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教員名 : 本村 猛能
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授業コード
510932
オムニバス
科目名
教育の方法と技術(…)
科目名(英語)
Educational Methods and Techniques
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
月曜3限
対象学科
基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
教職科目
必選の別
教職科目
担当者
本村 猛能
教室
5-302
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
教育の方法と技術は、教員に求められる「カリキュラム開発力」「ICT活用による教材・公務活用、プレゼンテーション等授業への活用、生徒活用、知識・態度等の活用能力」「対面・遠隔方式の学習形態の構成・実践力」の修得を目的とする。情報技術の進歩に伴うメディアやICTの効果的活用は、知識・経験に基づく指導力と共に、確かな学力形成を育成する上で必須となっており、中学・高校教育の上でも有効な指導と技術である。なお、講義のみならず、模擬実践と提案、及びレポートを通して内容を深める。添削後レボートは返却するので復習すること。
達成目標1
教育の方法と技術に関する基本的な専門用語の意味を説明できる。【20%】
達成目標2
教育の方法と技術における現状と役割、今後の方向性を理解し説明できる。【20%】
達成目標3
オンライン授業(遠隔教育)やオンデマンド授業、あるいは対面授業の意義と特徴について理解し説明できる。【15%】
達成目標4
ICT利活用の意義や理論を理解し、公務・学習指導・能動的な生徒活動を説明できる。【25%】
達成目標5
情報活用能力の育成方法と生徒の客観的把握に必要な教育データ解析について理解し利用できる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
○2017年以降学習指導要領に含まれている小・中・高校の情報教育(プログラミング教育)や外国語教育を考慮に入れた実践型教育(アクティブラーニング)に向け、本教科ではICT(情報通信技術)時代への具体的な指導計画と方法を考える必要がある。そこで学習者一人一人が課題を持って実践計画するために「課題解決型学習」を踏まえた内容を導入する必要がある。
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
教育の方法と技術の意義
教育方法とその技術はどのような技術か、授業の技術と方法、新しい学力観について把握し、技術科教育と工業科教育に生かす方法を検討し確認しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第2回
教育の方法と技術の歴史と現代のICTを伴う教育
先駆者の教育の方法として、ソクラテスやルソーの教育法、ペスタロッチの開発教授法やヘルバルト派の5段階教授法、及び19世紀以降の教育方法の考えを理解し、併せて日本の学校とICTを効果的に活用した教育実践の改革と課題について把握しておくこと。 (予習:1時間、復習:1時間)
第3回
中学・高等学校の教育計画
1945年以降のわが国の教育の変遷、教育課程(カリキュラム)の機能と編成について把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第4回
学習理論の理論と実際
学習の原理 連合説、認知説、学習の過程、学習の転移、学習の方法と個人差などを統計的に調査分析する方法と中学校と高等学校の生徒の実態と社会の背景を踏まえて確認しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第5回
学習指導の方法の理論と実際
学習形態の特質や学習指導法を質問紙法による調査を統計分析法を用いて分析するので、指導法やディベート方式の活用を一通り目を通しておくこと。その教育手法として有効な教育機器の応用(視聴覚教育としてのプレゼンテーション、教育工学の活用、教育メディアの利用)を把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第6回
学習指導法の実際化のための具体的な在り方
教科指導(教科の指導過程、学習指導の形態、望ましい授業、望ましい授業の設計)と教材、及び教科書(教科書、補助教材)の有効な活用法(例えばプレゼンテーション等)を把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第7回
教科指導の展開
各教科の年間指導計画、学習指導案の作成、教科指導の改善の視点、そして教育評価、指導要録など生徒理解に基づく教科指導を各教育方法を元に把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第8回
生徒指導と総合的な学習の時間の展開方法
生徒指導(生徒理解に基づく生徒指導、生徒との人間関係づくり、総合的な学習の扱いや配慮事項)を検討しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第9回
情報機器および教材の活用
高度情報通信社会と学校教育(情報教育、主要国のコンピュータ等メディア活用の状況、学校教育と目メディア活用)、及び教育現場のICTの効果的活用(1.教材研究・公務等活用能力 2.授業への活用能力 3.生徒の活用能力 4.基礎となる知識・態度の指導能力)の在り方について理解する。(予習:1時間、復習:1時間)
第10回
各種教育メディアの活用事例と模擬実践
黒板の活用技術、立体物の投影機、スクリーンの性能、DVD教材の活用・ビデオカメラ等による教材づくりなどの情報機器活用方法を理解し、遠隔授業(インターネット活用によるオンライン授業、オンデマンド型授業)について、その教材活用を模擬授業を通して理解し把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第11回
ICT活用による教育方法改善と模擬実践
ICTの効果的活用やパソコン等による学習指導の改善(学習指導の改善、インターネットの活用、指導形態に応じた対面授業とオンライン授業の意義と特徴)を模擬授業を通して検討しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第12回
学校運営とICT活用の実践
教務事務処理の改善、進路指導への活用、教育情報管理の改善、学校評価への活用を模擬授業を通して理解し把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第13回
最新教育情報の収集・発信・活用
これまでの模擬授業と教育の様々な方法の学習の上に、今後さらに浸透するインターネットへの接続、遠隔授業と情報の送受信、ホームページの情報収集と発信、電子メールの送受信を確認し、パソコン活用のモラルと著作権について把握しておくこと。(予習:1時間、復習:1時間)
第14回
まとめ:今後の教育方法とICT活用・教材開発の注意点
ICT等を活用した教材研究・公務等活用能力、授業への活用能力、生徒の活用能力、知識・態度の指導能力、教科カリキュラム作成能力、プレゼンテーションの手法を再確認する。さらに、遠隔授業(オンライン授業)の方法、発展的な統合ソフトやメディア活用、統計処理による客観的評価法など教育全般における方法と技術について総括しておくこと。(復習:1時間)
課題等に対するフィードバック
課題は、技術・工業・情報・数学科を軸とする情報教育に関する内容である。
適宜講義時に説明し、提出するものとする。 特に、講義においては実践的に発表あるいは提案や模擬授業等の活動を各自(グループもあり)することになるので、これらの活動においても整理・校正した上で提出するものとする。 これらの課題等については、添削など行った後、返却あるいは重要な点については皆で議論の題材とする。 評価方法と基準
提出すべきレポート(30%)
プレゼン・提案・模擬授業の内容(30%) 課題への取り組みと作成教材(40%) なお、レポート及び発表時の提案あるいはプレゼン・模擬授業の成果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。 テキスト
1.教育の方法と技術 Ver.2(改訂版)、稲垣忠・深見俊崇・寺嶋浩介・市川尚他 著、北大路書房、2022年、 ISBN 9784762832123
2.【技術免許履修者】中学校学習指導要領解説 技術・家庭編、文部科学省、 ISBN 978-4877302344 3.【情報免許履修者】文部科学省『高等学校学習指導要領解説(情報編)平成30年』、開隆堂出版 ISBN 430402163X 4.【工業免許履修者】文部科学省『高等学校学習指導要領解説(工業編)平成30年』、実教出版 ISBN 440734864X 参考図書
1.【中学校技術科、高校情報科の履修者は技術科教育法と情報科教育法のテキストとして使用】
人間力を高める情報教育、学術図書出版、本村猛能・森山潤・山本利一・角和博・工藤雄司、 2019、ISBN 978-4-7806-0040-7 2.【高校情報の履修者は情報科教育法Ⅱのテキストとして使用】 『情報教育の成立・展開期におけるカリキュラム評価』風間書房、本村猛能・森山潤、 2019、ISBN 978-4-7599-2245-5 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
・中学校技術科や数学、及び高校情報や工業教員としての教育方法の在り方、手法を検討するための必須の学習内容。
・技術科教育法、情報科教育法、工業科教育法、数学科教育法と工学的要素を含む中学・高校教育との関係、及び各教科の教育法や実践・評価の方法を勘案し、生徒の学習効果を高め理解させる上で重要になる。 履修登録前の準備
2020年度からの小学校学習指導要領、2021年度からの中学校技術科の学習指導要領、2022年度からの高等学校情報の学習指導要領の改訂内容及び、教職に関する既習科目を一通り見ておくことが望ましい。
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