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教員名 : 宇賀神 守
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授業コード
220113
オムニバス
科目名
アナログ集積回路応用特論
科目名(英語)
Advanced Analog IntegratedCircuit Systems
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
金曜2限
対象学科
博前_電子
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
宇賀神 守
教室
実務家教員担当授業
担当教員の宇賀神守は、無線用LSIに関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、高速動作回路に関して実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
アナログ電子システムを集積化する場合、各種機能回路ブロックを組み合わせて全体機能を実現する。本講義では、ワイヤレス通信トランシーバーを例にして、アナログシステムをLSI化する場合の機能分割と各機能ブロックに要求される性能および、回路構成法について理解するのが目的である。
提出された課題等は添削し返却します。内容を必ず復習してください。 達成目標1
・無線トランシーバー集積回路の構成を説明できる。【30%】
達成目標2
・無線トランシーバーの基本構成要素であるLNA、周波数変換ミキサ回路、VCO回路、フィルタ回路、送信用パワーアンプ回路について、機能および構成を説明できる。【40%】
達成目標3
・4相の直交信号を使った複素信号処理について説明できる。【30%】
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
周波数変換の役割
無線回路における周波数変換の役割について理解しておくこと(2時間)
第2回
ミキサ回路の動作
ミキサ回路の構成および動作について理解しておくこと(2時間)
第3回
デジタル変復調技術
ミキサ回路の構成および動作について理解しておくこと(2時間)
第4回
イメージ信号抑圧回路
周波数変換回路により、正負2種類の周波数信号が発生することおよび、その片方の信号のみを抑圧(低減)する回路構成について理解しておくこと(2時間)
第5回
サンプリングによる周波数変換
サンプリングした離散時間信号を使った周波数変換およびフィルタリング原理について理解しておくこと(2時間)
第6回
無線トランシーバーICのアーキテクチャ
無線トランシーバーICを構成する要素回路による機能分割について理解しておくこと(2時間)
第7回
熱雑音とシステム構成
物理的に避けられない熱雑音と受信最小感度の関係、および最小感度を改善するためのシステム構成について理解しておくこと(2時間)
第8回
高周波回路の注意点
低周波のアナログ回路設計との違いについて理解しておくこと(2時間)
第9回
シリコン基板と高周波信号
シリコン基板と高周波での振る舞いについて理解しておくこと(2時間)
第10回
ノイズ指数と相互変調
受信性能を決定するノイズ指数および相互変調歪について理解しておくこと(2時間)
第11回
受信用低ノイズ増幅回路
受信性能を決定するノイズ指数を低減する回路構成について理解しておくこと(2時間)
第12回
送信用パワーアンプ回路
送信用パワーアンプ回路の構成および特性について理解しておくこと(2時間)
第13回
電圧制御発振器(VCO)回路
VCOの構成および特性について理解しておくこと(2時間)
第14回
複素バンドパスフィルタを用いた受信機
4相の直交信号を使った複素バンドパスフィルタの原理について理解しておくこと(2時間)
課題等に対するフィードバック
授業において、適時フィードバックを行う。
評価方法と基準
「レポート」(70%)、「課題への取組」等(30%)によって総合点を求め、60点以上をC評価合格とする。
テキスト
束原恒夫 『CMOS RF回路設計』 丸善 【ISBN: 4621082035】
参考図書
Behzad Razavi 『RFマイクロエレクトロニクス 第2版 入門編 』 丸善 【ISBN: 4621088556】
Behzad Razavi 『RFマイクロエレクトロニクス 第2版 実践応用編 』 丸善 【ISBN: 4621088718】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
学部専門科目「電気回路」、「アナログ電子回路設計」、「電子デバイス」では、バイポーラ接合トランジスタやpn接合ダイオードの素子特性や、それを使ったアナログ回路の設計手法について学んだ。「アナログ集積回路特論」では、現代の大規模LSIに用いられるCMOSを使ったアナログ回路設計技術について学んだ。本科目は、これに続き高周波回路について設計知識を発展させる。
履修登録前の準備
CMOSを使ったアナログ回路設計技術について復習しておくこと。
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