学科専門科目(主に担当の黒津はLコース対象に内容設定)である。先人が培ってきたヨーロッパ建築の造形(クラッシック系とロマネスク・ゴシック系)のしくみを理解することで、より良い建築を求めるための意識がより高められる。過去の優れた建築遺産や建築思潮の中に、将来の建築ありかたそのものを考えるための糸口を探る能力を培うことができる。 
履修登録前の準備
テキストを確認しておく。