シラバス情報

授業コード
220009
オムニバス
科目名
建築空間の構成システム
科目名(英語)
Spatial Composition of Architecture
配当学年
1年
単位数
2.00単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜2限
対象学科
博前_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
足立 真
教室
実務家教員担当授業
建築設計を実務とする教員が担当する授業であり、空間的思考および設計手法について、実践的なテーマを扱っている。
授業の目的と進め方
建築空間の構成システムについて、これまでの作品事例や言説を読み取ることからタイプとその特徴を理解し、新たな可能性を考え提案するための指標を得ることを目的とする。
議論の内容に応じて、テキストで扱う項目や議論の対象とするキーワードを変更することがある。
達成目標1
物理的な要素や空間どうしの関係による建築の構成システムについて、様々な切り口から捉えることができる。【20%】
達成目標2
具体的な建築空間を抽象的な空間モデルとして認識し、その特徴を相対的に比較して論じることができる。【20%】
達成目標3
建築の構成が成立する根拠を、機能や用途、構造等の技術、社会的・文化的文脈など、様々な分野・領域との関係において理解し、その意味と価値を批評することができる。【20%】
達成目標4
様々な時代および環境においてつくられた過去の建築を相対的に位置づけ、新たな可能性を探るための考え方の基盤を得る。【20%】
達成目標5
建築家の設計論を読解し、ディスカッションを通して自身の考えを明確化し、文章化する力を修得する。【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
構成とは何か
テキストの第1章を熟読し、構成学の原論について理解する(2時間) 
第2回
室と架構による住宅の空間構成
テキストの第2章を熟読し、2-1に引用されている住宅作品の図面・写真を建築雑誌等にて確認し空間を理解する(2時間) 
第3回
「建築化された外部」による住宅の空間構成 
テキストの2-2に引用されている住宅作品の図面・写真を建築雑誌等にて確認し空間を理解する(2時間) 
第4回
近年の住宅作品に関する考察1
(室と架構)
近年の事例より、室と架構による空間が特徴的な作品をとりあげ、構成を分析する(2時間) 
第5回
近年の住宅作品に関する考察2
(建築化された外部)
近年の事例より、建築化された外部空間が特徴的な作品をとりあげ、構成を分析する(2時間) 
第6回
室群とヴォリュームによる建築の構成
テキストの3章を熟読し、3-1に引用されている建築作品の図面・写真を建築雑誌等にて確認し空間を理解する(2時間) 
第7回
単位の反復による集合住宅の構成
テキストの3-6に引用されている住宅作品の図面・写真を建築雑誌等にて確認し空間を理解する(2時間) 
第8回
近年の建築作品に関する考察1
(部分と全体)
近年の事例より、部分と全体の関係が特徴的な作品をとりあげ、構成を分析する(2時間) 
第9回
近年の建築作品に関する考察2
(内部空間と外形)
近年の事例より、内部空間と外形の関係が特徴的な作品をとりあげ、構成を分析する(2時間) 
第10回
建築による外部空間の構成
テキストの4章を熟読し、4-1に引用されている建築作品の図面・写真を建築雑誌等にて確認し空間を理解する(2時間) 
第11回
近年の建築作品に関する外部空間の考察
近年の事例より、外部空間が特徴的な作品をとりあげ、構成を分析する(2時間) 
第12回
現代建築のキーワードと空間構成
(空間の性質)
空間の性質に関わるキーワードを用いて論じられた建築家の言説を抽出し、文脈を理解する(2時間) 
第13回
現代建築のキーワードと空間構成
(関係性)
空間や人・モノの関係性に関わるキーワードを用いて論じられた建築家の言説を抽出し、文脈を理解する(2時間) 
第14回
現代建築のキーワードと空間構成
(社会性・文化性)
社会性・文化性に関わるキーワードを用いて論じられた建築家の言説を抽出し、文脈を理解する(2時間) 


課題等に対するフィードバック
授業中に講評・議論を行い、内容について深めていく。
評価方法と基準
課題発表(50%)+授業中のディスカッション評価(50%)
総合的な評価が100点満点中60点以上を合格とする。
テキスト
坂本一成ほか『建築構成学 建築デザインの方法』実教出版(2012年)【ISBN:978-4-407-32572-0】
参考図書
『新建築』、『住宅特集』ほか建築作品の発表誌
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
建築の構成による空間モデルについて、分析的に理解するとともに、それに関わる言説や注目すべき作品についてゼミ形式で議論を深める科目である。
過去の作品について、様式的な特徴や表層的なデザインではなく、空間の関係により建築の骨格をかたちづくる構成形式として分析的に捉え、相対的に位置づける。さらに、国内外の新しい建築の流れを読み取り、それが成立する文脈や表現意図について、キーワードをもとに議論する。
履修登録前の準備
近年の建築家の作品を見るとともに、作品解説等の言説を多く読んでおくこと。