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教員名 : 桑原 拓也
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授業コード
510272
オムニバス
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科目名
熱と流体の力学
科目名(英語)
Fundamentals of Thermo-Fluid Dynamics
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜2限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
桑原 拓也、中野 道王
教室
3-325
実務家教員担当授業
担当教員の中野道王は、民間企業における内燃機関によるエネルギー変換に関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、熱とエネルギーの変換や燃焼に関して実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
「熱力学」と「流体力学」は機械工学の主要科目である。例えばエンジンや冷凍機などのエネルギー変換装置では熱力学が基本となるが、作動流体が流れること、つまり「流体力学」も応用されている。このように機械において「熱力学」と「流体力学」は関係が深いものであるため、これら2科目の基礎を相互的に理解し、実用的に活用する能力を身に付ける。授業内課題は、次の授業で解説する。
達成目標1
熱とエネルギーを理解し説明できる【15%】
達成目標2
熱力学の法則と熱力学で用いられる物理量を理解し説明できる 【15%】
達成目標3
気体の状態変化を理解し活用できる 【15%】
達成目標4
流体ならびに連続体を理解し説明できる 【15%】
達成目標5
静止している流体における物理量を理解し計算できる 【15%】
達成目標6
圧力と浮力の原理を証明でき活用できる 【15%】
達成目標7
熱と流体の相互関係を説明できる 【10%】
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
連続体と流体【桑原拓也】
予習では、流体とは何かについて考えてくること(1時間)。復習では、連続体の定義を理解し、説明できるようにすること(1時間)。
第2回
密度、粘性、レオロジーによる流体の分類【桑原拓也】
予習では、身のまわりにある流体の特徴や違いについて考えてくること(1時間)。復習では、ニュートンの粘性の法則を理解し、さらにレオロジーによる流体の分類を説明できるようにすること(1時間)。
第3回
圧縮性と音速、表面張力、飽和蒸気圧【桑原拓也】
予習では、流体の圧縮性について考えてくること(1時間)。復習では、圧縮性と音速、表面張力、飽和蒸気圧を理解すること(1時間)。
第4回
圧力、パスカルの原理【桑原拓也】
予習では、圧力の定義や単位、パスカルの原理について調べてくること(1時間)。復習では、圧力の等方性やパスカルの原理の証明ができるようにすること(1時間)。
第5回
圧力計、液体中の壁面に作用する力【桑原拓也】
予習では、重心の計算ができるようにしておくこと(1時間)。復習では、マノメータの計算や液体中の壁面に作用する力を求められるようにすること(1時間)。
第6回
浮力とアルキメデスの原理、相対的静止【桑原拓也】
予習では、浮力とアルキメデスの原理の意味を理解しておくこと(1時間)。復習では、アルキメデスの原理の証明、相対的静止の計算をできるようにすること(1時間)。
第7回
熱と流体の関わり【桑原拓也】
予習では、色々な熱の伝わり方について考え、その応用について調べておくこと(1時間)。復習では、熱と流体の関わり身のまわりの事例について論理的に説明できるようにすること(1時間)。
第8回
熱とエネルギー【中野道王】
予習では、身のまわりの熱の利用例をリストアップして、熱とエネルギーについて考えておくこと(1時間)。復習では、熱とエネルギーの定義とぞれぞれの単位を理解すること(1時間)。
第9回
熱力学の第一法則 (閉じた系)【中野道王】
予習では、力学のエネルギー保存則を理解しておくこと(1時間)。復習では、熱力学の第一法則 (閉じた系)のポイントを理解すること(1時間)。
第10回
熱力学の第一法則 (開いた系)【中野道王】
予習では、熱力学の第一法則 (閉じた系)の意味を理解しておくこと(1時間)。復習では、熱力学の第一法則 (開いた系)のポイントを理解すること(1時間)。
第11回
理想気体の状態式と状態量【中野道王】
予習では、2つの状態量の積がエネルギーになる状態量をリストアップすること(1時間)。復習では、理想気体の状態式の導出を理解すること(1時間)。
第12回
準静的変化における状態変化(等圧変化、等積変化)【中野道王】
予習では、理想気体の状態式の圧力と体積の関係を理解しておくこと(1時間)。復習では、等圧変化、等積変化を説明できるようしておくこと(1時間)。
第13回
準静的変化における状態変化(等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化)【中野道王】
予習では、温度が変化する場合の理想気体の状態式を理解しておくこと(1時間)。復習では、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化を説明できるようしておくこと(1時間)。
第14回
理想気体の混合、理想気体の微視的理解【中野道王】
予習では、運動エネルギーと理想気体とは何かを理解しておくこと(1時間)。復習では、理想気体の混合と理想気体の微視的理解理を説明できるようにすること(1時間)。
課題等に対するフィードバック
課題を課す場合は、提出後に授業内で解説する。演習問題については授業内で解説し、フィードバックする。
評価方法と基準
成績評価は授業での取り組み(課題や小テスト)で行う。授業での取り組み(満点100点)で60点以上の場合に合格とする。
テキスト
(1) 金原 粲、君島 真仁 ほか 『熱力学 事例で分かる考え方と使い方』 実教出版(2011)【ISBN978-4-407-32257-6】
(2) 山田 英巳、濱川 洋充、田坂 裕司 『流れ学 流体力学と流体機械の基礎』 森北出版(2016) [ISBN-13: 978-4-627-67531-5] 参考図書
宮部 英也、斉藤 孟 『工業熱力学』 実教出版(1987)【ISBN978-4-407-02269-8】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械工学の主要科目(4力)の中の熱力学と流体力学の導入科目である。将来実工学の現場で活躍するためには避けては通れない科目の基礎である。本科目を学ぶことにより、熱力学や流体力学、伝熱工学の学修へスムーズに移行できる。
履修登録前の準備
高等学校や大学初年度で学んだ物理、特に力学の運動法則とエネルギー保存則を復習しておくこと。微分積分の知識も必要不可欠で、単なる計算だけでなく、微分の意味や積分の意味や組立て方なども理解し、現象を式で表すことができるように大学初年度の数学も復習しておくこと。
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