シラバス情報

授業コード
520229
オムニバス
科目名
環境共生の設計
科目名(英語)
Symbiotic Environmental Design
配当学年
2年
単位数
3.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜2限、水曜3限、水曜4限、水曜5限
対象学科
建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択必修科目
担当者
樋口 佳樹、岡安 達生
教室
実務家教員担当授業
樋口佳樹は、環境共生住宅の設計に関する実務経験がある。その経験を活かし、パッシブデザインや排水の再利用などに関して、実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
昨今の気候変動や天災を経験する中で、「環境とは何か」をきちんと定義し、建築に向き合うことが求められている。この課題では、「環境設計」を単なるエネルギーの問題としてではなく、人の暮らしを見つめ、人と大地、人と水、人と食、人と資源、人と人、人と季節、などの「つながり」として捉え、「しつらえ」に至るところまで具体的に建築の提案として表現することを目的としている。
達成目標1
第1課題(つながりの可視化=相関図およびダイヤグラムの作成?)により、敷地を取り巻く環境的要素全般に渡り、それぞれの要素に互いにどのような相関性があるか、ダイヤグラムを作成し、整理することで、敷地の持つポテンシャルを拾い出すことができるようになる。【40%】
達成目標2
第2課題(働く家の設計)により、第1課題を展開させて、「つながり」が産む利点を導き出し、さらに「集合して住む事」のメリットとデメリットを整理し、具体的な建築的提案をする。つながる事のメリットを活かすことにより、地球環境・周辺環境・建築空間・人間空間にどんな時間、そしてどんな効果を産む事ができるかを考え、環境共生建築の設計スキルを身に着ける。【60%】
達成目標3
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
第1課題の出題、スライドレクチャー
環境共生建築の事例紹介、敷地をよむ
環境共生建築について、各自事例を調べておくこと。,
(2時間)
第2回
敷地調査、エスキース
敷地調査を進めて、敷地のポテンシャルを見つけること。(2時間)
第3回
エスキース(第1課題)
相関図およびダイヤグラムの作成
環境を構成する要素の相関性を洗い出し、ダイヤグラムを詳細に構成すること。(2時間)
第4回
第1課題の提出および講評会、第2課題の出題
他の学生の成果を共有し、環境調査に関する知識を習得する。また、第2課題の参考事例を理解し、設計の構想を行う。(2時間)
第5回
第2課題
エスキース(ゾーニングの検討)、第1課題の修正
第2課題の設計条件を整理し、ゾーニングを進める。第1課題の成果の適用方法を検討する。(2時間)
第6回
第2課題
エスキース(プラン検討、図面作成)
プランの検討を行い、図面に取りかかる。
ゾーニングの修正を行う。(2時間)
第7回
第2課題
中間提出(ゾーニング、平面図等)
中間提出物の案の良いところをより良くし、改善点を再考する。(2時間)
第8回
第2課題
図面作成(配置図、平面図、立面図、断面図)
図面の作成を進める。(2時間)
第9回
第2課題
図面提出(コンセプト、ダイヤグラム、図面一式),
模型作成の説明
講評を受けて、図面の精度を上げて、伝わりやすい図面に仕上げること。
模型作成の準備を進める。(2時間)
第10回
第2課題
模型作成
模型と図面により、空間のスケールや場所の設えを含めた計画を進める。(2時間)
第11回
第2課題
模型提出、プレゼンテーション資料作成
プレゼンテーションチェックをもとに成果物のレベルを上げる。(2時間)
第12回
第2課題
プレゼンテーション資料作成,
これまでの提出物を修正する。(2時間)
第13回
最終提出および最終講評会
最終提出物を作成し、設計案を魅力的にプレゼンテーションする。(2時間)
第14回
他の科目との合同講評会
講評会でのコメントをもとに、設計案とその表現について振り返り、今後につなげる。(2時間)


課題等に対するフィードバック
毎回の授業で個別にエスキースを行い、改善点等について話し合う。
評価方法と基準
成果物として作成する設計図書の完成度、発表内容等(100%)により、総合的に評価する。
テキスト
なし
参考図書
日本建築学会・編『コンパクト建築設計資料集成』丸善(2006年),
小泉雅生『住宅設計と環境デザイン』オーム社【ISBN978-4-274-05063-3】
山崎亮『ソーシャルデザイン・アトラス 社会が輝くプロジェクトとヒント』鹿島出版会【ISBN978-4-306-04580-4】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
地球温暖化を背景にして、環境に配慮した建築設計が益々求められている情勢を踏まえて、この科目では環境設計の基本を習得することを第一目標としている。敷地の環境調査、最適な環境技術の選定、パッシブデザイン手法などの建築デザインだけでなく、暮らし方の提案も含めて設計するプロセスを習得する。1学年に開講する「環境共生住宅」と前学期に開講する「環境工学Ⅰ」において習得した環境建築の理論を実践する科目である。
履修登録前の準備
関連する講義科目の内容を復習しておくこと。雑誌や街で多くの建物の空間にふれておくこと。