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教員名 : 櫛橋 康博
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授業コード
220576
オムニバス
科目名
機能ロボティクス特論
科目名(英語)
Advanced Study on Functional Robotics
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜3限
対象学科
博前_機械
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
選択科目
担当者
櫛橋 康博
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
ロボットの研究開発には、ボトムアップな視点だけではなく、ロボットの役割を考え、そこから仕様を決定するトップダウンな視点が必要である。本科目においては、ロボットの機能を高度化するための要素技術についてより深く学んでいくとともに、事例から現場を考慮した設計手法を学び、さらにロボットのニーズの捉え方について演習を行いながら修得していくことで、ロボットの機能について深く広く理解することを目的とする。
達成目標1
ロボットの役割について工学的に捉え、人間中心の設計に活かすことができる。【40%】
達成目標2
先端のロボット応用ならびに要素技術について造詣を深め、ロボット設計に活かすことができる。【30%】
達成目標3
ユーザの視点からロボットシステムを提案することができる。【30%】
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
◎
ディベート
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ロボットの機能・役割・存在意義
3種類の応用分野の異なるロボットについて、その役割、機能、性能について調査しておく。
課題として、第5回目までに、「役に立つロボット」について各自考案し、役に立つ場面、シナリオを提案するレポートを提出する。(2時間) 第2回
ロボットのメカニズム
機構の自由度、スケルトン図など機構学の基本を予め復習しておく。授業後は、シリアルリンク機構によるアームロボット、極限作業ロボットの移動機構のいずれかについて、メカニズムの構成を図示し、仕組みについて解説するレポートを提出する。(2時間)
第3回
ロボットのエレクトロニクス
授業前にロボットを自律的に制御するために必要なシステム構成について復習しておく。(2時間)
第4回
ロボットの制御技術(ポジショニング)
Hブリッジ、PWM駆動、フィードバック制御について復習しておくとともに、GPSによる測位原理、ICタグについて調査しておく。(2時間) ,
第5回
ロボットの制御技術(ビジョン)
授業後に(1)画像処理をロボット制御に適用するために必要なシステム構成、(2)画像データのアクセス方法、(3)画像処理方法、(4)認識または軌道生成の手法についてそれぞれまとめ、レポートを提出する。(4時間) ,
第6回
「役に立つロボット」のシナリオについてのプレゼンテーション・意見交換
(第1回講義の課題として提出したレポートに基づき、各自発表・意見交換) 意見交換・講評の結果を踏まえ、第10回講義開始までに「役に立つロボット」の(1)要求諸元、(2)システム構成、(3)キーとなる要素技術の詳細 についてレポートを提出する。(4時間) ,
, 第7回
医療分野への応用
外科手術に応用されているロボットについて調査し、授業開始前までにレポートを提出する。(2時間) ,
第8回
福祉分野への応用
装着型のアシストロボットについて複数種類調査して、開発目的と構造の違いについて授業開始前までにレポートを提出する。(2時間) ,
第9回
農林水産業分野への応用
農業用のロボット(いちご収穫、田植えなど)から1つのろぼっとについて調査し、授業開始前までにレポートを提出する。(2時間) ,
第10回
森林作業森林・林業における諸問題
林業の代表的な施業には、下草刈り、枝打ち、伐採、運搬などがある。それらのうち、いずれか2つを選び施業の内容について調査し、授業開始前までにレポートを提出する。(2時間) ,
第11回
森林作業支援ロボット(メカニズム)
第6回講義の課題を添削して返却するので、その内容に基づいて最終版を第14回講義開始前に提出する。(4時間) ,
第12回
森林作業支援ロボット(制御・オペレーション)
講義の中で紹介した森林作業支援ロボットの問題点について考察し次回講義前までに提出する。(2時間) ,
第13回
ネットワークによる機能の拡張
屋外でネットワークを利用するために必要となる要素とそれらを実現するための技術的方法を列挙し、レポートを提出する。(2時間) ,
第14回
「役に立つロボット」の設計案のプレゼンテーション・意見交換
「役に立つロボット」の(1)要求諸元、(2)システム構成、(3)キーとなる要素技術の詳細 についてプレゼンテーションの準備をしておく。(4時間) ,
課題等に対するフィードバック
提出課題は添削して返却するので必ず復習しておくこと。
評価方法と基準
評価は課題レポート(70%)と最終回のプレゼンテーション(30%)で行う。 合計点が60点以上を合格(C評価以上)とする。
テキスト
資料を配付する。
参考図書
分野ごとに異なるので、授業にあわせて紹介していく。
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
「ロボット機構学特論」、「制御工学特論」、「知的計測制御特論」、「メカトロニクス特論」、「IRTシステム特論」などで高度な要素技術を学ぶ。本科目においては、様々な現場での応用事例から現場を考慮した設計手法、ロボットのニーズの捉え方からロボットの機能について考察し、ロボットの価値や役割を考慮しつつ機能を高度化するための技術についてより深く理解していく。
履修登録前の準備
ロボットの構成やメカトロニクスなどロボット工学の基礎的な内容について復習しておくこと。
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