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教員名 : 徐 華
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授業コード
210416
オムニバス
科目名
空間認知論
科目名(英語)
Theory of Spatial Cognition
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜5限
対象学科
博前_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
徐 華
教室
実務家教員担当授業
担当教員の徐華は、建築設計・監理に関する豊富な実務経験をもつ。その経験を活かし、建築設計と建築計画の関係に注目し、建築設計に役に立つ実践的なテーマを授業で扱っている。
授業の目的と進め方
設設計者にとって、設計された空間は利用する人々にどのように認知されたかは、とても重要なことである。実際の空間と認知された空間の間に、歪みが存在している。その一方で、実際の空間がどのようなイメージ・印象に残されているかは、空間の構成によって異なる。
都市・建築空間がどのように認知されるかを把握してもらい、その内容を都市・建築におけるサイン設計・動線設計・景観設計に活用できることを目的とする。 達成目標1
経路選択、サイン、空間のイメージというそれぞれの側面から関連文献を調べた上、現地調査を行い、その成果を発表する【10%】。
達成目標2
経路選択については移動の目的地の有無の両ケースにおいて、観察調査を通して歩行者の空間認知の特性を見つける【30%】。
達成目標3
サイン計画については、必要なデザイン要素を把握する【30%】。
達成目標4
空間のイメージについては、印象に残る空間の特性を見つける【30%】。
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
総論:経路選択についての紹介・議論
経路選択の資料について調べ、要約を作成する。(2時間)。
第2回
経路選択1:資料による経路選択の特徴の発表と議論
経路選択の資料調査を調べた上、経路選択の調査実験を行う(4時間)。
第3回
経路選択2:自由散歩についての経路選択の調査結果の発表
空間認知の資料について調べ、要約を作成する(2時間)。
第4回
経路選択3:資料による空間認知の特徴の発表・議論
分かりやすい屋内サインを考察する(2時間)。
第5回
路選択4:屋内空間の分かりやすさの考察及びサインの考察
分かりやすい屋外サインを考察する(2時間)。
第6回
経路選択5:屋外空間の分かりやすさの考察及びサインの考察
印象に残る都市空間のイメージについての資料調査を行う(2時間)。
第7回
空間のイメージについての紹介・議論
印象に残る都市空間のパスについての資料及び現地調査を行う(4時間)。
第8回
空間のイメージ1:印象に残る都市空間のパスについての資料調査及び現地調査結果の発表・議論
印象に残る都市空間のエッジについての資料及び現地調査を行う(4時間)。
第9回
空間のイメージ2:印象に残る都市空間のエッジについての資料調査及び現地調査結果の発表・議論
印象に残る都市空間のディストリクトについての資料及び現地調査を行う(4時間)。
第10回
空間のイメージ3:印象に残る都市空間のディストリクトについての資料調査及び現地調査結果の発表・議論
印象に残る都市空間のノードについての資料及び現地調査を行う(4時間)。
第11回
空間のイメージ4:印象に残る都市空間のノードについての資料調査及び現地調査結果の発表・議論
印象に残る都市空間のランドマークスについての資料及び現地調査を行う(4時間)。
第12回
空間のイメージ5:印象に残る都市空間のランドマークについての資料調査及び現地調査結果の発表・議論
都市空間を調査し、問題点を発見し、成果を冊子にまとめる(4時間)。
第13回
空間のイメージ6:資料による都市空間のイメージのデザインについての発表・議論
都市空間のイメージデザインの提案を行い、成果を冊子にまとめる(4時間)。
第14回
まとめ:空間のイメージの提案
経路選択と空間イメージに関わる全ての成果を冊子にまとめる(2時間)。
課題等に対するフィードバック
課題における代表的な論点について、現地調査の写真などを通して実例を挙げながら、授業内で解説や議論を行う。
評価方法と基準
レポートと発表により総合評価する。60点以上(100点満点)で合格とする。
テキスト
『空間移動の心理学』 長山泰久他編 福村出版(1988)
『都市のイメージ』 ケヴィン・リンチ著 丹下 健三 (翻訳)・富田 玲子 (翻訳) 岩波書店(1968) 参考図書
『建築・都市計画のための調査・分析方法』 日本建築学会編 井上書院(2005)
『生態学的視覚論—ヒトの知覚世界を探るー』 J.J.ギブソン著 吉崎 敬ほか訳 サイエンス社(1986) 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
人々のために都市・建築を設計する際に、人々の空間認知の特性を把握しないと行けない。本授業は、都市・建築空間についての認知特性を探っていく。そのため、歩行者の特性に関わる経路選択、空間のイメージ等について、演習を通して把握してもらい、行動に配慮すべき空間の計画について学んでもらう。
履修登録前の準備
広場や道路のサイン・歩行者動線の特性、空間の形状・仕上げの特性をよく観察する。
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