シラバス情報

授業コード
510354
オムニバス
科目名
塑性加工
科目名(英語)
Plastic working
配当学年
3年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜2限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
古閑 伸裕
教室
1-304
実務家教員担当授業
   
授業の目的と進め方
   自動車やパソコン、スマートフォンなど、大量生産される製品を構成する多くの部品は、生産効率の高い塑性加工により製造されている。これら製品や部品の設計や生産に従事する技術者にとって、これら塑性加工の特長を理解することが必要不可欠である。様々な塑性加工法および周辺技術に関する基礎知識を身につけることを目的とする。
達成目標1
塑性変形を扱う場合に用いる、真応力、対数ひずみの利点が説明できる。【10%】
達成目標2
素材を製造するための圧延加工、押出し加工、引抜き加工の特長が説明できる。【30%】
達成目標3
素材から製品を製造するためのせん断加工、曲げ加工、深絞り加工、鍛造加工の特長が説明できる。【40%】
達成目標4
プレス機械、金型、潤滑などの塑性加工関連技術が説明できる。【20%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
塑性加工の働き
身の回りの製品で、塑性加工により作られている製品や部品を取りあげ、これらの作り方を考えてみる(3時間)。塑性加工の他の加工法と比較した場合の優位性について復習すること(2時間)。
第2回
塑性力学の基礎(応力とひずみ)
真応力と対数ひずみの算出方法について事前に学修すること(3時間)。真応力と対数ひずみを用いる場合の利点について復習すること(2時間)。 
第3回
塑性力学の基礎(降伏条件など)
材料の降伏現象について事前に学修すること(3時間)。トレスカ、ミーゼスの降伏条件を理解し、相当応力や相当ひずみなどについても理解できるよう復習すること(2時間)。  
第4回
塑性加工用材料と工具材料
塑性加工の対象となる材料や工具材料について事前に学修すること(3時間)。塑性加工に用いられる被加工材の特性値(n値、r値)が塑性加工性にどのように影響を及ぼすか、などを理解できるよう復習すること(2時間)。
第5回
圧延加工
代表的な素材製造法である圧延加工の概要を事前に学修すること(3時間)。1回の圧延で付与可能な圧下率の計算、熱間圧延と冷間圧延のそれぞれの特徴などについて復習すること(2時間)。 
第6回
押出し加工
押出し加工の概要を事前に学修しておくこと(3時間)。 アルミニウムなどの非鉄金属の素材製造に押出し加工が用いられる理由が理解できるよう復習すること(2時間)。
第7回
引抜き加工
素材の精度向上のために行われる引抜き加工の加工原理を事前に理解しておくこと(3時間)。 引抜き加工は、棒状素材の精度を高める加工である。具体的な精度向上効果を説明できるよう復習すること(2時間)。
第8回
プレス機械と金型
プレス機械を用いて製品を製造するプレス加工の種類を事前に調査しておくこと(3時間)。機械プレスと液圧プレスのそれぞれの種類と特徴や。各種金型の特徴や金型構成部品の役目が理解できるよう復習すること(2時間)。
第9回
せん断加工
せん断加工の原理や種類について事前に学修しておくこと(3時間)。せん断加工における加工因子の影響などについて理解できるよう、また各種精密せん断法の特徴が理解できるよう復習すること(2時間)。
第10回
曲げ加工
曲げ加工の概要について事前に学修しておくこと(3時間)。 曲げ加工において問題となるスプリングバックを低減するための方法を説明できるよう復習すること(2時間)。
第11回
深絞り加工
深絞り加工法について事前に学修しておくこと(3時間) 。成形の程度を表す絞り比、成形の限界を表す限界絞り比が算出できるよう復習すること(2時間)。
第12回
鍛造加工
鍛造加工の特長について学修しておくこと(3時間)。 冷間担当と熱間鍛造の特徴が説明できるよう復習すること(2時間)。  
第13回
潤滑と表面処理
潤滑油の塑性加工における役割について事前に学修しておくこと(3時間)。潤滑油の種類とその特徴、工具への表面処理の効果について復習すること(2時間)。 
第14回
最新の塑性加工技術
自動車軽量化のための加工技術を事前に調査し、学修すること(3時間)。自動車の軽量化や燃費向上のための、最新の塑性加工技術について復習すること(2時間)。  


課題等に対するフィードバック
授業の最後に出された課題については、正解率が低かった課題については次週の授業時間内で説明を行うので、不正解の人は復習すること。
評価方法と基準
中間試験、期末試験(80%)と授業中に課する課題提出(20%)の計100%のうち、60%以上の達成をもって合格とする。
テキスト
日本塑性加工学会『塑性加工入門』コロナ社 〔ISBN978-4-339-04584-0C3053〕
参考図書
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械工学科の専門科目として位置付けされている科目である。代表的なものづくり技術である塑性加工は、特に製造業への就職を希望する学生にとっては必要不可欠な科目である。
履修登録前の準備