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教員名 : 小川 次郎
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授業コード
300057
オムニバス
科目名
建築デザイン学特殊研究
科目名(英語)
Advanced Researchon Architectural Design and Engineering
配当学年
1年
単位数
0単位
年度学期
2025年度春学期、2025年度秋学期
曜日時限
実習
対象学科
博後_建築
コース
科目区分
大学院科目
必選の別
必修科目
担当者
小川 次郎
教室
実務家教員担当授業
担当教員の小川は、建築設計・設計監理に関する豊富な実務経験をもつ。その経験を活かし、建築設計・設計監理・建築意匠に関して実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
建築学に関する個別の特殊研究課題について、指導教員のもとで実証的に研究を進め、博士論文の完成を目指す。3年間を通してゼミナール形式で講義と研究指導を受け、総合的な研究・開発をじっくり行い、現代社会が求める高度な専門性と広い視野を備えた能力を身につける。
達成目標1
・各専門領域における高度な専門性に加え、自ら課題を発見し、問題を整理・解決、持てる知識と柔軟な発想を駆使して立案実行できる。
達成目標2
・異なる専門領域が協働する研究、創作、技術開発においても、実践的に活動できる。
達成目標3
・構造分野においては、木質構造・鉄筋コンクリート構造・鉄骨構造およびその複合構造の耐震技術や耐久性向上に関する技術の研究・開発や実施・普及に資する専門的な能力を身につける。また、構造材料・仕上げ材料など各種建築材料の性能評価と新素材の開発研究、建物を支持する地盤の性状解明および基礎構造の研究に関する専門的な能力を身につける。
達成目標4
・建築計画分野では、人々の生活行動や社会活動の分析を基礎に、人に優しい都市や建築のあり方を探求し、設計手法を分析する専門的能力。また、都市型気候に代表される環境問題を科学的に考究する専門的能力を身につける。また、歴史的な文化環境や建築のありかたを、世界的な視点で調査・研究し、その保存再生プロジェクトを実践する専門的能力を身につける。
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
○
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
研究開始時における専攻による研究計画審査
博士前期課程における研究内容を整理し、博士後期課程での展開について熟考しておくこと。
審査後は、審査で指摘された内容を参考にして、今後の研究活動に活かすように努めること。 (予習・復習をあわせて1時間) 第2回
問題の所在の発見
博士前期課程の2年間で実施してきた研究のうち、残された課題や審査で指摘された課題について整理しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第3回
研究課題の方向性と課題選択
問題点を整理し、問題解決に向けた手法を検討しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第4回
研究計画の立案
審査時より少し詳細に、研究計画を検討しておくこと。 問題解決に至る具体的なアプローチ方法を示すこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第5回
既往研究の調査
他者の研究動向を自身の研究に活かすことは有益であるから、継続的に主テーマに関する文献を調査しておくこと。
「考究」での論文調査も参考にして、研究に直結した論文を精査すること。 (予習・復習をあわせて1時間) 第6回
研究計画の検証
立案した研究計画について、指導教員とディスカッションし、内容をさらに深めておくこと。博士後期課程の学生として、博士論文の最終の姿を常に意識すること。
(予習・復習をあわせて1時間) 第7回
予備実験・予備調査の準備
本実験・本調査に向けて必要となる内容を整理しておくこと。
博士前期課程で実施してきた研究をさらに発展させる方法を熟考しておくこと。 (予習・復習をあわせて1時間) 第8回
予備実験・予備調査
予備実験・予備調査の内容を正しく理解し、無駄の無いよう段取りを整理しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第9回
予備実験・予備調査の検証
予備実験・予備調査で得られたデータをまとめ、成果と課題を整理すること。
(予習・復習をあわせて1時間) 第10回
討論とまとめ1
指導教員とのディスカッションに向けて、予備実験・予備調査で得られた成果と課題を明確にしておくこと。
ディスカッション後には本実験・本調査での課題となる内容を整理すること。 (予習・復習をあわせて1時間) 第11回
本実験・本調査準備
予備実験・予備調査を受けて、本実験・本調査での実施内容を整理しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第12回
本実験・本調査
スケジュール・マンパワーなどの研究資源を有効に活用するための詳細な計画を立案しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第13回
討論とまとめ2
指導教員とのディスカッションに向けて、本実験・本調査で得られた成果と課題を明確にしておくこと。
ディスカッション後には、引き続き解決すべき課題となる内容を整理すること。 (予習・復習をあわせて1時間) 第14回
学会等への研究成果中間発表
学会等での発表により、自身の研究成果を世に問い、今後の研究に役立てることができる。研究を行うにあたっての刺激にもなるので、国内学会での発表の準備をしておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第15回
本実験・本調査の継続
2回目の討論とまとめ、および学会等での発表で受けた指摘事項を参考に、実験・調査計画の見直しを行い、確実な課題解決に向けた計画を修正・策定すること。
(予習・復習をあわせて1時間) 第16回
本実験・本調査の実施
スケジュール・マンパワーなど研究資源を有効に活用するための詳細な計画を立案しておくこと。
指摘により設定した新たな課題が着実に解決に向かっていることを確認すること。 (予習・復習をあわせて1時間) 第17回
データ整理と解析1
データ解析にあたり、必要となる、あるいは有益な統計処理方法について調べておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第18回
データ整理と解析2
研究目標を達成するため、そして現象を説明できる一般的な理論を構築するためにデータを整理すること。得られた結果に対して、データから理論的な裏づけができることを確認すること。
(予習・復習をあわせて1時間) 第19回
専攻内中間報告
研究結果を専攻内で発表し、自身の研究成果を問う。発表の準備を進めておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第20回
討論とまとめ3
指導教員とのディスカッションに向けて、研究課題と実施内容、得られた成果を整理しておくこと。また、論文作成に当たって、実験や調査における不足の事項が無いことを確認しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第21回
国内外の学会等への論文投稿
実験データの総合的な解釈と理論の構築から、投稿論文としての独自性、有用性を明確にした論文を作成する。
特に国際会議等での発表では語学力が問われる。それ故、発表準備に十分時間をかけ、論文連盟者等の意見を聞いておくこと。 また、必要に応じて質問・回答事例集を作成しておくと、実際の質疑応答に役立つことが多い。 (予習・復習をあわせて1時間) 第22回
論文構成の検討
論文を作成するに当たり、予備実験・調査?本実験・調査にいたるデータ解析結果を整理し、一連の研究成果をまとめるために必要なものを準備しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第23回
論文構成の再検討
これまでの指導教員や研究室内でのディスカッション、国内外学会への発表・投稿論文やそこでの指摘事項をあらためて整理することで、作成した論文構成に問題が無いか、検討しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第24回
論文作成1
博士論文は、その独自性、有用性、その応用がポイントとなる。特に、独自性は重要となるが、有用性については日本あるいは世界の建築の発展に向けて如何に貢献できるかがポイントとなる。その意味でも、学協会への掲載論文、そこで指摘された新たな課題など、一連の研究成果をまとめるため、これまでの実験データや調査結果など、全て準備しておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第25回
論文作成2(論文審査委員などの意見を取り入れた博士論文の見直し )
博士論文の作成は、前後の章の関係が矛盾無く、かつ最終結論にスムーズに理論等が展開でき、そこで使用される実験データの裏付けなど、かなりの工夫が必要となる。そのため、論文審査委員の意見を聞き、加筆・修正が行えるように準備をしておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 第26回
論文審査委員による論文審査
提出された博士論文は、論文審査委員によって精査され、審査会では質疑応答及び学力試験が課される。それ故、この段階で、構築した理論や実験データ等に矛盾があってはならない。
そのため、論文審査の資料は、理論の展開、そこで使用する実験データ等は十分な検討を行っておくこと。そして、最終結論に至る説明手順がスムーズで分かり易い内容になっているか、何度も検討しておくこと。 (予習・復習をあわせて1時間) 第27回
博士論文の加筆・修正
論文審査で指摘された内容を十分に理解し、論文の整合性や妥当性を考慮し、論文の加筆・修正を行う。
その際、新たに必要な実験データ等は早急に再実験を行い、論文の妥当性を再検討し、必要に応じて組み込むこと。そして、論文として完成しておくこと。 (予習・復習をあわせて1時間) 第28回
まとめ(公聴会)
公聴会では大学内外に公表するので、異分野の聴講者も多い。そのため、分かり易く、簡潔な説明が要求されるので、その準備を行っておくこと。
(予習・復習をあわせて1時間) 課題等に対するフィードバック
各回のゼミで見解を伝えアドバイスを行う。
評価方法と基準
学会誌への論文掲載(特に、筆頭著者として研究成果の論文が掲載)、および論文審査委員による博士論文の書面審査と審査会での審査状況、公聴会での発表状況を踏まえ、総合的な評価が行われる。
テキスト
研究テーマに関連する学術図書または学術論文(各指導教員による)
参考図書
研究テーマに関連する学術図書または学術論文(各指導教員による)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
当専攻は、多様な建築学の分野を総合的に捉え、幅広い研究・開発能力を備えた研究者・技術者と、創造性豊かな建築家、世界で活躍するプロジェクトリーダーを養成することを目標としている。個別の特殊研究課題について、実証的に研究を進め、その成果を国内外の学会等へ発表し、最終的には博士論文の完成に繋がる科目である。
履修登録前の準備
博士前期課程で習得した知識について、研究分野の内容を中心に復習しておくこと。また、博士前期課程と同じ領域の研究を行う場合、博士前期課程の研究の何について深く研究を行うかを整理しておくこと。博士前期課程と異なる領域を研究する場合、指導教員と研究内容について相談しておくこと。
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