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教員名 : 青柳 稔
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授業コード
220081
オムニバス
科目名
半導体物性特論
科目名(英語)
Advanced Semiconductor Device
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜3限
対象学科
博前_電子
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
青柳 稔
教室
実務家教員担当授業
指導教員は、電機メーカーおよび自動車メーカーにおいて、電子回路設計と半導体物性に関する実務経験がある。その経験を通して、半導体工学に必要な基礎力の育成を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
半導体や電子材料、そして、集積回路を取り扱う研究にあたって重要な半導体の物性について、数学的に理解を深めるよう講義をおこなう。これらの研究を行うにあたって、固体材料中における電子の振舞を数学的に理解することを通して、半導体の動作を深く理解することができる。
達成目標1
エネルギー帯構造について説明することができる【10%】
達成目標2
周期ポテンシャルと電子の振舞について説明することができる【10%】
達成目標3
電子のフェルミディラック分布について説明することができる【20%】
達成目標4
正孔の概念について説明することができる【10%】
達成目標5
半導体のキャリヤの動作について数学的に説明することができる【20%】
達成目標6
PN接合とNPN接合における電子の振舞について説明することができる【20%】
達成目標7
トランジスタにおける電子の振舞について説明することができる【10%】
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
固体の中の電子状態
シュレディンガー波動方程式について調査すること(1時間)
有限の大きさの箱の中にある1個の電子の状態について整理すること(2時間) 第2回
電子の統計分布
電子のマクスウェル・ボルツマン分布について調査すること(1時間)
フェルミ・ディラック分布について考察すること(2時間) 第3回
周期的ポテンシャル
原子の周期的ポテンシャルについて調査すること(1時間)
原子の周期ポテンシャル中における電子の振舞について理解すること(2時間) 第4回
エネルギー帯構造
エネルギー帯構造について再考すること(1時間)
エネルギー帯構造と周期ポテンシャルについて考察すること(2時間) 第5回
電子と正孔
電子と正孔について簡単に見直すこと(1時間)
正孔の考え方とその性質について整理すること(2時間) 第6回
半導体の特徴とその分類:元素半導体と化合物半導体
元素半導体と化合物半導体について調査すること(1時間)
化合物半導体の構造について整理すること(2時間) 第7回
半導体の特徴とその分類:電流キャリアの数密度
半導体中の電荷のキャリアの種類について調査すること(1時間)
有効状態密度について数学的に理解すること(2時間) 第8回
半導体の特徴とその分類:不純物半導体
不純物半導体について調査すること(1時間)
キャリア数密度と温度依存性について数学的に考察すること(2時間) 第9回
半導体に流れる電流:キャリアの輸送と散乱
キャリアの輸送と散乱について調査すること(1時間)
キャリアの輸送方程式について説明できるように理解すること(2時間) 第10回
半導体に流れる電流:キャリアの輸送方程式
キャリアの輸送方程式について事前に調査すること(1時間)
キャリアの輸送方程式について数学的に理解すること(2時間) 第11回
過剰キャリアと再結合
多数キャリアと少数キャリア再結合の内容を調査すること1時間)
キャリアの再結合について考察すること(2時間) 第12回
金属‐半導体接合
金属のエネルギーバンド構造と半導体のエネルギーバンド構造について調査すること(1時間)
ショッキーダイオードにおける電子の振舞について考察すること(2時間) 第13回
PN接合とNPN接合
ダイオードの動作を電子の振舞から調査すること(1時間)
電子の振舞を数学的に理解すること(2時間) 第14回
MOS構造
MOS構造について調査すること1時間)
MOS型電界効果トランジスタにおける電子の振舞について理解すること(2時間) 課題等に対するフィードバック
課題はコピーを提出すること。授業中に解説をおこなう。
評価方法と基準
課題レポート50%と、課題に対するプレゼンテーションと質疑応答50%で総合評価する。
これらの総合点が60%においてC評価となる。総合点が達成目標の60%においてC評価となる。 テキスト
太田英二 坂田亮著 『半導体の電子物性工学』 裳華房(2005) [ISBN:10-4785361131]
参考図書
S.M. ジィー著 南日康夫 川辺光央 長谷川文夫 訳 『半導体デバイス?基礎理論とプロセス技術』産業図書(2004) [ISBN:10-4782855508]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本学の綱領である、理論を現実化する為に学ぶ実工学において、理論や実工学を深めるためには、定量的に工学を考えることが重要である。この授業は、特に、学部において座学で学んできた半導体の物性を、より定量的に学習する科目である。
この授業は、「電子物性特論」とセットで受講すると、深く電子について知ることができる。 履修登録前の準備
「電子物性特論」の科目を履修した人は、その内容を復習しておくこと。履修していない場合には、この授業のテキスト全体を個々の内容に執着せずに簡単に読んでおくこと。
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