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教員名 : 大久保 友幸
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授業コード
300439
オムニバス
科目名
機械システム工学特殊研究
科目名(英語)
Special Research for MechanicalSystem Engineering
配当学年
1年
単位数
0.00単位
年度学期
2025年度春学期、2025年度秋学期
曜日時限
実習
対象学科
博後_機械
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
必修科目
担当者
大久保 友幸
教室
実務家教員担当授業
担当教員(大久保)は、通信機メーカーや電気部品メーカーにおいて、組込システムを用いた製品開発の実務経験がある。この経験を活かし、学生が興味を持って学べるようにする。
授業の目的と進め方
本授業は、研究者の一人としてその分野の専門的な技術を理解するため、博士学位論文を取りまとえる研究活動を通じて、グローバルな総合力を持つ高度専門技術者としての問題発見、解決能力を理解・探究し、機械システム工学技術の進展に貢献できるようになる。
達成目標1
研究テーマ領域に関する高度の専門知識を有する専門家になることができる。15%
達成目標2
研究テーマ領域に関連する幅広い研究を行うことで、専門領域以外の分野も理解する能力を身につけることができる。 15%
達成目標3
国内外の学会における発表を通して、幅広い世界観と堅実な思想を有することができる。15%
達成目標4
投稿論文の作成により、論文の作成方法や理論の組立方、さらに論理的な思考を身につけることができる。15%
達成目標5
投稿論文の査読者との問答を通じて、第3者の意見を取り入れ、自身の研究課題をより深く理解できる。15%
達成目標6
国際会議の発表や国外への論文投稿により、実践的な英語力を身につけることができる。15%
達成目標7
研究計画の立案、研究遂行、学会等での成果の報告等を通じて、科学技術の進展に役立ち、自立した研究者となることができる。10%
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
研究開始時における研究計画書審査
博士前期課程における研究内容を整理し、博士後期課程での展開について熟考する。また審査後は、審査で指摘された内容を参考にして、今後の研究活動に活かすように努める。
指摘された内容を整理(復習)すること(2時間) 研究計画のたたき台を作成(予習)すること(2時間) 第2回
研究計画の具体的な立案(第1期)
審査時より少し詳細に、研究計画を立案する。なお、その案について、指導教員とディスカッションし計画をさらに深めてる。
研究計画を見直(復習)しておくこと(2時間) 研究遂行の実施案を作成(予習)しておくこと(2時間) 第3回
研究の遂行(第1期初期)
博士前期課程の2年間で実施してきた研究のうち、残された課題や審査で指摘された課題について整理する。
残された課題を見直(復習)しておくこと(2時間) 研究をさらに発展する案を作成(予習)しておくこと(2時間) 第4回
研究の遂行(第1期中期)
次の段階の研究を考え、博士前期課程で実施してきた研究をさらに発展させる方法を熟考する。
発展させる方法を整理(復習)すること(2時間) 遂行する文献等を調査(予習)しておくこと(2時間) 第5回
研究に関する文献調査(第1期) 他者の研究動向を自身の研究に活かすことは有益であるから、継続的に主テーマに関する文献を調査する。また、「考究」での論文調査も参考にして、研究に直結した論文を精査する。
調査結果をまとめて(復習)おくこと(2時間) 周辺技術を調査(予習)しておくこと(2時間) 第6回
研究テーマの周辺技術の文献調査(第1期)
研究テーマに関連した周辺分野も、自身の研究領域以外の分野を理解する能力と高度な科学技術の考え方を身につけるのに重要で、継続的に調査を行う。
調査結果をまとめて(復習)おくこと(2時間) 理論付けを行う案を作成(予習)しておくこと(2時間) 第7回
理論付け(第1期)
実験結果の理論付けをすることは、研究成果の一般化を確立する上で重要である。実験同様に理論について常に意識し、仮の理論付けを行う。
仮理論付けを見直(復習)しておくこと(2時間) 検証実験の準備(予習)しておくこと(2時間) 第8回
研究の遂行(第1期後期):理論を裏付ける実験の遂行
構築した仮の理論の検証実験を行うため、構築した理論の適用性について検証実験を行う。
検証実験をまとめて(復習)おくこと(2時間) 学会等の発表の準備(予習)しておくこと(2時間) 第9回
中間発表(第1期):国内の学協会での発表
国内学会での発表により、自身の研究成果を世に問い、今後の研究に役立てる。
学会で指摘された内容を整理(復習)すること(2時間) 研究計画見直し案を作成(予習)しておくこと(2時間) 第10回
研究計画の見直し(第2期)
学会発表で指摘された課題を文献などで調査し、新しい実験方法や理論のアイデアを考える。
新たな実験方法等を整理(復習)しておくこと(2時間) 新たな文献調査の準備(予習)しておくこと(2時間) 第11回
文献調査(第2期
自身では、新しい実験方法やアイデアを思っていても、実際は既に考えられた内容であることが多い。それ故、新しい実験方法や理論のアイデアに対する文献調査を行う。
文献調査の結果をまとめ(復習)ておくこと(2時間) 研究遂行の準備(予習)しておくこと(2時間 第12回
研究の遂行(第2期初期)
学会発表および文献調査などで指摘された内容について実験を再度行い、研究を進展させるための次の段階の実験準備を行う。
実験準備の再確認(復習)しておくこと(2時間) 実験準備の実施要領をまとめて(予習)おくこと(2時間) 第13回
研究の遂行(第2期中期)
新たな実験を行い、その実験結果にさらに新しい知見を加える。
新たな知見の整理(復習)しておくこと(2時間) 新たな理論構築の下準備(予習)しておくこと(2時間) 第14回
理論付け(第2期) 研究目標を達成するため、そして現象を説明できる一般的な理論を構築する。加えて、データを整理すると共に、関連文献の調査を行う。
理論付けの内容を整理(復習)しておくこと(2時間) 理論検証のための準備(予習)しておくこと(2時間) 第15回
研究の遂行(第2期後期):理論を発展させるための実験の遂行
研究で構築した理論の検証を行うための実験準備を行い、この実験結果より、構築した理論の妥当性を検証する。
理論の妥当性の再検証(復習)すること(2時間) 理論を発表するための準備(予習)すること(2時間) 第16回
中間発表(第2期):国内の学協会での発表
研究結果を国内外大会で発表し、自身の研究成果を世に問う。
指摘された課題等を整理(復習)すること(2時間) 研究計画見直し案を作成(予習)すること(2時間 第17回
研究計画の見直し(第3期)
学会発表で指摘された課題等を精査し、また理論の更なる一般化を目指して、研究期間の終盤に来ていることを意識して、研究計画の再構築を検討する。
再構築された研究計画を整理(復習)すること(2時間) 理論を再構築するための準備(予習)すること(2時間) 第18回
文献調査の深化(第3期)
これまでの実験結果を総合的に解釈するため、そして現象を説明できる一般的な理論を構築するため、データを整理すると共に、関連文献の調査を行う。
文献調査結果を整理(復習)しておくこと(2時間) 論文投稿の下準備(予習)しておくこと(2時間) 第19回
国内の学協会への論文投稿
上記文献調査の結果、および自身の実験データの総合的な解釈と理論の構築から、投稿論文としての独自性、有用性を明確にした論文を作成する。また、その応用(用途)についても加えておく。
論文の独自性等を確認(復習)すること(2時間) 論文投稿の照合等を検討(予習)しておくこと(2時間) 第20回
国内の学協会の査読者の評価と修正
学協会へ論文投稿して、何の修正も指摘されずに掲載されることは珍しい。査読者からの照会事項に対し、その指摘内容を十分に理解し、回答を慎重に行う。また、論文を修正・加筆する場合は、論文全体の妥当性等も考慮して回答する。なお、論文連盟者の連携も密に行うこと重要である。
照会事項を整理(復習)すること(2時間) 国際会議発表の下準備(予習)すること(2時間) 第21回
国際的な学協会での発表
国際会議等での発表は語学力が問われる。それ故、発表準備に十分時間をかけ、論文連盟者等の意見を聞いておく。また、必要に応じて質問・回答事例集を作成しておく。
意見や事例集を整理(復習)しておくこと(2時間) 国外論文投稿の下準備(予習)しておくこと(2時間) 第22回
国際的な学協会への論文投稿
国際的な学協会への論文掲載は、研究者として認められるために必要なプロセスである。また、掲載までの道のりは実験結果の整理や構築した理論の妥当性の検証に有益な結果をもたらすことになる。それ故、投稿の際は、入念な準備を行う必要がある。
助言等を投稿原稿に反映(復習)すること(2時間) 照会事項等を予測まとめ(予習)ること(2時間) 第23回
国際的な学協会の査読者の評価と修正
国際的な学協会へ論文を投稿して、何の修正も指摘されずに掲載されることはほとんど無い。査読者から指摘内容に向き合うことで、研究の深化が図られることも多いので、査読者からの指摘に真摯に対応し、修正を行う準備を行う。
指摘事項を再確認・修正(復習)すること(2時間) 博士論文作成の下準備(予習)すること(2時間) 第24回
博士論文の作成
博士論文は、その独自性、有用性、その応用がポイントとなる。特に、独自性は重要となるが、有用性については世の機械技術に如何に貢献できるかがポイントとなる。その意味でも、学協会への掲載論文、そこで指摘された新たな課題など、一連の研究成果をまとめるため、これまでの実験データや調査結果など、全て準備しておく。
調査結果など全て再確認(復習)すること(2時間) 審査委員会の下準備(予習)すること(2時間 第25回
論文審査委員などの意見を取り入れた博士論文の見直し
博士論文の作成は、前後の章の関係が矛盾無く、かつ最終結論にスムーズに理論等が展開でき、そこで使用される実験データの裏付けなど、かなりの工夫が必要となる。そのため、論文審査委員の意見を聞き、加筆・修正が行えるように準備をしておく。
意見等を全て論文に反映(復習)すること(2時間) 論文審査会の準備・練習(予習)すること(2時間) 第26回
論文審査委員による論文審査 提出された博士論文は、論文審査委員によって精査される。また、審査会では質疑応答がなされ、その内容が学力試験として審査される。それ故、この段階で、構築した理論や実験データ等に矛盾があってはならない。
そのため、論文審査の資料は、理論の展開、そこで使用する実験データ等は十分な検討を行っておく。 指摘された課題等を整理(復習)すること(2時間) 論文加筆・修正の下準備(予習)すること(2時間) 第27回
博士論文の加筆・修正
論文審査で指摘された内容を十分に理解し、論文の整合性や妥当性を考慮し、論文の加筆・修正を行う。
その際、新たに必要な実験エータ等は早急に再実験を行い、論文の妥当性を再検討し、必要に応じて組み込む。そして、論文として完成しておく。 作成した論文を何度も確認(復習)すること(2時間) 公聴会の下準備(予習)すること(2時間) 第28回
公聴会
公聴会は大学内外に公表するので、異分野の聴講者も多い。そのため、分かり易く、簡潔な説明が要求されるので、その準備を行っておく。そして、公聴会に挑む。
指摘された内容を論文に反映(復習)すること(2時間) 課題等に対するフィードバック
随時実施する教員とのとディスカッションを通して行う。
評価方法と基準
学会誌への論文掲載(特に、筆頭著者として研究成果の論文が掲載)、および論文審査委員による博士論文の書面審査と審査会での審査状況、公聴会での発表状況を踏まえ、総合的な評価が行われる。
テキスト
研究テーマに関連する学術図書または学術論文(各指導教員による)
参考図書
研究テーマに関連する学術図書または学術論文(各指導教員による)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械システム工学専攻博士後期課程は、グローバルな総合力を持つ高度専門技術者の育成を目標としている。それ故、本科目は、博士論文を完結させるため、論文テーマの選定から、論文テーマに関する調査、開発、実験、口頭発表・討論、論文執筆、内外による評価といった一連のプロセスを学習する科目として位置づけている。
履修登録前の準備
博士前期課程で修得した知識について、研究分野の内容を中心に復習しておくこと。また、博士前期課程と同じ領域の研究を行う場合、博士前期課程の研究の何について深く研究を行うかを整理しておくこと。博士前期課程と異なる領域を研究する場合、指導教員と研究内容について相談しておくこと。
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