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教員名 : 清水 弘
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授業コード
510348
オムニバス
科目名
起業とビジネスプラン
科目名(英語)
Company Establishment and Business Planing
配当学年
3年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜4限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
清水 弘、筒井 研多
教室
3-325
実務家教員担当授業
担当教員2名は新たなビジネスを立ち上げることと、そのビジネスプランの作成について豊富な実務経験を持つ。その経験を活かし、受講生が起業することは勿論、今後、企業で様々な活動を行う上でも参考になる授業を行う。
授業の目的と進め方
「起業」には問題をチャンスと捉えその解決を行う姿勢や行動(起業マインド)の意味もある。起業も含め、学生が就職後に携わる企業での活動は問題解決の連続であり、起業マインドの在り方、アイデア発見と充実、ビジネスプランの主要項目を学ぶことは、学生の今後の活動のためにも重要である。授業は、講義、小演習・アンケートの検討提出、それを教員が確認し次回授業への反映のステップで進め、ビジネスプランの主要項目を毎回の小演習(20分程度)で検討し完成していく。
達成目標1
自分の起業アイデアを独自性、論理性、実現性のあるビジネスプランとして記述できるようになる(60%)。
達成目標2
起業を企画するためのビジネスプラン作成のステップを理解し、具体的な活動として実践出来るようになる(40%)。
達成目標3
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
◎
フィールドワーク
その他課題解決型学習
自分の身の周りや世の中変化での困り事・問題を発見し、それを解決する計画をビジネスプランとして作成する。
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
起業マインドと起業の重要性 問題・困り事の解決
・「仕事」とはどのようなものか。日本の起業の状況や、多様な起業のタイプと起業マインドの大切さ。 ・問題・困りごとその解決を対価に変える、問題・困り事解決のあらすじとしてのビジネスプランを学修する。 ・趣味、好きなモノ、研究テーマ、知り合い関連など興味のある起業事例を調べる。(小演習) 予習:日本で起業が少なかった理由を考えておく。(1時間)
復習:身の回りの起業事例について、なぜ自分が興味をもったか考えて見る。(1時間) 第2回
身の周りのビジネスのチャンス
・3つの視点からのビジネスのチャンスの紹介。 ・皆さんが関わる人々をマップに記述し、その問題・困り事を考えることを学修する。 ・自分の身の周りのマップとビジネスチャンス(小演習) 予習:自分はどのような人々と関わっているかを考える。(1時間)
復習:身の回りの人々の問題・困り事からのチャンスのリストを充実させる。(1時間) 第3回
世の中の変化から新たなビジネスのチャンスの発見
・自分の枠を広げて発想することの大切さと、虫の目から鳥と魚の目の視点で考えることを学修する。(社会や世の中変化からの視点) ・社会や世の中変化からのビジネスチャンス(小演習) 予習:世の中の変化を1つ以上挙げる。(1時間)
復習:世の中の変化からのチャンスのリストを充実させる。(1時間) 第4回
地域の課題から新たなビジネスのチャンスの発見
・地域の課題を理解し、それを自分たちのアイデアで解決できることを学修する。 ・地域の課題からのビジネスのチャンス(小演習) 予習:自分の関心のある地域とその課題を1つ以上挙げる。(1時間)
復習:地域の課題からのビジネスのチャンスのリストを充実させる。(1時間) 第5回
技術・資源からのビジネスのチャンス
・大学の技術発の起業例の紹介の上、技術・資源からのチャンスの検討方法を学修する。 ・技術・資源からのビジネスチャンス(小演習) 予習:自分の興味のある研究室のテーマを1つ以上挙げる。 (1時間)
復習:技術・資源からのチャンスのリストを充実させる。(1時間) 第6回
ビジネスプランの全体像とアイデアを整理し選択(発散から収束)
・ビジネスプランの全体像の説明。 ・アイデアを出すことの意味。良いアイデアとはどのようなものか。 ・物事を考える上で発散と収束の大切さと、収束の方法としてアイデアの選択と整理の切り口を学修する。 ・ビジネスチャンスのアイデアを整理して機会アイデアを選ぶ(小演習) 予習:第1、2、3、4回の小演習でのアイデアをリストにしておく。(1時間)
復習:ビジネスチャンスのアイデアを追加してみる。(1時間) 第7回
顧客のペルソナを想定
・顧客はどのような企業や人で、どんな生活をしておりどんな困り事があるか。 ・選択した機会アイデアの顧客のペルソナを考える。(小演習) 予習:第5回で選択した機会アイデアの顧客のペルソナを考えてみる。(1時間)
復習:機会アイデアについて小演習で検討したペルソナとは別なペルソナを考える。(1時間) 第8回
製品・サービスのセグメンテーション、顧客ウオンツと競合差別化
・製品を区分し製品にあう顧客ウオンツの企画を学修する。 ・競合を把握して競合へ差別化する。 ・機会アイデアの製品の区分と顧客ウオンツと競合差別化する。(小演習) 予習:第5回で選択した機会アイデアの製品・サービスの区分と顧客ウオンツと競合差別化を考えて見る。(1時間)
復習:機会アイデアについて小演習で検討した製品の区分、顧客ウオンツと競合差別化を考える。(1時間) 第9回
製品・サービスのビジネスモデルを企画
・製品・サービスの典型的なビジネスモデルを学修する。誰が真の顧客か、どのように対価をもらうのか。 ・機会アイデアのビジネスモデルを作成する。(自社、顧客、雇主、仕入先等)(小演習) 予習:第5回で選択した機会アイデアにはどんな関係者が関わるのかを考えておく。(1時間)
復習:機会アイデアについて小演習で検討したビジネスモデルとは別な案を考える。(1時間) 第10回
ビジネスを広げ製品を作り売るのに必要な資源
・ビジネスを広げて考えるための潜在顧客と、作って売るために必要な業務と資源について学修する。 ・自分の製品・サービスをアピール・売込み、製造、提供する方法(小演習) 予習:これまで小演習結果をまとめ中間段階の成果物として作成し提出する。
ビジネスのために必要な資源とは何か考えて見る。(3時間) 復習:自分のビジネスに必要な業務と資源を確認する。(1時間) 第11回
ビジネス活動基本ー企業を数字で理解 ビジネスの売上高算出
・ビジネス活動基本として企業を数字で理解することと、2つのビジネスの売上高算出方法を学修する。 ・販売・製造・提供可能な売上を算出する。(小演習) 予習:企業の業績を示す数字を調べてみる。(1時間)
復習:自分の興味のある会社の業績を示す数字を調べてみる。(1時間) 第12回
ビジネスの利益とは
・ビジネスの売上、費用と利益とは何かと、基本的な費用と利益の算出方法を学修する。 ・売上高、費用と利益の算出(小演習) 予習:身の回りの製品やサービス(例:ラーメン屋)の費用を考えて見る。(1時間)
復習:自分のビジネスの費用と利益を精緻に検討してみる。(1時間) 第13回
開業資金の計画と調達
・ビジネスを進めるために必要な元手として開業費用と運転費用についてと、その確保のために活用する金融機関等の活用方法を学修する。 ・開業資金の計画と調達方法の検討(小演習) 予習:身の回りのビジネス(例:ラーメン屋)を開業するために必要な設備や施設を考えて見る。(1時間)
復習:自分のビジネスの開業資金を精緻に検討し、どこから提供をうけるかを考える。(1時間) 第14回
ビジネスの差別化と障害の解消 全体の振り返り
・ビジネスの様々な差別化方法(含む特許)と、障害をいかに解消するかを学修する。 ・授業の全体の流れを振り返る。 ・皆さんの今後に向けて学校と企業での活動の違いについて紹介する。 予習:最終レポートとしてビジネスプランを作成する。(3時間)
復習:授業内容を受けてビジネスプランの充実を図る。(3時間) 課題等に対するフィードバック
毎回の小演習やアンケート結果については教員が確認し、留意点や回答傾向などの分析結果を全体に対してフィードバックする。中間レポートはフィードバック希望者全員に個別にフィードバックを行う。
評価方法と基準
最終課題のビジネスプランは、大学主催の「ビジネスプランコンテスト」の一次審査をかね評価。授業としての評価項目は、ビジネスプランの独自性、論理性、実現性(60%)と、各回の小演習とアンケートの提出とその内容(40%)。中間・最終課題のビジネスプランの各項目が論理的に記述され、小演習やアンケートの各項目が適切に記述され十分な提出回数の場合は合格点とする。なおビジネスプランの記述の独自視点や実現性検討が一般的な範囲であったり、小演習やアンケートの記述や提出回数が最低限の参画度合いと判断される場合はC評価となる。
テキスト
各回の授業で資料を配布する。
参考図書
・ティナ・シーリング著『20歳のときに知っておきたかったこと』阪急コミュニケーションズ ISBN 978-4-484-10101-9
・野口吉昭著『ビジネスプラン・シナリオ作成術』 かんき出版 ISBN978-4-7612-7122−0 ・川上智子編集『ビジネスプラン<第2版>』中央経済社 ISBN 978-4-502-14051-8 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
起業マインドの理解やビジネスプランの作成を通じて、起業ならびに企業やビジネスとはどのようなものか、どのような姿勢や行動が必要なのかを学ぶ。これはディプロマポリシーの「実現力」「適応力」「創造力」のうち、社会の変化を見据え継続的に価値を生みだす「適応力」、新しい価値を生みだす「創造力」とそれを実現するプランを作成する「実現力」に資するものとなる。 こうした学びは起業以外の、就職活動、そして就職後の企業でのビジネス活動に役立てることができる。
履修登録前の準備
授業内でノートパソコンを利用するため、インターネットに接続できるPCを持参する事。また、履修登録前だけではなく授業期間中はサポータル・Teams・大学電子メールアドレスなど複数の方法で連絡を行うので、普段からこれらのアクセスを心がけておくこと。
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