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教員名 : 上田 学
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授業コード
510363
オムニバス
科目名
鋼構造
科目名(英語)
Steel Structures
配当学年
3年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜1限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
上田 学
教室
2-375
実務家教員担当授業
担当教員は、建築物の構造設計、躯体監理および耐震診断に関する実務経験を有する。その経験を活かし、構造設計の役割や重要性、構造設計の実例等を説明している。
授業の目的と進め方
建築構造に使用される基本的な材料の一つである鋼材について、その特性と木材やコンクリートとの違いを理解する。また、鋼構造建築の部材および接合部の設計方法、鋼構造建築物の特徴や技術、施工方法について実例を通して学び、理解する。本科目では特に、許容応力度設計法に基づく部材の設計方法と、終局強度設計法に基づく接合部の設計方法を学修する。
達成目標1
鋼材の性質と鋼構造建築の特徴を関連付けて説明できる。【20%】
達成目標2
鋼構造建築の特徴を、RC構造、木質構造と比較しながら説明できる。【15%】
達成目標3
許容応力度設計を理解し、鋼構造建築の部材設計ができる。【25%】
達成目標4
高力ボルト接合と溶接接合の特徴を理解し、適切な接合方法を選択できる。【10%】
達成目標5
鋼構造建築における接合部の重要性を理解し、接合部の設計方法を説明できる。【20%】
達成目標6
鋼構造建築の耐震設計方法を理解し、二次設計の概要を説明できる。【10%】
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
○
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
鋼構造の概要
鋼構造建築物の構造計画と構造計算 鋼構造建築物の構造設計方法の概要を調べる。【1時間】
第2回
鋼材の性質と部材の断面
構造計画① 鋼材の機械的性質を木材、コンクリートおよび木材と比較してまとめる。【1時間】
第3回
鋼構造建築物の構造形式
構造計画② ラーメン構造とブレース構造の特徴をまとめる。【1時間】
第4回
鋼構造の接合部
構造計画③ 鋼構造建築物の各部の接合部の構成方法、柱梁接合部の構成方法を調べる。【1時間】
第5回
鋼構造の接合方法
構造計画④ 高力ボルト摩擦接合と溶接接合の特徴をまとめる。【1時間】
第6回
鋼構造建築物の特徴
構造計画⑤ 鋼構造建築物の実例を調べ、その構造的な特徴をまとめる。【1時間】
第7回
鋼構造建築物の耐震設計法
構造計画から構造計算へ 建築基準法における鋼構造建築物の耐震計算ルートと構造規定を調べる。【1時間】
第8回
引張材の一次設計
構造計算① 軸方向力を受ける部材の応力度の算定方法を復習する。鋼構造に特有の考え方をまとめる。【1時間】
第9回
圧縮材の一次設計
構造計算② 弾性座屈荷重について復習する。部材の細長比と許容圧縮応力度の関係をまとめる。【1時間】
第10回
曲げ材の一次設計
構造計算③ 曲げ応力度の算定方法とたわみの算定式を復習する。許容曲げ応力度の算定方法をまとめる。【1時間】
第11回
接合部の許容応力度設計
構造計算④ 各部の接合部に適用される接合方法をまとめる。【1時間】
第12回
部材の変形能力の確保
構造計算⑤ 圧縮材の座屈、曲げ材の横座屈、板要素の局部座屈について復習する。【1時間】
第13回
接合部の強度の確保
構造計算⑥ 兵庫県南部地震における接合部の被害と原因について調べる。【1時間】
第14回
骨組みの耐力と靭性の確保
構造計算⑦ 終局強度設計、保有水平耐力計算について予習する。【1時間】
課題等に対するフィードバック
小テストで正答率が低かったものについては、授業内で解説の時間を設ける。
評価方法と基準
期末試験と小テストの結果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。
テキスト
プリントを配布する。
参考図書
日本鋼構造協会(編)『わかりやすい鉄骨の構造設計 [第五版] 』 技報堂出版(2023年) [ISBN-13: 978-4765526449]
橋本篤秀(編著)『初めて学ぶ 鉄骨構造 基礎知識(第三版)』 市ヶ谷出版社(2016年) [ISBN-13: 978-4870711563] 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
建築の主要な構造材料の一つである鋼材の基本的な性質と、鋼構造建築物の特徴について学ぶ。許容応力度設計を基礎とし、前学期までに学修した構造力学系科目の知識をもとに鋼構造部材の設計方法を修得する。建築設計・施工の実務で必要となる基礎的な内容を修得する科目である。「鉄筋コンクリート構造」、「木質構造」と合わせて、建築物の基本的な構造設計方法を学ぶ。
履修登録前の準備
「構造力学・演習Ⅰ」と「構造力学・演習Ⅱ」の単位を修得し、「構造力学・演習Ⅲ」を履修していることが望ましい。不静定構造物の応力、部材に生じる応力と応力度、断面性能、たわみの算定方法を復習すること。
「構造・材料実験演習」を履修する場合は、本科目を履修すること。 |