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教員名 : 船越 裕介
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授業コード
210667
オムニバス
科目名
通信ネットワーク信頼性工学特論
科目名(英語)
Advanced Course on Network Reliability
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜2限
対象学科
博前_電子
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
船越 裕介
教室
実務家教員担当授業
担当教員は,実務家として通信ネットワークの信頼性解析に長年携わった経験を有する.その知識をフィードバックすべく,実習も含めた授業を行う.
授業の目的と進め方
近年、通信ネットワークの大規模障害が頻発することで社会的な影響を及ぼしている。信頼性工学は、このような問題を定量的に評価するための学術分野である。
この授業では、通信ネットワークを題材に、信頼性・保全性の数理的側面と具体的な分析方法を習得することを目的とする。理論の学習とソフトを使った演習の両方を行う。 達成目標1
信頼性の基礎技術について説明ができる(40%)
達成目標2
基本的な確率分布を用いてデータを扱える(30%)
達成目標3
通信ネットワークの信頼性評価について説明ができる(30%)
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ガイダンス
RとRStudioのインストールとセットアップ 授業で用いるフリーの統計ソフトRとRStudioについて概要を調べる(100分)。
それらの簡単な操作方法を復習する(100分)。 第2回
信頼性の基礎(1)確率分布
主要な確率分布について予習する(100分)
Rを用いた確率分布の扱い方を復習する(100分) 第3回
信頼性の基礎(2)信頼性
信頼性の概念とその尺度(信頼度・故障率)について予習する(100分)。
その適用範囲について復習する(100分)。 第4回
信頼性の基礎(3)保全性
保全性の概念とその尺度(保全度・修復率)について予習する(100分)。
その適用範囲について復習する(100分)。 第5回
信頼性の基礎(4)アベイラビリティ
アベイラビリティの概念について予習する(100分)。
その適用範囲について復習する(100分)。 第6回
確率分布の推定
最尤法とカーネル密度推定について予習する(100分)。
Rでの具体的な計算方法を復習する(100分)。 第7回
回帰分析
線形回帰分析と非線形回帰分析について予習する(100分)
Rでの具体的な計算方法を復習する(100分)。 第8回
通信ネットワークの高信頼技術
通信会社HPなどから信頼性関連の情報を確認する(100分)。
授業で扱った技術の適用事例などについて調査する(100分)。 第9回
通信ネットワークの信頼性評価(1)信頼性
通信ネットワークの故障事例について調査する(100分)。
一般的な故障率計算法との違いを復習する(100分)。 第10回
通信ネットワークの信頼性評価(2)保全性
電気通信事業法の重大事故について調べる(100分)。
保全性評価の適用事例などについて調査する(100分)。 第11回
通信ネットワークの信頼性評価(2)アベイラビリティ
通信サービスにおけるアベイラビリティとSLAについて調べる(100分)。
授業で学んだ方法の意義について確認する(100分)。 第12回
通信ネットワークの信頼性評価(4)社会的影響の定量化
通信も含めたインフラ故障が社会に及ぼす影響を測る方法を調査する(100分)。
授業で学んだ方法の、他サービスへの適用を検討する(100分)。 第13回
Rと他言語との連携
C++やPythonなどの簡単な操作方法を予習する(100分)。
実際に動作確認を行い、分析効率が向上することを復習する(100分)。 第14回
まとめ
通信も含めた社会インフラの信頼性を向上させるにはどうすべきかを考える(100分)。
講義全体を振り返り、通信ネットワークの信頼性についてまとめる(100分)。 課題等に対するフィードバック
課題等に対するフィードバックは授業の中で行う。
評価方法と基準
授業の際に出題する演習(50%)と課題(50%)により総合的に評価し、
100点満点で60点以上を合格とする。 テキスト
船越裕介 『実践・通信ネットワークの信頼性評価 - 基礎からRを用いたプログラミングまで -』
電子情報通信学会(編)、コロナ社、2011年、ISBN:978-4-88552-254-3 参考図書
福井泰好『入門 信頼性工学(第2版)』
森北出版、2016年、ISBN:978-4-627-66572-9 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
この科目は、ほとんどのシステム開発や運用系業務における基礎となる信頼性について扱う。
信頼性は応用統計学の一分野であり、人間の生活を根本から支えるための重要な技術である。 本分野を理解し、実際にデータ解析ができる技術者を育成するための基礎科目と位置づけられる。 履修登録前の準備
「確率・統計」の基礎的な内容を復習しておくこと。
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