シラバス情報

授業コード
210507
オムニバス
科目名
シェル構造設計論
科目名(英語)
Shell structure design
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜3限
対象学科
博前_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
箕輪 健一
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
本授業では大空間構造物を構成するシェル構造の基礎を学ぶ。シェル構造に関する歴史や特徴、曲面形状に関する分類を把握するとともに、実例を通して構法や設計法について学ぶ。また、近年におけるシェル構造の災害被害例を把握するとともに、シェル構造における耐雪・耐震・耐風設計の基本的な考え方を修得する。 
提出された課題等は添削し返却します。内容を必ず復習して下さい。  
達成目標1
シェル構造の歴史を述べられるとともに、シェル構造の代表的な作品の特徴を説明できる 【25%】
達成目標2
基本的なシェル理論を理解し、シェル構造の応力状態や構造特性を説明できる 【25%】
達成目標3
膜理論や曲げ理論を用いた簡易な設計や定強度シェルの形状決定が行える 【25%】
達成目標4
シェル構造における耐雪、耐震、耐風設計の基礎を身につける 【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
シェル構造の実例と分類
国内外におけるシェル構造に関する事例を各自調査しておくこと。(1時間) 
第2回
ロベール・マイヤールによる設計と展望
ロベール・マイヤールによる作品を各自調査し纏めておくこと。(1時間) 
第3回
平面板の応力と変形
学部までに修得した応力や変形の算出方法について復習しておくこと。(1時間) 
第4回
ピエール・ルイジ・ネルヴィによる設計と展望
ピエール・ルイジ・ネルヴィによる作品を各自調査し纏めておくこと。(1時間) 
第5回
偏平殻の膜応力
適合条件と応力関数を復習しておくこと。また授業で扱わない地震荷重や風荷重に対する応力を算出すること。(1時間) 
第6回
フェリックス・キャンデラによる設計と展望
フェリックス・キャンデラによる作品を各自調査し纏めておくこと。(1時間) 
第7回
回転殻の膜応力
極座標について復習しておくこと。また偏平殻の膜応力について復習しておくこと。(1時間) 
第8回
エドワルド・トロハによる設計と展望
エドワルド・トロハによる作品を各自調査し纏めておくこと。(1時間) 
第9回
定強度シェルの設計
数値積分について予習すること。また液体を入れた定強度タンクの形状を算出すること。(1時間) 
第10回
ハインツ・イスラーによる設計と展望
ハインツ・イスラーによる作品を各自調査し纏めておくこと。(1時間) 
第11回
シェルの座屈被害と理論
オイラーの座屈方程式を復習しておくこと。またシェルの座屈被害について調査しておくこと。(1時間) 
第12回
シェルの地震被害と対策
多自由度系の振動論を復習しておくこと。またシェルの地震被害について調査しておくこと。(1時間) 
第13回
シェルの風応答性状
陸屋根などが受ける風荷重を復習しておくこと。またシェルの風被害について調査しておくこと。(1時間) 
第14回
自由曲面シェルの設計と展望
自由曲面シェルの作品を各自調査し纏めておくこと。また最適化について調査しておくこと。(1時間) 


課題等に対するフィードバック
課題で正答率が低かったものについては、授業内で解説の時間を設ける。
評価方法と基準
課題60%、演習40%
課題と演習の結果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。
テキスト
適宜、授業にて指示をおこなう。 
参考図書
小澤雄樹『20世紀を築いた構造家たち』オーム社 (2014) [ISBN-13: 978-4274215018] 
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目では、学部までに修得してきた線材の力学の発展的内容である曲面の力学問題を取り扱う。また、理論的解析や実験的試行錯誤を通して建設されてきた建築作品の設計方法や思想について学び、設計を行う上で重要な知識や技能を身につける。更には、シェル構造を通じ建築技術のこれまでの発展や可能性について探求することで、実務設計や研究・開発を行うに資する専門的な能力を身につける。 
履修登録前の準備
学部で開講されている構造力学を理解し、応力計算やたわみ量の算出などができること。また、オイラーの座屈方程式や振動方程式を解くことができること。