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教員名 : 大澤 正久
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授業コード
510605
オムニバス
科目名
卒業研究Ⅰ
科目名(英語)
Graduation Thesis I
配当学年
4年
単位数
4単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
実習
対象学科
基_応用,基_環生
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
大澤 正久
教室
実務家教員担当授業
この授業を担当する大澤は、有機材料の研究開発の実務経験がある。この経験を活かし、有機材料合成に関して最新の卒業研究テーマを設定する。
授業の目的と進め方
3学年で履修した「プロフェッショナルゼミ」の内容を踏まえ、有機材料化学における最先端の研究を行う上で必要とされる化学の基礎知識及び実験操作を中心とした基礎技術を身に付けることを目的とする。この授業で得られる知識・技術は卒業研究IIを行う上で不可欠である。前半はゼミ形式で行い、後半は実験中心で行う。
達成目標1
化学合成の基礎的知識や実験技術を理解し、これを身に付けることができ る。【20%】
達成目標2
有機材料に関する最新の英語論文を読み、内容をまとめ説明することができる。【20%】
達成目標3
与えられた研究テーマに関して、背景を理解し、方法・期待される成果を自ら考え、まとめることができる。【20%】
達成目標4
研究テーマについて、教員とのディスカッションを重ね、中間報告書を製作して期日までに提出することができる。【20%】
達成目標5
中間審査会で成果を発表し、その妥当性を客観的に評価することができる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
◎
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
◎
実習
◎
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ガイダンス(1):材料合成について
研究室の目指す研究目標と材料合成を主とするテーマ
の内容と背景についての理解に努めること。また合成 研究に求められるスキルについて考えること。 第2回
ガイダンス(2):物性測定について
物性測定を主とするテーマの内容と背景についての理
解に努め、このテーマを遂行する際に求められるスキ ルを考えること。吸光光度計・絶対量子収率計の原理・測定方法を復習しておくこと。 第3回
ガイダンス(3):卒業研究テーマの決定
ガイダンス(1)と(2)の内容をよく鑑みた上で、卒業研
究のテーマを選択する。その際、教員はもとより他の メンバー、及び上級生とよく相談しておくこと。 第4回
関連論文の読み方(1):論文の書かれた背景
選定した研究テーマを実施するにあたり、必要な情報
を論文から得ることは必須である。英語で書かれた論 文を中心にスムーズに内容が理解できるような「読み 方」を身に付けること。 第5回
関連論文の読み方(2):論文の要旨
自ら選んだ関連論文を読み、内容をまとめられるよう
に努めること。次回のプレゼンテーションのための準 備を行うこと。その際、論文の論理構成をよく理解す ること。 第6回
関連論文の読み方(3):抄録会
関連論文の内容を15分間にまとめプレゼンテーションし、質疑応答を経験する。他のメンバーのプレゼンテーションに対する質疑応答に積極的に参加すること。またプレゼンテーション終了後、答えることのできなかった質問の答えを調べておくこと。
第7回
研究テーマのプレゼンテーションの準備(1):テーマの
背景の理解 決定した研究テーマの背景、目的、実験計画を10分の
プレゼンテーションにまとめること。プレゼンテーシ ョン作成の際に関連論文から得た情報を上手く使うこ と。(以下全三回を通して準備を行う。)適宜、教員 上級生の助言を仰ぐこと。 第8回
研究テーマのプレゼンテーションの準備(2):発表スラ
イドの製作 発表のスライドを製作する。
第9回
研究テーマのプレゼンテーションの準備(3):発表原稿
準備 発表の原稿を制作する。必要に応じて、スライドを手直しすること。
第10回
研究テーマのプレゼンテーション
研究テーマを紹介するプレゼンテーションを行い、背
景、目的、研究計画を分かりやすい言葉で説明する。事前練習を怠らないこと。質疑応答を介して得られた助言を参考に研究計画及び内容を再考する。 第11回
基礎実験(1):反応スケールの検討
反応式から合成実験を計画する方法を習得する。
具体的には、実験スケールから必要量の計算方法、 溶 媒の種類及び選択、加熱方法などを身に付ける。 第12回
基礎実験(2):反応と後処理
実際の合成実験を行い後処理、精製方法を学修する。濾過、再結晶の方法を実践し、身に付ける。
第13回
基礎実験(3):精製プロセスの検討
前回と異なった精製プロセスであるTLC、カラムクロマトグラフィー法を実践し、身に付ける。
第14回
基礎実験(4):嫌気下での反応
嫌気下での合成実験の方法を身に付ける。真空ライン
の使い方、不活性ガスの取り扱い方法を身に付ける。 課題等に対するフィードバック
研究指導を通して卒業研究に対するフィードバックを行う。
評価方法と基準
卒業研究の中間抄録を提出する。くわえて指導教員による日常の研究活動の評価が合格レベルにあると認められる場合に、本科目を合格とする。成績評価は達成目標の進捗状況を考慮し、100点満点で60から69点の獲得でC評価とする。
テキスト
抄録会に使用する論文は全て学術誌である。ダウンロードについては授業の中で指示する。
参考図書
その都度、教員が指示する。
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目では、有機材料化学における最先端の研究を行う上で必要とされる基礎知識及び基礎技術を身
に付けることを目的としている。最新の論文を介して研究のための基礎知識を得、基礎実験を介して 基礎的実験方法を身に付けることができる。この科目で学修する内容は卒業研究IIへとつながり、ディプロマポリシーの「実践的技術力」に対応する。 履修登録前の準備
常に最新の研究論文を読み続けると同時に、3学年の「プロフェッショナルゼミ」で整理した研究テーマの内容、方法論を十分に理解しておくことが必要である。
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