シラバス情報

授業コード
210116
オムニバス
科目名
アナログ集積回路特論
科目名(英語)
Analog Integrated Circuit Design
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
博前_電子
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
宇賀神 守
教室
実務家教員担当授業
担当教員の宇賀神守は、無線用LSIに関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、LSI開発プロジェクトの経験や高速動作回路に関する実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
LSIはCMOS微細化に伴い急激な高性能化・高機能化が進んでいる。これによりアナログ集積回路においてもCMOSアナログ回路の重要性が高まっている。本講義では、電子システムを集積化する場合にキーとなる各種のCMOS機能回路技術を習得するのが目的である。
提出された課題等は添削し返却します。内容を必ず復習してください。
達成目標1
・CMOSデバイスの動作を説明できる。【20%】
達成目標2
・MOSFETを使った増幅回路の設計ができる。【20%】
達成目標3
・MOSFETを使った増幅回路の周波数特性を解析できる。【20%】
達成目標4
・アナログ回路のノイズ要因について説明できる。【20%】
達成目標5
・バイアス回路、参照回路などの基本回路が設計できる。【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
MOSFETの動作
MOS素子の動作原理と小信号等価回路モデルをしっかり理解しておくこと(2時間)
第2回
MOS増幅回路の基礎
3つの接地増幅回路の特徴について復習しておくこと(2時間)
第3回
増幅回路の周波数特性
増幅回路の周波数特性を決定するメカニズムについて理解しておくこと(2時間)
第4回
アナログ回路のノイズ
ノイズの発生・伝搬について理解しておくこと(2時間)
第5回
バンドギャップ・リファレンス回路
温度・電源電圧が変動しても一定の電圧を出力するメカニズムについて理解しておくこと(2時間)
第6回
コンパレータ回路
コンパレータの構成要素と、それらに要求される機能特性について理解しておくこと(2時間)
第7回
素子ばらつきとレイアウト
素子ばらつきとレイアウトがアナログ回路特性に強く影響することについて理解しておくこと(2時間)
第8回
フィードバック回路
フィードバック回路の効用および設計法について、しっかり復習すること(2時間)
第9回
演算増幅回路の構成
演算増幅回路の構成および設計法について理解しておくこと(2時間)
第10回
演算増幅回路の特性
演算増幅回路の性能向上方法について理解しておくこと(2時間)
第11回
フィルタの伝達関数
フィルタの周波数特性および実現方法について理解しておくこと(2時間)
第12回
連続時間フィルタ回路
演算増幅回路を使ったRCフィルタの設計方法について理解しておくこと(2時間)
第13回
スイッチト・キャパシタ回路
スイッチト・キャパシタを使った離散時間フィルタの設計方法について理解しておくこと(2時間)
第14回
ADコンバータ
ADコンバータの原理、実現方法について理解しておくこと(2時間)


課題等に対するフィードバック
授業において、適時フィードバックを行う。
評価方法と基準
「レポート」(70%)、「課題への取組」等(30%)によって総合点を求め、60点以上をC評価合格とする。
テキスト
特になし
参考図書
松澤昭 著 『はじめてのアナログ電子回路 実用回路編』 講談社 【ISBN: 9784061565456】
Behzad Razavi 著 『アナログCMOS集積回路の設計(基礎編)』 丸善 【ISBN: 462107220X】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
学部専門科目「電気回路」、「アナログ電子回路設計」、「電子デバイス」では、バイポーラ接合トランジスタやpn接合ダイオードなどの素子特性や、それを使ったアナログ回路の設計手法について学んだ。本科目は、現代の大規模LSIに用いられるCMOSを使ったアナログ回路に対して、これまで学習した設計知識を応用する。これに続く「アナログ集積回路応用特論」では、高周波回路について設計知識を発展させる。
履修登録前の準備
アナログ電子回路設計や電子デバイスなどについて復習しておくこと