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教員名 : 辻 健太
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授業コード
510211
オムニバス
科目名
法学(日本国憲法)
科目名(英語)
Law(The Constitution of Japan)
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜2限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
辻 健太
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
立憲主義の原理に根差す憲法は、様々な価値観を抱いた人びとが共に生きていくための仕組みを設けている。この授業では、その仕組みの理念と実際の運用を学ぶことで、公共社会の担い手すなわち市民として必要な知識や心構えを身につけることを目的とする。
憲法学上の重要テーマに関する判決文を読解するという形で授業を進める。法的な実用文を読み通す力を身に着けることも、授業の目的の一つである。 達成目標1
憲法上の論点について体系的に知識を身につける【30%】
達成目標2
法的文章を読解することができる【70%】
達成目標3
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
オリエンテーション(教科書を用いて判例の探索方法などの時間外学修の仕方や、授業全体に関わる参考文献、大まかな授業内容などを説明する。)
憲法とは何か。憲法にどのようなイメージを持っているか。なぜこの授業を取ろうと考えたのか。質問されたら答えられるように準備しておくこと(2時間)。授業後には判例の探索の方法を復習しておくこと(1時間)。
第2回
違憲審査制
警察予備隊違憲訴訟を取り上げて付随的違憲審査制等について学ぶ。事前に教科書第15章特にⅥ節などを手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第3回
司法権
板まんだら事件を取り上げて司法権の意義などについて学ぶ。当該事件について、事前にテキスト第15章特に第Ⅲ節などを手掛かりに読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第4回
議院内閣制
苫米地事件判決を素材に議院内閣制の仕組みなどについて学ぶ。事前にテキスト第14章などを手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第5回
平和主義
砂川事件判決を素材に平和主義などについて学ぶ。事前にテキスト第4章などを手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第6回
法の下の平等
尊属殺人罪重罰規定違憲判決を素材に法の下の平等違反の審査基準などについて学ぶ。事前にテキスト第6章特にⅢ・Ⅳ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第7回
信教の自由
剣道受講拒否事件を素材に信教の自由について学ぶ。事前にテキスト第7章特にⅥ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第8回
政教分離
空知太神社違憲判決を素材に政教分離原則違反の審査基準などについて学ぶ。事前にテキスト第7章特にⅥ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第9回
名誉・プライバシー権
『逆転』事件判決を素材に名誉・プライバシー権などについて学ぶ。事前にテキスト第6章Ⅰ節などを手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第10回
表現の自由
北方ジャーナル事件を素材に表現の自由の意義などについて学ぶ。事前にテキスト第7章Ⅲ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第11回
集会の自由
泉佐野市民会館事件を素材に集会の自由の意義などについて学ぶ。事前にテキスト第7章Ⅴ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第12回
経済的自由権
薬事法違憲判決を素材に経済的自由規制立法の審査基準などについて学ぶ。事前にテキスト第8章特にⅢ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第13回
手続的権利
川崎民商事件を素材に手続的権利について学ぶ。事前にテキスト第10章特にⅢ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
第14回
国家賠償請求権
在外邦人選挙権訴訟を素材に国家賠償請求権などについて学ぶ。事前にテキスト第10章特にⅠ節を手掛かりに判決文を読んでおくこと(2時間)。事後には判決文の内容を復習しておくこと(1時間)。
課題等に対するフィードバック
授業後には授業内容を確認する小テストをサポータルあるいはTeamsを用いて実施する予定である。詳しい実施方法は授業内で説明する。小テストの解説を次回以降の授業内にて行う。
評価方法と基準
平常点100%(授業時間外の課題(小テスト)60%、授業時間中の質疑応答への参加度40%)。
授業時間外の課題への解答状況から授業内容を最低限理解できていると評価できればC評価とする。 テキスト
判決文。判決文の所在は初回の授業で示す。
君塚正臣編『大学生のための憲法〔第2版〕』(法律文化社、2024年)[ISBN: 978-4-589-04334-4]。 最新版の六法。『ポケット六法』や『デイリー六法』等の小型六法でよい。詳しくは初回の授業で紹介する。 参考図書
長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選Ⅰ〔第7版〕』(有斐閣、2019年)[ISBN 978-4-641-11546-0]
長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選Ⅱ〔第7版〕』(有斐閣、2019年)[ISBN 978-4-641-11545-3] その他については教場で随時紹介する。 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
政治の基本法である憲法の理念と実態を学ぶことで、市民として必要な教養や倫理観を身につけ、現在の自分の認識を絶対視せずに他者と柔軟に交わり、将来にわたって学び続ける態度と意識を育み、もって豊かな人間性と社会性を涵養することを目的とする。
履修登録前の準備
近代以降の世界史・日本史の知識や公民分野の知識があれば憲法の理解に資する。中学・高校時代のテキストを持っている者は復習しておいてもらいたい。
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