シラバス情報

授業コード
510208
オムニバス
科目名
機械力学1
科目名(英語)
Mechanical Dynamics 1
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜2限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
増本 憲泰
教室
1-352
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
多くの機械部品や機械部品の集合体は剛体とみなせる場合が多々あり、機械を設計する際には剛体の力学について十分に理解しておく必要がある。剛体の力学は静力学と動力学に分けることができ、「機械力学1」では1年次に履修した数学・物理の内容を利用して剛体の静力学と動力学に関する基本的な考え方や定理を修得する。また、動力学における振動現象の基礎として、1自由度線形振動系の基本特性を修得する。
達成目標1
剛体に作用する複数の力の合力および力のモーメントを計算することができる。【20%】
達成目標2
剛体のつりあいについて、考え方と計算方法を説明することができる。【15%】
達成目標3
質点系や連続体の重心を計算することができる。【15%】
達成目標4
剛体の慣性モーメントを計算することができる。【15%】
達成目標5
平面運動する剛体の運動方程式を導出することができる。【15%】
達成目標6
平面運動する剛体の角運動量と運動エネルギーを計算することができる。【10%】
達成目標7
1自由度線形振動系の基本特性について説明することができる。【10%】

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
機械力学の概要(有効数字、単位、力と力学)
【予習】テキストP.1〜P.18に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】有効数字、単位、力の成分、力の合成と分解について、次週までに復習しておくこと(1時間)。
第2回
剛体に作用する力とモーメント
【予習】テキストP.18〜P.32に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】力のモーメント、剛体に作用する複数の力の合力、偶力に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第3回
剛体のつりあい
【予習】テキストP.34〜P.40に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】剛体に作用する力の抽出とつりあい条件に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第4回
支点の種類と支点反力
【予習】テキストP.40〜P.47に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】支点反力に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第5回
質点系の重心
【予習】テキストP.57〜P.59に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】質点系の重心に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第6回
連続体の重心
【予習】テキストP.59〜P.73に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】連続体の重心、重心位置の測定方法、物体の安定性と重心に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第7回
前半のまとめと理解度を確認するための総合演習
【予習】第1回から第6回までの授業内容を復習し、理解不足の内容があれば各回の復習課題やテキスト該当箇所の例題を解いて、内容を理解してから授業に臨むこと(1時間)。
【復習】理解度を確認するための総合演習の中で解けなかった内容があれば、各回の復習課題やテキストにおける該当箇所の例題を解き直すなどして理解に努めること(1時間)。
第8回
ニュートンの運動の法則
【予習】テキストP.78〜P.106に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】剛体の並進運動・回転運動、ニュートンの運動の法則、慣性力に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第9回
固定軸周りの回転運動
【予習】テキストP.109〜P.114に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】回転運動する剛体の運動方程式、慣性モーメント、剛体の回転による不釣り合いに関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第10回
慣性モーメントに関する定理
【予習】テキストP.114〜P.120に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】慣性モーメントに関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第11回
剛体の平面運動
【予習】テキストP.122〜P.130に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】剛体の平面運動に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第12回
力積と運動量、仕事とエネルギ
【予習】テキストP.152〜P.165、P.170〜P.180に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】角運動量、角運動量保存の法則、仕事とエネルギに関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第13回
振動の基礎(1):等速円運動と単振動
【予習】テキストP.194〜P.195に記載されている内容および担当教員から指定された資料を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】単振動に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。
第14回
振動の基礎(2):1自由度線形振動系
【予習】テキストP.196〜P.206に記載されている内容を読んだ上で授業に臨むこと(1時間)。
【復習】1自由度線形振動系に関する復習課題に取り組み、次週までに解いておくこと(1時間)。


課題等に対するフィードバック
復習課題を回収した後、ただちに模範解答を配布する。次回の授業で、復習課題の中の特徴的な見解や典型的な誤解について解説する。
評価方法と基準
理解度を確認するための総合演習(第7回に実施)の素点(100点満点)と期末試験の素点(100点満点)を加算し、相加平均が60点以上の者を合格とする。
テキスト
福田勝己・鈴木健司『工業力学の基礎』コロナ社(2016年)[ISBN978-4-339-04648-9]
参考図書
(1)堀野正俊『機械力学の基礎』オーム社(2019年)[ISBN978-4-274-22159-0]
(2)入江敏博『詳解工業業力学(第2版)』オーム社(2016年)[ISBN978-4-274-21955-9]
(3)門田和男・長谷川大和『絵ときでわかる機械力学』オーム社(2011年)[ISBN978-4-274-20115-8]
(4)日本機械学会『機械工学のための数学』丸善出版(2013年)[ISBN978-4-88898-233-7]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械工学科のディプロマポリシーに掲げられている”機械工学の幅広い専門知識を修得”するための力学科目として機械力学、材料力学、流体力学、熱力学が挙げられる。「機械力学1」はこれら4つの力学科目の基礎をなす最も重要な必須科目であり、この科目で学修する内容を理解することによって後に続く専門科目の内容が理解し易くなる。
履修登録前の準備
1年次に履修した数学関連科目、物理関連科目の内容をよく復習しておくこと。特に、数学では三角比とベクトルの基本性質を、物理では力学と等速円運動を十分に理解しておくこと。