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教員名 : 村田 泰彦
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授業コード
510197
オムニバス
科目名
材料力学1
科目名(英語)
Mechanics of Materials 1
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜1限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
村田 泰彦
教室
3-224
実務家教員担当授業
指導教員の村田泰彦は、民間企業や大学附置研究所にて、商品や金型などの設計業務に携わってきた。その経験を活かして授業を行う。
授業の目的と進め方
材料力学は、機械製品の設計や評価などにおいて必要となる。荷重が作用する部品にどのような応力や変形が生じるかを理解し、それらの安全性を評価する考え方を修得する。演習により、学習した内容の理解を深める。「材料力学1」では機械技術者に最低限求められる基本事項についての講義を行う。
達成目標1
力とモーメントのつりあいを理解し、それらが利用できる。【10%】
達成目標2
引張・圧縮・せん断の応力とひずみが計算できる。【20%】
達成目標3
材料の機械的特性が説明できる。 設計における安全率の使い方を説明できる。【15%】
達成目標4
基本的なはりの問題に対してBMD、SFDを書くことができる。【20%】
達成目標5
はりに生じる最大の応力を計算することができる。【20%】
達成目標6
はりのたわみ量およびたわみ曲線を計算することができる。【15%】
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
「力学の基礎(1)」 剛体と弾性体の違いについて理解し、剛体に作用する力とモーメントのつりあい式をつくるための図の書き方を学ぶ。
予習:剛体と弾性体との違い。力とモーメントの違いについて理解すること(2時間)。
復習:テキストの例題を解く(2時間)。 第2回
「力学の基礎(2)」 力のつりあいを用いて、反力・反モーメントの求め方を学ぶ。また、内力と外力の概念を学ぶ。
予習:物理Ⅰの力のつりあいについて見直す(2時間)。
復習:内力と外力の違いについてテキストを要約する(2時間)。 第3回
「応力とひずみ(1)」 応力とひずみの概念について学ぶ。またこれらをつなぐフックの法則について理解する。
予習:物理で習ったバネの力と伸びの関係について理解しておく(2時間)。
復習:応力とひずみついてテキストを要約する(2時間)。 第4回
「応力とひずみ(2)」 引張試験で用いられる応力-ひずみ曲線について学び、実際の設計で用いる許容応力と安全率について理解する。
予習:「機械的性質」という言葉について調べる(2時間)
復習:機械設計における「許容応力」「安全率」について整理する(2時間) 第5回
「引張りと圧縮」 単軸問題として引張と圧縮が作用する問題について、いくつかの例を元に、応力とひずみの概念を理解する。
予習:「応力とひずみ」の関係について見直す(2時間)
復習:テキストの例題を解く(2時間) 第6回
「中間テスト」 ここまでの基本事項に関する理解度の確認を行い、解説することで基礎知識を定着させる。
予習:これまで学習した内容を整理し、理解すること(3時間)
復習:試験で正解できなかった内容を理解すること(2時間) 第7回
「せん断力と曲げモーメント(1)」 はりの種類、支持方法、負荷について理解し、片持ち梁を対象にせん断力と曲げモーメントの図を学ぶ。
予習:「モーメント(回転させようとする力)」について見直す(2時間)
復習:載荷条件とBMD・SFDを見比べて書き方を理解する(2時間) 第8回
「せん断力と曲げモーメント(2)」 単純支持はりの考え方を学び、さまざまな負荷条件についてのSFD、BMDを描く。
予習:はりの支持方法ついて見直す(2時間)
復習:演習問題のBMD・SFDを自力で書きだせるようにする(2時間) 第9回
「はりの応力(1)」 曲げ変形と曲げ応力の関係および曲げ応力と曲げモーメントの関係を理解する。
予習:過去の授業で解説した応力と内力の関係を見直しておく(2時間)
復習:分布する応力と曲げモーメントの関係を整理する(2時間) 第10回
「はりの応力(2)」 曲げ変形の仮定から、構造剛性としての断面二次モーメントの意味を理解する。
予習:曲げモーメントと応力分布の関係を見直す(2時間)
復習:代表的な断面形状の断面二次モーメントを求める(2時間) 第11回
「はりの応力(3)」 代表的なはりの曲げ問題について、具体的に最大応力を求め、曲げを受ける部材の応力算出法を理解する。
予習:はりの曲げ問題における応力分布を見直す(2時間)
復習:モーメントから表面の最大応力を求める計算過程を理解する(2時間) 第12回
「はりのたわみ(1)」 たわみ曲線の求め方を理解する。例として片持ち梁のたわみ曲線を求める。
予習:多項式の積分を復習しておくこと(2時間)
復習:片持ちばりのたわみ曲線の導出をノートに書く(2時間) 第13回
「はりのたわみ(2)」 単純支持はりのたわみ曲線、さまざまな負荷によるたわみの計算を行い、はりの変形について理解する。
予習:ここまで解説したはりの曲げ問題を見直す(2時間)
復習:単純支持ばりのたわみ曲線の導出をノートに書く(2時間) 第14回
「はりのたわみ(3)」 重ね合わせの原理による複数荷重作用時のたわみの考え方を学ぶ.
「総復習」本講義の内容を振り返り、総まとめを行う. 予習:複数の荷重が作用する場合のはりの変形についてまとめる(1時間)
復習:期末試験のための勉強(6時間) 課題等に対するフィードバック
小テストおよび中間試験については、採点した答案を返却し、授業内に模範解答について解説するとともに質問等に対応する。
評価方法と基準
中間テスト35点、期末試験35点、小テスト30点として、60点以上を合格とする。
テキスト
PEL編集委員会『Professional Engineering Library 材料力学』実教出版(2015)【ISBN978-4-407-33282-7】
参考図書
1年のQ科目「数学」で使った
南部徳盛「数学概論(微分積分と線形代数)」【ISBN978-4-7649-1011-9】 を持参すること。 他参考図書として、 日本機械学会『JSMEテキストシリーズ 材料力学』日本機械学会(2007)【ISBN978-4-88898-158-3】 日本機械学会『JSMEテキストシリーズ 演習 材料力学』日本機械学会(2010)【ISBN978-4-88898-198-9】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
ディプロマポリシーにおける「機械工学に必要な自然科学の基礎」および「専門知識」に相当する。また、実践的技術力を支える基礎となる。
カリキュラムポリシーにおける「専門科目の基礎力」に相当し、全ての機械技術者に必要な基盤科目と位置付ける。 履修登録前の準備
1年次必修科目の「数学」および「物理Ⅰ」を十分に理解していること。数学の微積分や三角関数、物理の力とモーメントのつりあいについては理解していることを前提として講義が進行する。これらのテキストを手元に置き、常に復習しながら学習すること。
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