|
教員名 : 竹内 宏俊
|
授業コード
210635
オムニバス
科目名
建築の形態とスケール
科目名(英語)
Architectural form and scale
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜5限
対象学科
博前_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
竹内 宏俊
教室
実務家教員担当授業
担当教員の竹内は、住宅や児童養護施設などの建築設計等に関する実務経験がある。その経験を活かし、建築物の形態を構想し、それを実現するための手法や理論について実例を交えながら授業を行う。
授業の目的と進め方
この授業の目的は、建築の設計や評価において本質的な問題である、寸法や距離、大きさなどのスケールを的確に把握する能力を修得することである。この目的を達成するために、これまでの形態やスケールに関する理論を理解し、次に同一形態の実例を同一尺度で比較することでその類似性と差異を見出し、それらの設計手法を身につける。
達成目標1
・形態やスケールに関する理論や議論の一端を説明できる。【25%】
達成目標2
・形態がもつ数式やその特徴などを説明できる。【25%】
達成目標3
・様々なスケールで存在している空間とそこに内在する人間の営みとの関係を説明できる。【25%】
達成目標4
・スケールが建物の全体の形態だけでなく細部に及ぼす影響を理解し説明できる。【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
課題説明、及び事例紹介
授業に先立って参考書の序章(はじめに)を読んでおくこと(2時間)
第2回
建築家、歴史家、批評家等によるスケールにまつわる諸言説の整理
授業で扱ったスケールにまつわる諸言説を復習すること(2時間)
第3回
建築の「かたち」と数式
授業で扱った「かたち」の数式とその特徴を復習すること(2時間)
第4回
円形・正方形平面の外形をもつ建築の事例
授業で扱った円形・正方形平面の外形をもつ建築とその特徴を復習すること(2時間)
第5回
正多角形・楕円形平面の外形をもつ建築の事例
授業で扱った正多角形・楕円形平面の外形をもつ建築とその特徴を復習すること(2時間)
第6回
グリッドの意味と役割
授業で扱った様々なグリッドの概念や理論などを復習すること(2時間)
第7回
建築や都市にみられるグリッドの事例
授業で扱った建築や都市のグリッドとそれらの特徴を復習すること(2時間)
第8回
円形・正方形平面の外形を用いた設計の検証
円形・正方形平面の外形をもつ近年の事例から、特徴的な作品を複数とりあげ、同一尺度で比較し分析しておくこと(2時間)
第9回
正多角形・楕円形平面の外形を用いた設計の検証
正多角形・楕円形平面の外形をもつ近年の事例から、特徴的な作品を複数とりあげ、同一尺度で比較し分析しておくこと(2時間)
第10回
グリッドを用いた設計の検証
近年の事例から、グリッドが特徴的な類似する作品を複数とりあげ、同一尺度で比較し分析しておくこと(2時間)
第11回
単純幾何学平面の外形とグリッドを用いた空間の構想
これまでの分析をふまえ、単純幾何学平面形の外形とグリッドにより建築を検討しておくこと(2時間)
第12回
プレゼンテーションの作成(図面)
設計内容を適切に伝えるための設計図書の表現方法を確認し、制作を進めておくこと(2時間)
第13回
プレゼンテーションの作成(パース、模型等)
設計内容を適切に伝えるためのパースや模型などの表現方法を確認し、制作を進めておくこと(2時間)
第14回
発表・講評
これまでの分析やそこで得られた知見を基に設計内容を説明できるよう整理しておくこと(2時間)
課題等に対するフィードバック
課題については授業内での発表、ディスカッションによって講評、添削を行う。
評価方法と基準
課題発表(30%)+授業中のディスカッション(30%)+最終提出物(40%)を総合的に評価し、60点以上を合格とする。
テキスト
授業中の配付資料。
参考図書
図研究会著『図3 建築の図形表現』東海大学出版会(2001)【978-4486015574】
図研究会著『図4 建築のスケール』東海大学出版部(2018)【978-4486021698】 図研究会著『図5 建築と都市のグリッド』東海教育研究所(2020)【 978-4924523111】 その他『新建築』、『住宅特集』などの建築専門誌 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
この科目は、近年の急速なデジタル化において陥りがちなスケールの把握の欠如を自覚させるとともに、建物そのもの大きさや寸法、すなわちスケールを着目し、様々な建物の全体を同一の尺度のもとで捉え、スケールが形態に及ぼす影響をゼミ形式で議論し、建築意匠の可能性を検討するものである。
履修登録前の準備
古今東西、国内外の建築作品を見るとともに、それらの解説なども読んでおくこと。
|