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教員名 : 佐野 健一
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授業コード
210644
オムニバス
科目名
ナノ・バイオシステム演習
科目名(英語)
Nano Biosystems Practice
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
博前_環境
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
佐野 健一
教室
実務家教員担当授業
担当教員の佐野は、企業の研究所はじめ様々な研究機関における生物工学、化学に関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、ナノバイオ工学に関して実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
人類は、古くから生物の持つ機能を上手く利用し、暮らしに役立ててきた。近年、遺伝子工学の発達とシステム生物学の勃興により、生物の持つネットワークを人工的に改変し、合理的に再設計することで、より効率良く目的の物質を生産する技術、すなわちナノバイオシステム工学が注目を集めている。この授業では、ナノバイオシステム工学の理解をより深めるため、当該分野の重要文献を読み、in silicoシステム設計を中心に、人工的な改変技術を学修する。。
達成目標1
生物生産に適した材料の特徴からシステム構築を設計できる。(20%)
達成目標2
細胞または生体、生態系をひとつのシステムとして概念的に捉え、システム設計できるようになる。(20%)
達成目標3
転写制御に関する一連のシステムを理解し、再設計できる。(20%)
達成目標4
細胞内情報伝達系をシステムとして表現し、モデル計算ができるようになる。(20%)
達成目標5
有用物質の生物生産に向けた指針を理解し、設計できるようになる。 (20%)
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ラクトースオペロンのモデル構築
【予習】ラクトースオペロンについて整理しておくこと。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第2回
ラクトースオペロンの改変
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第3回
アルコール発酵における代謝モデル構築
【予習】アルコール発酵の代謝経路をまとめてくること。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第4回
アルコール発酵における代謝モデルの改変
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第5回
二次代謝産物の生合成経路のモデル構築
【予習】アセチルCoAからステロイドホルモン合成経路をまとめてくること。指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第6回
二次代謝産物の生合成経路モデルの改変
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第7回
タンパク質自己組織化構造形成原理の理解
【予習】タンパク質の階層構造について、学部で学んだことを整理してくること。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第8回
タンパク質自己組織化構造形成モデルの構築
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第9回
タンパク質自己組織化構造形成モデルの改変
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第10回
システムバイオロジー 1:フィードフォワード系の記述
【予習】ナノ・バイオシステム特論の当該部分を復習しておくこと。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第11回
システムバイオロジー 2:フィードバック系の記述
【予習】ナノ・バイオシステム特論の当該部分を復習しておくこと。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第12回
システムバイオロジー 3:冗長なシステム設計
【予習】ナノ・バイオシステム特論の当該部分を復習しておくこと。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第13回
システムバイオロジー 4:ロバストでフラジャイルなシステムの理解
【予習】ナノ・バイオシステム特論の当該部分を復習しておくこと。また、指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 第14回
最適化問題演習
【予習】指示された文献を読んでくること。(2時間)
【復習】講義中に課す課題をおこなうこと。(2時間) 課題等に対するフィードバック
課題については、次回の講義で総評したのち、特に良かったものを紹介する。
評価方法と基準
各回の 課題レポート 100%。各回の課題は、次回の講義で解説をおこなうので良く復習すること。糖・アミノ酸、脂質代謝の理解、システムズ生物学の概要を理解し、簡単なモデル計算ができることが必須である。各回の課題およびレポートの平均点が60点でC評価(60点)とする。
テキスト
適宜指示する。
参考図書
下記のほか、講義の進捗、受講生の理解度に応じて適宜指示する。
Uri Alon『システム生物学入門』共立出版 (2008) ISBN: 978-4320056732 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
生物応用デザインプロジェクトでは、生物のメカニズムを学び、工学技術の発展につなげることができる人材の育成を目指しています。この科目では、生物を使った生産を、システムバイオロジーの視点を交えて習得します。生物工学のもつ大きな可能性、システム制御理論の理解を通して、環境共生システム専攻が内含する広範な領域に応用できる人材になることを狙っています。
履修登録前の準備
学部で受けたシステム制御系の科目、生物系科目の内容を復習してきて下さい。
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