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教員名 : 服部 恭太
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授業コード
510437
オムニバス
科目名
ネットワークデザイン
科目名(英語)
Communication Network Design
配当学年
3年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜4限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
服部 恭太
教室
1-304
実務家教員担当授業
担当教員の服部恭太は、通信ネットワークの設計・制御・管理に関する研究開発等に関する実務経験がある。その経験を活かし、通信ネットワークの構成と機能、及び通信ネットワークを設計・管理するための基盤技術に関して、実践で役立ち、応用できる内容を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
本科目では、携帯電話やインターネットなど、学生が身の回りで常に接している社会インフラである通信ネットワークを対象とし、その構成と機能を理解すると共に、ネットワーク設計・管理のための基盤技術を修得することを目的とする。
なお、提出された課題等については、次回以降の授業内で解説するので、内容を必ず復習すること。 達成目標1
交換や伝送などの通信ネットワークを構成する要素技術を理解することで、通信ネットワークがどのような仕組みで繋がり、動いているのかという基本メカニズムを説明することができる【40%】
達成目標2
通信プロトコルの基本概念を理解することで、通信ネットワークの機能を階層的に捉え、それらの相互関連を体系的に把握できる【10%】
達成目標3
ユーザが満足する品質でネットワークを経済的に構築、運用するために必要となる要素技術として、通信品質技術、通信トラヒック技術、シミュレーション技術を修得し、実問題に応用できる【40%】
達成目標4
ネットワークを安全・安心に構築、運用するために必要となる情報セキュリティ技術を修得し、実問題に応用できる【10%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
情報通信技術(ICT)の最新動向
総務省情報通信白書などを参考にして、情報ネットワーク分野の産業、技術動向を調査し、まとめておくこと(2時間)
第2回
通信ネットワークの発展とネットワークの構造
通信ネットワークに限らず、身近にある社会インフラのネットワークにはどのようなものがあるかを整理すること。また、固定電話網とインターネットの相違について、提供サービス、ネットワーク構成技術の観点から整理しておくこと(3時間)
第3回
通信ネットワークのかなめ:交換技術の分類と特徴
通信ネットワークにおいて交換が必要な理由、回線交換とパケット交換の特徴、適用領域、および、それぞれに適する通信サービスをまとめておくこと(3時間)
第4回
情報のディジタル化と伝送技術
標本化・量子化・符号化のディジタル化の手順、シャノンのサンプリング定理を復習し、文字・音・画像に対する符号化方式をまとめておくこと(3時間)
第5回
通信プロトコル、階層化、参照モデル
OSI参照モデルとTCP/IP参照モデル間の対応関係を整理し、各層の代表的なプロトコルと基本動作を復習しておくこと(3時間)
第6回
ネットワーク設計と通信トラヒック工学
確率・統計の基礎、確率分布について復習し、ケンドールの記号で表される各種待ち行列モデルおよびリトルの公式について理解を深めること。また、通信トラヒック工学と待ち行列理論の用語の違いをまとめておくこと(3時間)
第7回
基本トラヒック(待ち行列)モデル
呼量、回線数、呼損率の間に成り立つ関係式(アーランB式)を用いて、電話網の回線数の設計ができること(3時間)
第8回
M/M/1待ち行列モデルとトラヒック制御
基本トラヒックモデルの解析手順を復習し、M/M/1待ち行列モデルに対する各種の性能評価指標が導出できることを確かめること、また自ら経験した通信の輻輳事例についてまとめておくこと(3時間)
第9回
シミュレーション技術
離散型・連続型・エージェントの3種のシミュレーション手法の分類、シミュレーションの手順とモデル化のポイントについてまとめておくこと(3時間)
第10回
シミュレーション結果の分析
乱数の生成、初期状態の除去方法、複数回のシミュレーション実行結果に対する95%信頼区間の算出法を復習しておくこと(3時間)
第11回
通信サービスの品質:QoSとQoE
電話サービス、映像配信サービスなどの通信サービスの品質が劣化する要因、劣化箇所、品質改善方法について調べておくこと(3時間)
第12回
情報セキュリティ技術:暗号と認証
共通鍵暗号と公開鍵暗号の違い、両暗号を組み合せた認証・暗号通信について整理しておくこと(3時間)
第13回
インターネットセキュリティ
ウィルス、ワーム、DoS、Botnetなどのサイバー攻撃、ファイアウォール、異常トラヒック検知などの対策技術について整理しておくこと(3時間)
第14回
総まとめ
これまでの学習内容を総復習し理解を深めること(4時間)
課題等に対するフィードバック
課題に対して、授業内で解説の時間を設けるなどにより適宜フィードバックする。
評価方法と基準
期末試験60%、課題への取り組み40%を基本として総合得点を求め、60点以上70点未満をC評価とする。
課題に対する解答内容の解説をよく理解し、復習しておくこと。 テキスト
講義スライドをサーバにアップロードする。
参考図書
岩下基著『情報通信工学』共立出版(2012)【ISBN978-4320085701】
五嶋一彦、北見憲一著『情報通信網[第2版]』朝倉書店(2007)【ISBN:978-4254227932】 川島幸之助監修、塩田茂雄、川西憲一、豊泉洋、会田雅樹著『待ち行列理論の基礎と応用』共立出版(2014)【ISBN:978-4320123496】 白鳥則郎監修、佐藤文明、斎藤稔、石原進、渡辺尚著『シミュレーション』共立出版(2013)【ISBN:978-4320123182】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
情報通信ネットワーク関連の科目、特に、「ワイヤレスネットワーク」(2年秋)の単位を修得していることが望ましい。
履修登録前の準備
「ワイヤレスネットワーク」(2年秋)の単位を修得した学生は、学修内容を復習しておくこと。
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