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教員名 : 張 暁友
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授業コード
210192
オムニバス
科目名
制御工学特論
科目名(英語)
Advanced Control Engineering
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
土曜1限
対象学科
博前_機械
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
張 暁友
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
制御技術は、機械、電機、ロボット、自動車、航空宇宙などの、さまざまな産業に適用されている。また、エアコンの温度制御やエレベータの位置制御などが、私たちの生活には広く活用されている。本講義では、学部で修得した制御工学の関連科目を基礎として、古代制御理論から現代制御理論までをさらに深く学習し、現場に実用できる。
達成目標1
力学系と電気系に的をしぼり、制御対象が伝達関数という標準的なモデルで表すことができる。(20%)
達成目標2
1次および2次遅れ系の過渡特性と周波数特性を求めることができる。(20%)
達成目標3
要求される特性を合うように制御系を設計できる。(20%)
達成目標4
時間連続系から時間離散系への橋渡しを中心とするサンプリング動作やZ変換を説明できる。(15%)
達成目標5
状態方程式によるシステムの表現、システムの可制御性と可観測性を説明できる。(15%)
達成目標6
MATLAB/Simulinkを用いて制御系の解析と設計を行うことができる。(10%)
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
制御技術/理論の歴史
制御技術/理論の発展の歴史を調べておくこと(1時間)。
制御系の解析と設計用ソフトウエアMATLAB/Simulinkを学んでおくこと。(2時間) 第2回
動的システムのモデル
力学系と電気系の基礎知識を予習しておくこと(1時間)。線形微分方程式を用いて動的システムを表現することを理解しておくこと。(1時間)
第3回
フィードバック制御系の過渡特性
インパルス応答とステップ応答を予習しておくこと(1時間)。
MATLAB/Simulinkを用いた1次および2次遅れ系のインパルス応答とステップ応答の求め方を身に付ける。(1時間) 第4回
フィードバック制御系の周波数特性
ボード線図や周波数特性の指標を予習しておくこと(1時間)。MATLAB/Simulinkを用いたシステムの周波数応答の求め方を身に付ける。(1時間)
第5回
フィードバック制御系の安定性
フィードバック制御系の安定性について予習すること(1時間)。
システムの極と安定性の関係、および安定性の判別法を理解しておくこと。MATLAB/Simulinkを用いたシステムの零点と極点の求め方を身に付ける。(2時間) 第6回
フィードバック制御系の設計1 (制御系設計と補償の概念)
制御系の設計法を予すること(1時間)。
制御系の設計の考え方、および制御性能に関する仕様を理解しておくこと。(1時間) 第7回
フィードバック制御系の設計2 (サーボ系の設計)
サーボ制御の応用例を調べる(1時間)。
制御系の直列補償、およびフィードバック補償を理解しておくこと。MATLAB/Simulinkを用いたフィードバック制御系のシミュレーション方法を身に付ける。(2時間) 第8回
フィードバック制御系の設計3 (プロセス制御系の設計)
プロセス制御系の応用例を調べる(1時間)。
プロセス制御系の特徴と設計手順を理解しておくこと。(1時間) 第9回
ディジタル制御1 (サンプリング動作)
アナログとディジタルの違いを知らべておくこと(1時間)。
サンプラ、サンプリング信号の数式表現、およびサンプリング定理を理解しておくこと。(1時間) 第10回
ディジタル制御2 (Z変換理論)
Z変換とZ変換に関する重要な定理を予習して、講義後に復習すること。(1時間)。
パルス伝達関数を理解しておくこと。(1時間) 第11回
システムの状態方程式による表現
学部において履修したベクトルと行列を復習しておくこと(1時間)。
システムの状態方程式による表現、および状態方程式の解法を理解しておくこと。MATLAB/Simulinkを用いてシステムを状態方程式で表現することができる。(2時間) 第12回
伝達関数と状態方程式
伝達関数を予習しておくこと(1時間)。
伝達関数と状態方程式間の変換方法を理解すること。(1時間) 第13回
定係数システムの可制御性
システムの可制御性、および可制御条件について予習しておくこと(1時間)、講義後に復習して理解しておくこと。(1時間)
第14回
定係数システムの可観測性
システムの可観測性、および可観測条件について予習しておくこと(1時間)、講義後に復習して理解しておくこと。(1時間)
課題等に対するフィードバック
授業内で課題の解説の時間を設ける。
評価方法と基準
レポートによる評価。総合計点(100点)で60点以上を合格とする。
テキスト
プリントを配布する。
参考図書
深海登世司、藤巻忠雄 監修 『制御工学(上) ‐フィードバック制御の基礎‐』東京電機大学出版局(1999)【ISBN:4-501-10650-6】
深海登世司、藤巻忠雄 監修 『制御工学(下) ‐現代制御理論の基礎‐』東京電機大学出版局(1999)【ISBN:4-501-10660-3】 川田昌克、西岡勝博共著 『MATLAB/Simulink によるわかりやすい制御工学』森北出版(2001)【ISBN:4-627-91721-X】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
学部で修得した制御工学の関連科目を基礎として、古代制御理論から現代制御理論まで深く学習する。具体的に、制御対象をモデルで表すことができ、1次および2次遅れ系の過渡特性と周波数特性を求、制御系を設計できる。また、システムを状態方程式で表現でき、その可制御性と可観測性を説明できる。この科目の履修により、受講生は、多様化する社会的要請に対応できる専門知識と実践力を養成できる。
履修登録前の準備
学部で修得した制御工学や応用数学などの関連科目を復習しておくこと。
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