シラバス情報

授業コード
220544
オムニバス
科目名
人間ロボット共生特論
科目名(英語)
Advanced Studies in Human-Robot Coexistence
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜4限
対象学科
博前_機械
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
中里 裕一
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
【目的】複雑かつ高度化された最新のロボット技術や人工知能理論を、人間との共生の側面から俯瞰的に捉え直すことで適応方法を探る。特にこの授業ではヒューマノイドや人工知能を実社会に適応させる際の問題点や限界を、安全性や倫理的側面などを考慮しながら考察する。【進め方】実際に調査した内容を発表会を通じてディスカッションし、調査やディスカッションを通じて理解を深める。
達成目標1
人間とロボットの共生に関する問題やその社会的背景を理解できる【20%】
達成目標2
人工知能の限界を理解し、今後の可能性を考察できる【20%】
達成目標3
ヒューマノイドに用いられている工学技術を理解し、その限界と可能性を考察できる【20%】
達成目標4
ロボットや人工知能の適応範囲や限界を理解し、社会システムへの応用を的確に判断することができる【40%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
人間とロボットのかかわり(1) 共生の意味と社会的背景・サイバネティクス
予習:人間ロボット共生に関する授業前調査を自分なりに行っておくこと(1時間)
復習:ロボットや自動機器の持つ社会的な弊害などについて調査しておくこと(1時間) 
第2回
人間とロボットのかかわり(2) 自動化技術の歴史とロボットの定義
予習:JISにおけるロボットの定義を図書館やWEB等を使って調べておくこと(1時間)
復習:ロボットの定義に関して自分なりの意見をまとめておくこと(1時間) 
第3回
人間とロボットのかかわり(3) ロボット工学三原則の意義と問題点
予習:ロボット工学三原則を図書館やWEBを使って調べておくこと(2時間)
復習:アシモフが第0原則、ゼロ前原則を考えなければならなかった背景を再度考察しておくこと(2時間) 
第4回
人間とロボットのかかわりに関する調査発表会
予習:「人間とロボットのかかわり」と題したレポートを作成する事(2時間)
復習:他の受講生の報告と自分のレポートと比較した考察をまとめておくこと(2時間) 
第5回
人工知能の限界と可能性(1) フレーム問題と機械学習の限界
予習:人工知能に関して応用分野にどのようなものがあるか図書館やWEBを使って調べておくこと(1時間)
復習:ディープラーニングの利点と欠点をまとめ直しを理解を深めておくこと(1時間)
第6回
人工知能の限界と可能性(2) トロッコ問題と社会的責任
予習:自動車各社の自動運転の開発状況をWEB等を使って調べておくこと(1時間)
復習:トロッコ問題に対する自分なりの回答を考察すること(1時間)
第7回
人工知能の限界と可能性(3) 意識・クオリア・哲学的ゾンビ
予習:意識やクオリヤと言った用語の意味を図書館やWEBを使って調べておくこと。(1時間)
復習:哲学的ゾンビに関する自分なりの考えをまとめておくこと(1時間)
第8回
人工知能の限界と可能性に関する調査発表会
予習:「人工知能の限界と可能性」と題したレポートを作成する事(2時間)
復習:他の受講生の報告と自分のレポートと比較した考察をまとめておくこと(2時間)  
第9回
ヒューマノイドの問題点(1) 要素技術の限界(アクチュエータ・エネルギー蓄積源)
予習:ロボットに用いられる代表的なアクチュエータとエネルギ蓄積源に関して調べておくこと(1時間)
復習:ロボットに用いられる要素技術で、ヒューマノイド実現を阻害する他の要因を考察しまとめておくこと(2時間)
第10回
ヒューマノイドの問題点(2) 安全性と社会的責任・耐久性と自己修復
予習:ロボットの安全性に関するJISの内容を図書館やWEBを使って調べておくこと(2時間)
復習:ロボットの安全性阻害要因をハードウェア、ソフトウェア両面から考察し、まとめておくこと(2時間)
第11回
ヒューマノイドの問題点(3) GNR革命の可能性
予習:GNR革命に関して図書館やWEBを使って調べておくこと(2時間)
復習:GNR革命とロボット、人工知能との関係を考察し、まとめておくこと(2時間)
第12回
ヒューマノイドの問題点に関する調査発表会
予習:「ヒューマノイドの問題点」と題したレポートを作成する事(2時間)
復習:他の受講生の報告と自分のレポートと比較した考察をまとめておくこと(2時間) 
第13回
社会構造の変化と技術的特異点(シンギュラリティ)
予習:シンギュラリティに関して図書館やWEBを使って調べておくこと(2時間)
復習:シンギュラリティとロボット、人工知能との関係を考察し、まとめておくこと(2時間)
第14回
各調査のまとめ・最終プレゼンテーション
予習:授業を終了するに当たり、各自で考察しまとめてきたことを最終プレゼン資料として統合しておくこと。(3時間)
復習:他の受講生の報告と自分のレポートと比較し、考察しておくこと(1時間)


課題等に対するフィードバック
一連の授業におけるディスカッションなどを通じて適宜フードバックを行う。各調査報告書及び最終プレゼンテーションに対して講評を行う。
評価方法と基準
授業中に行う調査発表会(50%)+最終プレゼンテーション(50%)
テキスト
特になし
参考図書
特になし
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械システム工学専攻博士前期課程では材料・設計・計測・制御・加工など、ものづくりに必要な分野の技術を3つのプロジェクトを通じて学び、多様化する社会的要請に柔軟に対応できる専門知識と実践力を備えた開発技術者及び研究者の育成を目標にしている。この科目は特に「計測・制御」分野を中心に講義し、機械やロボットの人間社会への適応に必要な知識を身につけるための科目である。 
履修登録前の準備
大学学部4年間で制御工学やロボット工学に関連する科目を選択しているものは復習をしておくこと。履修経験の無いものは制御工学に関してある程度の予習をしておくこと。