シラバス情報

授業コード
510451
オムニバス
科目名
コンピュータビジョン
科目名(英語)
Computer Vision
配当学年
3年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
水曜3限
対象学科
先_情報,先_データ
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
新井 啓之
教室
5-203
実務家教員担当授業
担当教員は様々な画像認識技術に関する研究開発および実用化の経験を有し、社会的ニーズや技術シーズの両面を示しながら、また基盤技術開発から実用化に至るまでの経験を具体例として示しながら授業を進めていく。
授業の目的と進め方
近年の人工知能、機械学習分野の技術進展はめまぐるしく、中でも画像処理、画像認識の分野では様々な革新的技術やアプリケーションが創造されつつある。この技術分野を修得し社会で活躍できる人材となるためには、画像処理や画像認識の基礎を理解、修得した上で、最新技術を学ぶ必要がある。本講義では、画像処理や画像認識の基礎技術を体系的に学ぶ。授業内課題については提出期限後に講義内で解説または資料を配布する。
達成目標1
画像の撮像原理を理解し、実際の画像を見ながら説明できるようにすること。【20%】
達成目標2
画像処理の基本となるフィルタを理解し、実画像に施した場合の結果を予想できるようにすること。【20%】
達成目標3
画像処理により被写体の色や形を計測するための基本原理を理解し説明できるようにすること。【20%】
達成目標4
画像認識の基本的な枠組みを理解し、その実例を説明することができるようにすること。【20%】
達成目標5
PythonおよびOpenCVを用いて、基本的な画像処理のプログラムを編集、実行できるようになること。【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
イントロダクション
・コンピュータビジョンとは
・学修内容と講義予定
【予習】画像認識がどのような分野で利用されているかを調べておくこと。(1時間)
第2回
撮像原理(1)幾何
【復習】ピンホールカメラおよびレンズにより画像を撮影する原理を図を用いて説明できるようにすること。また焦点距離とは何かを図を用いて説明できるようにすること。(2時間)
第3回
撮像原理(2)色
【予習】「可視光(可視光線)」「網膜細胞」の二つについて、簡単に説明できるよう調べておくこと。(1時間)
【復習】リンゴを撮影した画像では、皮の部分のRGB値の内、Rの値がGやBの値より大きくなる理由を説明できるようにすること。晴れた日の校庭を撮影すると影の部分は日なたの部分より青みが強くなる理由を説明できるようにすること。(1時間)
第4回
画像のディジタル表現とデータフォーマット
【復習】「標本化」および「量子化」とは何かをディジタル画像を例に説明できるようにすること。(2時間)
第5回
画像の空間フィルタリング
【予習】第4回までに指示された画像処理プログラミングの準備を、自分のノートPCで実施しておくこと。(1〜2時間)
【復習】線形フィルタリングとはどんな処理(計算)を行うのかを実例を用いて説明できるようにすること。(1時間)
第6回
実習:OpenCVによる画像処理プログラミング
【予習】第5回までに配布されたサンプルプログラムを自分のノートPC上で実行できるかを確認しておくこと。(1時間)
【復習】OpenCVを用いた空間フィルタ処理のサンプルプログラムを自分で編集し実行できるようにすること。(1時間)
第7回
画像のフーリエ変換と周波数フィルタリング
【予習】三角関数のうちsinとcosについて、その定義を調べておくこと。また、波に関する「周波数」、「波長」、「振幅」とは何かを調べておくこと。(1時間)
【復習】フーリエ変換とは何かを言葉で説明できるようにすること。(1時間)
第8回
画像による計測(距離計測の基礎)
【予習】人間をはじめ多くの動物の目が二つある理由を調べておくこと(1時間)
【復習】ステレオ視の原理を図を用いて説明できるようにすること(1時間)
第9回
画像マッチング(1)相関 
【予習】統計に関する「平均」、「分散」、「相関」とはそれぞれどんな量かを調べておくこと。(1時間)
【復習】画像処理における正規化相関の概要を説明できるようにすること。どんな場合に相関が大きくなるのか、また小さくなるのかを説明できるようにすること。(2時間)
第10回
画像マッチング(2)特徴点マッチング
【復習】SIFT特徴について、そのキーポイント検出と特徴量記述の概要を説明できるようにすること。(2時間)
第11回
画像認識技術(1):特徴量抽出の基礎
【復習】画像認識とは何か、またその大まかな流れを説明できるようにすること。(2時間)
第12回
画像認識技術(2)識別技術の基礎
【復習】線形識別とはどんなものか、言葉で説明できるようにすること。またFisherの判別分析、SVM、ニューラルネットワークがそれぞれどんな技術かを言葉で説明できるようにすること。(3時間)
第13回
実習:ニューラルネットワークを動かしてみよう
【復習】ニューラルネットワークが、多くのユニット(細胞)と重み(結線)から構成されており、その重みが変化しながら学習が進んでいくことを、サンプルプログラムを動かしながら確認しておくこと(2時間)。
第14回
ディープラーニングとは
/本講義の総括
【予習】第1〜13回の講義で何を学修したか一通り確認しておくこと。(2時間)
【復習】画像認識におけるディープラーニングの代表例であるCNNがどんなものかを説明できるようにすること。(1時間)


課題等に対するフィードバック
毎回、Forms等を用いて講義の理解度を確認し、必要に応じて翌週にフィードバックを行う。
評価方法と基準
平常点【25%】+提出物【25%】+定期試験【50%】

以下1)〜3)を全て満たせばC以上となる。
1)欠席が4回以下
2)提出物が全て提出されている
3)定期試験が60点以上
テキスト
参考図書
ディジタル画像処理(CG-ARTS協会)改訂第二版 ISBN978-4-903474-64-9
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
社会に出る前の学生諸氏は、様々な分野での応用が見込まれる画像認識技術を使いこなすための基礎知識および実践を本講義「コンピュータビジョン」により学修することで、情報メディア工学分野の最先端を担う技術者となるための基礎の一つを築くことができる。
履修登録前の準備
授業はTeamsを使用する。Teamsへの参加方法に関しては、別途、指示を出すので、必ず確認をして、授業開始までに参加登録を済ませておくこと。(参加登録をしないと授業を受けれらません。)