シラバス情報

授業コード
510325
オムニバス
科目名
CAD/CAM/CAE
科目名(英語)
CAD/CAM/CAE
配当学年
カリキュラムにより異なります。
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜3限、火曜4限
対象学科
先_ロボ
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
大城 昌之
教室
3-322
実務家教員担当授業
担当教員(大城昌之)は、産業用ロボットの機構、サーボ制御、モータ・インバータハードウェアに関する設計・開発の経験を持つ実務者でもあり、3D−CADを用いた設計も実施している。この経験とスキルを生かして3D−CADを用いた実践的な機構モデル作成の手法に関する授業を行う。  
授業の目的と進め方
【目的】この授業ではCAD、CAE、CAMを一連のエンジニアリングとして実施する効果や意義について学ぶとともに、3D−CADを用いた効果的な機構設計方法及び構造解析の手法について実習を通して学習することを目的とする。
【進め方】毎回の授業で使用する資料は当該授業の数日前に配信して予習可能な内容となっている。また理解を深めるために原則として授業毎に課題を課してレポートでの提出を求める。更に中間段階および最終段階でも課題を与える。






達成目標1
コンカレントエンジニアリング、CAM、CAEの概念、意義、利点つき理解する【10%】
達成目標2
パラメトリック機能の利用及び、複雑な形状の部品や複雑な構造のアセンブリのモデルが作成できる【10%】
達成目標3
他形式のモデルデータとの受け渡し、設計機能を用いた歯車・軸受けのモデル化ができる【20%】 
達成目標4
応力とひずみの関係を理解し、構造解析の基本操作とその結果によるモデルの最適化ができる【20%】 
達成目標5
設計機能及び構造解析機能を用いて複雑なアセンブリモデルを作成し、成果をレポートにまとめることができる【20%】
達成目標6
作成したモデルに関して、要求された事項を正しく含み、読み手に理解されやすくかつ体裁が整ったレポートを作成することができる【20%】
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
コンカレントエンジニアリングの概要、意義と必要性について学習する。
次に、スケッチ作成および3Dパーツモデル作成の復習を行う


持参するPCにインストールしてあるCADツールが動作する事を確認しておく。
CAD演習で学んだ3Dモデルの作成方法につきしっかりと復習しておく【1時間】
第2回
アセンブリの復習を行う。
次にプレゼンテーション用の分解図の作成方法を修得する

アセンブリの操作につき復習しておく。また、配信する教材で予習しておく【1時間】
第3回
ソリッドモデルをスイープして作成するフィーチャについて学習する。
次に他形式のモデルデータとの間のインポート/エクスポートの操作要領を修得する
CAD演習で学習済みのスイープフィーチャについて復習しておく。
3Dモデルの中間データにつき調べてくる。また、配信する教材で予習しておく【1時間】
第4回
パラメトリック機能を適用したモデルの作成方法につき学習する。
次に構造解析の基礎知識として応力、ひずみ、降伏など材料力学の基本的事項につき学習する。
材料力学の、応力、ひずみ、弾性係数、破壊等について調べてくる。また、配信する教材で予習しておく【1時間】 
第5回
構造解析の原理につき学習し、基本的な操作方法を修得する。
有限要素法とはどのようなものか調べてくる。また、配信する教材で予習しておく【1時間】
第6回
構造解析を用いた構造最適化について、基本的な理論を学び、その手法を修得する。
配信する教材で予習しておく【1時間】
第7回
アセンブリの構造解析操作及び応力の評価方法を修得する。
配信する教材で予習しておく【1時間】
第8回
中間演習:指定する形状のアセンブリモデルを作成し、構造解析で形状・寸法を最適化する。
前回学んだ、アセンブリの構造解析操作を復習しておく【1時間】
第9回
中間演習(続き):最適化されたモデルを作成し、結果をレポートにまとめる。
構造解析を用いた構造最適化について復習しておく【1時間】
第10回
軸受けの用途・種類の概要について学び、軸受けの設計機能の操作方法を修得する
軸受けの歴史や種類について調べておく。配信する教材で予習しておく【1時間】
第11回
歯車の概要・基礎式を学び、歯車の設計機能の操作方法を修得する。
歯車の種類や利用方法について調べておく。また配信する教材で予習しておく【1時間】
第12回
CAMの概要について学習する。 
CAMにはどのような種類があるか、できるだけ多く調べてくる【1時間】
第13回
総合演習:今まで学んだ軸受・歯車設計及び構造解析による最適化手法を適用して、要求された仕様のモデルを作成する。
軸受及び歯車の設計方法(第10回、第11回)について復習しておく【1時間】
第14回
総合演習(続き):要求された仕様のモデルを作成し、分解図を含めて結果をレポートにまとめる。
説明資料やプレゼン資料の例を調べ、見易いレポートとはなにか考えてみる【1時間】


課題等に対するフィードバック
授業毎に課している課題の解法に関する解説を次回の授業の冒頭で実施する。この際に各履修者には自分の解答と比較して理解を深めてもらう。
評価方法と基準
各章毎の課題レポート(50点満点)、中間演習レポート(20点満点)、期間最後の総合演習のレポート(30点満点)の得点合計が60点以上の者に対して所定の単位を認定する。
ただし、授業毎の課題レポートが4回以上未提出、中間演習レポートが未提出、総合演習レポートが未提出のいずれかに該当する者は履修放棄と見なし不合格とする。
また指定されたフォーマットでレポートを作成する事を重視するので、違反する場合は減点または未提出扱いとする事を原則とする。
尚、ポータルの誤った枠に提出した場合は未提出扱いとする。




テキスト
毎回の授業の開催に先立ち、授業毎の授業資料(PDF版)及び教材データをポータルにアップロードするので、各自ダウンロードして紙に印刷(モノクロ可)して持参するか、演習用のPC以外の8インチ以上の画面で参照可能としておくこと。また上記の遵守状況を検査し、守らない場合は減点する場合がある。
また課題については原則として授業の中で紙にて配付する。ただし授業資料と一括でポータル経由で配信する場合もある。課題部分の印刷は任意とする。
参考図書
MONO web 3DCADの基礎を学ぶ(https://d-engineer.com/3dcad/)
MONO web 3Dプリンターの基礎を学ぶ(https://d-engineer.com/3dprint/)


科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本演習は、すでに「CAD演習」を学んでおりAutodesk Inventorの操作ができる者を対象としている。
生産現場でCAD/CAM/CAEを統合的に運用しようとする流れの中で、これに対応し企業にて戦力となりうる設計・製造技術者を養成する課程と位置付けている





履修登録前の準備
(1),CADツールとしては、2024年度のCAD演習と同じく Inventor2023 professionalを用いるので、これを持参するPCにインストールして動作する事を確認しておくこと。
(2),Inventorは学生向けの無償版が配付されているのでこれをインストールすることができる(「Autodesk 教育機関限定ライセンス」で検索できる)。この際Autodeskのアカウントを取得してからライセンスを取得する必要があるが、既にライセンスを取得している場合は期限(1年間)に注意して必要な時期に更新する必要がある。
(3),Inventorの操作につき、復習しておくこと。