シラバス情報

授業コード
510201
オムニバス
科目名
高齢者・障がい者の生活と空間
科目名(英語)
Life and Space of Aged and Disabled People
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜1限
対象学科
建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
野口 祐子
教室
W2-2F、5-301
実務家教員担当授業
担当教員の野口祐子は、障がい者支援の実務経験があり、障がい者、高齢者の介護や生活環境整備に関して実践的なテーマや実例を授業に活かしている。 
授業の目的と進め方
住宅や地域で、高齢者や障がい者が住みやすい生活空間をデザインする上では、まずは高齢者・障がい者などの心身の状況等による行動の特性を理解する必要がある。2年生の段階ではそうした安全・安心・快適な生活空間を創るための基礎的な知識を修得する。また、それらの生活を支える福祉機器についての基本的な情報を知る。 
達成目標1
高齢化による行動特性とその変化を身体的・精神的な老化の程度によって説明できる。【15%】
達成目標2
高齢者がおくる生活の中で、老化による行動様式の変化にふさわしい生活空間のありかたの概要を説明できる。【20%】
達成目標3
障害による行動特性を、その障害の種類によって異なる内容を説明できる。【20%】
達成目標4
実際の生活空間である、住居等で、高齢者や障がい者にとって不便となる「環境側の問題」を発見できる。【30%】
達成目標5
高齢者や障がい者の生活に必要な福祉機器について、その特長や使用空間について説明できる。【15%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
福祉分野における生活環境デザインの位置づけ
予習:福祉サービスの対象となる人や福祉サービスの内容について厚生労働省のホームページをみて、調べてみる。(2時間)
復習:生活環境デザインに係わる考え方をノートで整理する。(1時間)
第2回
高齢化による行動特性
予習:高齢になると、若い時と比べて行動がどのように変化するかを、身近な人に尋ねたり、調べて整理する。(2時間)
復習:高齢化による行動特性について、プリントとノートを整理する。(2時間)
第3回
身体障がいによる行動特性(肢体不自由、視覚障がい)、住宅における高齢者・障がいのある人の安全・安心と快適性 
予習:身体障がいの中でも肢体不自由、視覚障がいについて調べてみる。(2時間) 
復習:身体特性や特徴的な疾患について、プリント、ノートを整理する。(2時間)
第4回
車椅子使用者・視覚に障がいがある人の疑似体験の準備、車椅子操作法や視覚障がい者のガイド法
予習:これまで学んだことを整理する。(2時間)
復習:車椅子の操作法や視覚障がいのある人のガイド法の動画などをネットで調べ、復習する。(3時間)
第5回
車椅子使用者・視覚に障がいがある人の疑似体験
予習:疑似体験をおこなう場所を事前に歩いて、空間の特徴を調べる。(2時間)
復習:不自由を感じたことやその場所を記録しておく。(2時間)
第6回
車椅子使用者、視覚に障がいがある人の疑似体験
予習:疑似体験をおこなう場所を事前に歩いて、空間の特徴を調べる。(2時間)
復習:不自由を感じたことやその場所を記録しておく。(2時間)
第7回
高齢者・障がいがある人に配慮した単位空間の理解(浴室・トイレ/廊下・寝室/玄関)
予習:前回の体験を振り返り、さらに体験するための事前準備をおこなう。(2時間)
復習:不自由に感じたことや場所について、障害を生み出す環境の視点で整理する。(2時間)
第8回
高齢者・障がいがある人に配慮した単位空間の理解(浴室・トイレ/廊下・寝室/玄関) 
予習:前回の体験を振り返り、さらに体験するための事前準備をおこなう。(2時間)
復習:不自由に感じたことや場所について、障害を生み出す環境の視点で整理する。(2時間) 
第9回
高齢者・障がいがある人に配慮した単位空間の理解(浴室・トイレ/廊下・寝室/玄関) 
予習:前回の体験を振り返り、さらに体験するための事前準備をおこなう。(2時間)
復習:不自由に感じたことや場所について、障害を生み出す環境の視点で整理する。(2時間)
第10回
第5〜9回についてグループ発表、ディスカッション
予習:授業で体験したことを整理し、わかりやすい発表方法を考える。(1時間)
復習:発表の振り返りをおこない、質問や指摘されたことを再確認する。(2時間)
第11回
第5〜9回についてグループ発表、ディスカッション
予習:発表の振り返りをおこない、質問や指摘されたことを再確認する。(2時間)
復習:体験から学んだことを整理する。(2時間)
第12回
身体障害による行動特性(聴覚など)、自助具・福祉機器 
予習:体験で学んだ肢体不自由や視覚障がい以外の障がいについて、調べてみる。(2時間)
復習:聴覚、内部障がいや知的、精神障がいなど、学んだ障がいについてノートを整理する。(2時間)
第13回
精神的高齢化(認知症)や知的障害による行動特性から求められる生活環境 
予習:認知症について調べてたり、関係する書籍を読む。(2時間)
復習:認知症の人の現状や課題についてノートを整理する。(2時間)
第14回
福祉機器の使用の目的と方法、住環境整備の実際
予習:これまで学んだことをノートに整理する。(3時間)
復習:授業で学んだ内容と実例を結びつけて理解を深める。(2時間)


課題等に対するフィードバック
提出された課題について、コメントして返却する。多かった疑問点については授業内で再度解説する。
評価方法と基準
課題レポート(50%)+ 期末試験(50%)の合計を100点満点で換算し、総合評価60点以上を合格とする。
テキスト
毎回プリントを配布する。
参考図書
授業のテーマに合わせ、授業の中でその都度紹介する。 
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
「福祉空間の設計」(2年次秋)のための基礎的知識となる授業である。ここでは、高齢者や障がい者の行動特性を理解し、特に住居において何がバリアになるのか、そのバリアを環境整備によりどのように解消するのか、その方法を修得する。「福祉空間の設計」で実際にデザインへ、「まちづくりと福祉」において、高齢者・障がい者の暮らしやすいまちのあり方と社会参加に関する学びに統合される。
履修登録前の準備
特別な事前知識はいらないが、高齢者・障がい者の生活環境に関わる身近な課題、最近話題になっている事柄に関心を持って、新聞や雑誌、インターネット等の情報を見ておくこと。