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教員名 : 瀧ヶ崎 隆司
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授業コード
510871
オムニバス
科目名
心理学
科目名(英語)
Psychology
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
水曜2限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
瀧ヶ崎 隆司
教室
5-104
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
前半では、人間理解を進めるために、また他者と共に学んだり仕事をしたりするのに必要な力を身につけるために、パーソナリティと対人関係の心理及び集団の心理を学ぶ。
後半では、心の健康を維持・増進し、学生生活及び卒業後の社会生活を楽しく充実したものに(well-being)するために、ストレスの特徴とその対処法を学ぶ。また、うつ病や依存症などの心の問題についても学ぶ。 授業では毎回、レポートまたは小テストを課す。 達成目標1
パーソナリティのとらえ方やパーソナリティの形成過程を理解し、自分自身のパーソナリティの特徴を客観的に把握することができる。【30%】
達成目標2
対人関係の基本法則を理解し、自分自身の対人関係形成に応用できる。【20%】
達成目標3
集団や組織の心理を理解し、集団内で自信と責任を持って行動できる。【10%】
達成目標4
ストレスによって引き起こされる症状やそれへの基本的な対処法を理解し、ストレスに負けない生活を送れる。【20%】
達成目標5
うつ病や依存症の症状・特徴を理解し、罹患するのを予防できる。また罹患した場合でも早期発見・治療(受診)することができる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
パーソナリティ理論
予習(1時間):テキストの各章の最初にある「はじめに」を読んで、心理学が扱う分野について確認する。また、テキスト第5章「パーソナリティと不適応」の第1節「パーソナリティとは」第2節「さまざまな性格理論」を読んでおく。
復習(2時間):非科学的なパーソナリティ理論について調べる。また、自分のパーソナリティを類型論の考え方で整理してみる。 第2回
パーソナリティを知る方法
予習(1時間):テキスト第5章「パーソナリティと不適応」の第3節「性格を知る方法」を読んでおく。また、インターネットなどを利用して、どのようなパーソナリティ検査があるかを調べておく。
復習(2時間):パーソナリティ検査の結果を分析し、普段の自分の行動と対応させ、納得できる点や矛盾する点を確認する 第3回
パーソナリティの形成
予習(1時間):テキスト第5章「パーソナリティと不適応」の第4節「パーソナリティの形成と障害」及び第3章「行動の学習と動機づけ」のうち、第1節から第5節までをを読んでおく。
復習(2時間):自分自身のパーソナリティの形成に親やその他の環境ががどのようにかかわってきたかを考察する。 第4回
アイデンティティ(自我同一性)の確立
予習(1時間):テキスト第4章「人間の発達と親密な人間関係の影響」を読んでおく。
復習(2時間):同一性地位について、自分自身がどれに該当するのか、なぜそうなのかを考察する。 第5回
対人認知と自己認知
予習(1時間):テキスト第8章「対人関係と小集団の心理」の第1節〜第3節を読んでおく。
復習(2時間):他者から見られている自分(私)について、対人認知の構造と自己認知を踏まえて考察する。 第6回
対人関係とコミュニケーション
予習(1時間):テキスト第8章「対人関係と小集団の心理」の第4節「対人関係の成り立ちとその発展」及び第9章「現代社会で生きる心理」の第3節「説得による態度の変化」を読んでおく。
復習(2時間):対人関係の成り立ちと発展について自分自身の経験をもとに考察する。また、授業で学んだノンバーバルコミュニケーションについて、自分がどのような場面で使っているかを確認する。参考図書①を読むと理解が深まる。 第7回
集団と組織の心理
予習(1時間):テキスト第8章「対人関係と小集団の心理」の第5節「集団の中の個人」及び第9章「現代社会で生きる心理」の第1節「組織と仕事の心理」を読んでおく。
復習(2時間):自分が属する集団の特徴を分析し、その魅力を確認する。また、ワークモチベーションやリーダーシップ、メンタルヘルスなどの観点から、自分が組織に所属したときのことを考える。 第8回
ストレッサーとストレス反応、ストレス性疾患
予習(1時間):テキスト第7章「健康とストレス」の第3節「ストレスとその対処法」・第4節「心とからだのつながり」を読んでおく。また、ストレス性疾患について、事前にインターネット等を利用して調べておく。
復習(2時間):自分自身や身近な人のストレスの原因を分析する。また、参考図書②を読んで、理解を深めるとよい。 第9回
ストレス認知とストレスコーピング、ソーシャルサポート
予習(1時間):自分自身がストレス状況に置かれたときどのような対処をしてきたか、また、これまでにどのようなサポートを受けてきたかを振り返っておく。
復習(2時間):自分自身のストレスの状態を分析する。また、参考図書③を読んで、理解を深めるとよい。 第10回
うつ病
予習(1時間):テキスト第7章「健康とストレス」の第2節「心の病」を読んでおく。
復習(2時間):うつ病に関する政策について調べる。また、参考図書④⑤⑥を読んで、理解を深めるとよい。 第11回
新型うつ病
予習(1時間):新型うつ病についてインターネット等を利用して調べておく。
復習(2時間):従来型のうつ病と新型うつ病の違いについて整理する。また、参考図書⑦を読んで、理解を深めるとよい。 第12回
依存症
予習(1時間):物質使用障害についてのニュースなどを調べておく。また、インターネット依存やギャンブル障害について調べておく。
復習(2時間):物質使用障害の特徴を整理する。また、インターネット依存に陥らないような利用方法について考える。さらに、参考図書⑧⑨⑩⑪⑫を読んで、理解を深めるとよい。 ⑫松本俊彦『世界一やさしい依存症入門』河出書房新社(2021)【ISBN9784309617343】 第13回
心とからだのつながり
予習(1時間):第8回授業を振り返り、ストレスがかかったときに身体にどのような反応が生じるのかを確認しておく。
復習(2時間):ストレス状態にあるときにみられる自律神経系、免疫系及び内分泌系の反応について整理する。また、参考図書⑬を読んで、理解を深めるとよい。 ⑬内山真『睡眠のはなし』中公新書(2014)【ISBN9784121022509】 第14回
他者をサポートする方法
予習(1時間):テキスト第6章「心理臨床とカウンセリング」を読んでおく。
復習(2時間):身近に困っている人がいた場合にどのようにサポートしたらよいかを考察する。また、参考図書⑭⑮を読んで、理解を深めるとよい。 ⑭野中猛『心の病 回復への道』岩波新書(2012)【ISBN9784004313731】 ⑮日本精神科看護技術協会・末安民夫『大切な人の「こころの病」に気づく』朝日新書(2010)【ISBN9784022733689】 課題等に対するフィードバック
レポートの講評は次の授業内で行う。
小テストについては、正答率の低い問題を中心に次の授業で解説する。 評価方法と基準
レポート、小テスト及び全体の復習テストの総合得点を求め、60点以上を合格とする。
配点は、全体を100%としたとき、レポートが30%、小テストが60%、全体の復習テストが10%である。 なお、レポートの提出、小テスト及び全体の復習テストの受験には日本工大サポータルを使用する。 テキスト
浅井千秋(編著)『心理学をまなぶ』東海教育研究所(2021)【ISBN9784924523210】
以下は参考図書 ①西江雅之『ことばだけでは伝わらない』幻戯書房(2017)【ISBN9784864881289】 ②デイヴィット・フィンケル(古屋美登里訳)『帰還兵はなぜ自殺するのか』(2015)【ISBN9784750514253】 ③熊野宏昭『ストレスに負けない生活』ちくま新書(2007)【ISBN9784480063762】 ④岩波明『うつ病』ちくま新書(2007)【ISBN9784480063946】 ⑤佐古泰司・飯島裕一『うつ病の現在』講談社現代新書(2013)【ISBN9784062882118】 参考図書
⑥清水徹男『不眠とうつ病』岩波新書(2015)【ISBN9784004315582】
⑦見波利幸『「新型うつ」な人々』日本経済新聞社(2011)【ISBN9784532261191】 ⑧信田さよ子『依存症』文春新書(2000)【ISBN9784166601083】 ⑨帚木蓬生『ギャンブル依存国家・日本』光文社新書(2014)【ISBN9784334038311】 ⑩岡田尊司『インターネット・ゲーム依存症』文春新書(2014)【ISBN9784166609956】 ⑪アンデシュ・ハンセン(久山葉子訳)『スマホ脳』新潮新書(2020)【ISBN9784106108822】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
日本工業大学における教養教育の目的は、自分のめざす道や人生の目的を模索して自己を社会的に位置づけるとともに、深く考え、適切に判断し、自らの責任で行動する力を獲得することである。本科目では、自分自身のパーソナリティの特徴を客観的に把握することによって人間理解と職業的アイデンティティの確立を目指し、対人関係の基本法則や集団・組織の心理を理解することによって社会性の向上を目指している。さらに、ストレスやうつ病などを学ぶことによって心の健康の維持・増進をはかる。
履修登録前の準備
前提となる知識は特に必要としない。
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