シラバス情報

授業コード
210001
オムニバス
科目名
建築環境設計論
科目名(英語)
Environmental Design for Green Building
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜4限
対象学科
博前_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
吉野 一
教室
実務家教員担当授業
担当教員の吉野一は環建築設備や省エネ手法に関する実務経験がある。その経験を活かし、建物の環境評価や建築設備に関しての実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
建築物の計画・設計に当たり、地球環境や地域環境に配慮した環境配慮建築を設計するために必要となる考え方と評価手法、技術等について学び、建築計画・設計で活用できる知識やスキルを修得する。    
達成目標1
環境共生建築に関して、評価手法や適用技術などを用いて、環境性能を具体的に説明することができる。また、設計にあたっての重要視となる事項について検討することができる。【40%】
達成目標2
建築物に環境性能評価指標であるCASBEEの考え方、評価方法、問題点等について学び、実務で抵抗なく導入できる。【30%】
達成目標3
建築物をライフサイクルで評価することの重要性を学び、建設・運用・更新・解体時におけるCO2排出量の簡易的な計算できるとともに、排出量を低減させるためのいくつかの対策技術について、計算手法から効果を説明できる。【30%】
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
環境配慮建築(サステナブル建築)とはについて学修する
環境配慮住宅・建築と評される建物について、できれば実際に見学をして、その特徴を調べておく。(1時間) 
第2回
建築物総合環境性能評価(CASBEE)について学修する 
CASBEEでSまたはAランクに認証された建物の高性能の理由について、適用技術も含めて深く理解する。(2時間) 
第3回
建築のライフサイクルCO2の評価手法について学修する
ライフサイクルCO2の算出手法を修得し、CO2排出量が少なくなる技術・設計手法について検討する。(2時間) 
第4回
環境配慮設計手法(建築の外皮設計と省エネルギー)について学修する
クールルーフや建物緑化などの対策手法を探し、その有効性について考察する。(2時間) 
第5回
環境配慮設計手法(開口部の設計と省エネルギー)について学修する 
開口部に適用される様々なペリメータ対策手法について、計画建物に合致した最適な適用方法について調べる。(2時間) 
第6回
環境配慮設計手法(自然換気と通風の設計手法)について学修する
自然換気を設計する上で重要となる事項についてまとめ、身近な環境での自然換気の適用を検討する。(2時間) 
第7回
環境配慮設計手法(自然エネルギー利用)について学修する
太陽光発電や風力発電などの未利用エネルギーの種類と効果、問題点について調べておく。(2時間) 
第8回
環境配慮建築物の事例(事務所建築)について学修する
事務所建築に特有な熱負荷の問題と、それを解決するのに有効な手法について整理する。(2時間) 
第9回
環境配慮建築物の事例(大空間施設)について学修する 
通常の空間とは異なる大空間におけるエネルギー上の問題点について理解し、有効な技術を整理する。(2時間) 
第10回
環境配慮建築物の事例(商業施設)について学修する
身近な商業施設における環境配慮技術を調査し、その有効性や問題点などについてまとめる。(2時間)
第11回
環境配慮建築物の事例(教育施設)について学修する
環境配慮事例として挙げられる教育施設の技術の特性を調査し、当学の施設との比較を試みる。(2時間)
第12回
環境配慮建築物の事例(集合住宅)について学修する
集合住宅における負荷の特徴について調べ、有効な技術や評価手法についての理解を深める。(2時間) 
第13回
環境配慮建築物の事例(戸建て住宅)について学修する
戸建て住宅における負荷の特徴や最新の環境配慮住宅の事例を調査することで、技術の特徴を理解する。(2時間) 
第14回
まとめと講評:環境配慮建築の総合評価について学修する
環境配慮建築物に関して行った事例調査について、用途や地域性など、計画上の配慮事項について理解を深める。(2時間) 


課題等に対するフィードバック
毎回、前回の授業内容から復習し、理解していない場合、再度振り返りを実施している。
評価方法と基準
レポート(30%)+ 課題発表(70%)で評価し、60点以上(100点満点)で合格とする。
レポート内容についての評価は講義で行う。課題発表時の指摘事項も併せて復習をすること。 
テキスト
特になし、授業で適宜資料配布する。
参考図書
『新版 環境共生住宅A-Z』 Bio City 【ISBN-13: 978-4903486550】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
建築計画的手法と設備的手法について講義を行い、環境配慮設計手法について、最新の事例を紹介しながら理解を深める。具体的には、環境性能の評価指標として普及しつつあるCASBEEについてその考え方と内容について修得する。また、地球環境・地域環境へ配慮されている建築物の事例を取り上げ、特に用途や地域により、適用される技術の違いは生じる点に着目し、環境に配慮すべき建築のあり方について学ぶ。
履修登録前の準備
大学院1年春学期の講義となるため、学部に履修した環境系の専門科目「環境工学Ⅰ・Ⅱ」「建築設備」「建築設備計画」等で学んだ建築環境工学の原論や計算手法等について復習し、再度確認しておくこと。