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教員名 : 樋口 勝
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授業コード
220171
オムニバス
科目名
ロボット機構学特論
科目名(英語)
Advanced study for robot kinematics
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜3限
対象学科
博前_機械
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
樋口 勝
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
過去の経験に頼って設計したロボッ卜が所望の機能を実現するためには、多くの試行錯誤による修正 ・ 調整のための多大な労力を必要とし、 場合によってはーから設計 ・ 製作し直す方が労力が少ない場合もある。 そこで、 本科目はこのような試行錯誤による修正 ・ 調整することなく、 所望の機能を実現するロボッ卜の機構設計ができるようになることを目的とする。
達成目標1
設計仕様に対応する適切なアクチユ工ータ ・ 機能要素 ・ 減速機 ・ 機械要素を選定できる。【20%】
達成目標2
適切な目的関数(評価指標)を設定し、 最適な機構寸法を決定する最適設計を行うことができる。【20%】
達成目標3
機構設計だけでなく、 適切なロボッ卜の駆動系や制御系の選定、 および制御プログラムを作成できる。【20%】
達成目標4
機構設計に必要な、順運動学・逆運動学解析を行うことができる。【20%】
達成目標5
3DCADを用いて具体的な機構の詳細設計ができる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ロボット機構設計の概論について講義する
予習
開発したいロボッ卜の構想を練る。 (1時間) 復習 ロボッ卜の設計に必要な知識、 手順を整理する。 ( 1 時間) 第2回
自由度と数の総合について講義する
予習
色々なロボッ卜の機構自由度を調べる。 ( 1時間) 復習 機構自由度の解析および総合を行うことができるプログラムを作成する。 (2時間) 第3回
関節(軸受 ・ 案内)の種類と設計法について講義する
予習
関節の種類、 特徴とそれを構成する要素について調査する。 (1時間) 復習 関節の仕様を仮定して関節の設計を行う。 (2時間) 第4回
力ム曲線と最小容量法に基づくアクチユ工ータの選定について講義する
予習
アクチュエータを選定する方法について調査する。(1時間) 復習 ロボットの仕様を仮定して最小容量法に基づき、所望のアクチュエータを選定する。(2時間) 第5回
ロボットの運動学解析について講義する
予習
ロボットの運動解析に必要な数学と力学を復習しておく。(1時間) 復習 ロボットの運動解析プログラムを作成する。(2時間) 第6回
可操作性・運動伝達性・特異点について講義する
予習
ロボットの運動性能を評価する方法について調査する。(1時間) 復習 単純なロボットを製作・制御し、評価指標と運動性能の関係を実験的に把握する。(3時間) 第7回
位置決め精度について講義する
予習
位置決め精度の種類と意味を調査する。(1時間) 復習 単純なロボット(位置決め機構)を製作し、位置決め精度を測定し評価する。(3時間) 第8回
感度解析とロバスト設計について講義する
予習
製作誤差や外乱と運動の安定性について調査する。(1時間) 復習 身近な機械についてロバスト設計を適用してみる。(3時間) 第9回
機構キャリブレーションについて講義する
予習
機構キャリブレーションを行う意味について調べる。(1時間) 復習 ロボットを製作して機構キャリブレーションを行い、その効果を実感する。(3時間) 第10回
パラレルマニピュレータの設計について講義する
予習
ロボットの設計仕様を決定する。(1時間) 復習 ロボットの設計を完成させる。(4時間) 第11回
歩容と移動仕事率について講義する
予習
生物の脚の本数と歩容と移動速度、移動効率の関係について調査する。(1時間) 復習 脚の本数と歩行速度に対して最も効率の良い歩容を決定するプログラムを作成する。(2時間) 第12回
歩行安定性とZMPについて講義する
予習
歩行ロボットの安定性に関する調査を行う。(1時間) 復習 ロボットの安定性を評価するプログラムを作成する。(2時間) 第13回
ロボットの動力学解析について講義する
予習
動力学の復習をする。(1時間) 復習 ロボットの動力学解析を行うシミュレーションプログラムを作成する。(2時間) 第14回
歩行ロボットの設計について講義する
予習
ロボットの設計仕様を決定する。(1時間) 復習 ロボットの設計を完成させ、試作機を製作する。(10時間) 課題等に対するフィードバック
課題はTeamsに提出してもらいルーブリックに従い採点する。採点結果はTeamsの課題機能を用いて学生に通達するとともに、問題のある部分の指摘を行う。さらに、次回の授業において、正答率の低い課題については解説を行う。
評価方法と基準
期末試験100%
期末試験の点数が60点以上で合格(C評価)となる。 テキスト
小川 潔、加藤 功『機構学 - SI併記 - (最新機械工学シリーズ 1)』森北出版(1983)【ISBN978-4627610101】
参考図書
牧野洋『自動機械機構学』日刊工業新聞社【ISBN978-4526008641】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
現場のプロジェクトリーダとして現場のニーズに即したロボット機構設計を行うことができる能力を身に付けることを目的とする。基礎的な数学・力学、および材料工学、ロボット機構学、制御工学、機械力学等の専門科目の知識・技術をベースにしてロボット機構設計法を修得する。
履修登録前の準備
基礎となる数学・力学・ロボット機構学・設計工学の復習をしておくこと
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