シラバス情報

授業コード
511080
オムニバス
科目名
学科探求セミナーA
科目名(英語)
Academic Exploration Seminar A
配当学年
1年
単位数
1単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
上田 学、田中 実、小川 次郎、野口 憲治、徐 華、佐々木 誠、吉村 英孝、那須 秀行、竹内 宏俊、箕輪 健一、安野 彰、吉野 一、木下 芳郎、田中 章夫、深和 佑太、樋口 諒
教室
5-203、1-351、1-352、1-353、2-274、2-275、2-371、2-373
実務家教員担当授業
担当教員の小川 次郎、徐 華、佐々木 誠、上田 学、吉村 英孝、那須 秀行、竹内 宏俊、木下 芳郎、田中 章夫、田中 実、吉野 一は、意匠・計画・構造・施工・環境・行政のそれぞれの分野における実務経験を有している。この経験を活かし、建築の仕事に就くために必要な知識やスキル、考え方などについて実務経験を交えて紹介し、自分の将来の姿を具体的にイメージして今後の学修への取組みを身につけるための授業を行う。
授業の目的と進め方
本科目は初学者への導入科目として、建築に関する分野の広がりや最新事情、専門家の職能について、建築や都市、地域における作品、事例、実践、企業活動等を、映像資料を通して知識を得る。さらに、授業で提示された資料を足掛かりに、自らが今後選択していく分野の方向性を絞るための地図を描く作業を通して、建築の学びに対する興味や意欲を高め、広く、多様な建築にかかわる学問から職能までの専門領域の全体像を把握する。各専門分野の紹介に対して、授業の最後に学生による発表を行い、建築についての理解を深める。

達成目標1
建築学の分野の広がりや最新事情について説明できる。【20%】 
達成目標2
建築に携わる専門家の職能の種類や幅について説明できる。【20%】 
達成目標3
建築の専門性を考慮した学びの道筋や進路について自ら考え、調べ、切り拓くことができる。【20%】 
達成目標4
建築物をつくるだけではなく、安全で快適な人々の暮らしを実現する建築士の職責を理解し、学修への意識を高める。【20%】 
達成目標5
専門分野について自分が理解した内容を発表できる。【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
マインドマップを作成することで、自分の建築に対する知識レベルを確認し、今後学習すべき内容について理解するための課題を実施する。また、専門分野紹介について発表し、建築についての理解を深める。

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
教員の紹介(全担当教員)
マインドマップ(佐々木)
一棟の建築や住まいをつくるために必要となる、職業や学問について調べておく。(1時間) 
第2回
身近なところから建築デザインを考える(小川)
熱的快適性と建築・住宅設計(深和)
実際に体験してみたい建築をひとつ選び、その特徴について調べておく。(1時間) 
住宅における環境要素と快適性の指標を調べておく。(1時間)  
第3回
建築における構造安全性の確保について,構造設計における設定値やクライテリア(那須)
住むための建築計画(佐々木)
安全性を確保するための要件は何か、安全性を確保すべきポイントについて具体例を調べておく。(1時間) 耐震耐風設計、各部材の変形制限等について、建築基準法等で設定されている値について調べておく。(1時間)
建築計画の役割について調べておく。(1時間)
第4回
建築における「環境と設備の関わり」(吉野)
人の流れと滞留から考える建築計画(木下)
断熱性能・気密性能の向上が日本住宅に与えた影響と問題点、それに対する対処について理解しておく。(1時間)
自分がふだん利用する施設で比較的混雑する場所を1つ選び、人の流れや滞在の仕方から混雑の原因について考察し、メモしておく。(1時間)
第5回
寸法から読み解く建築デザイン(竹内)
ものの形とシェルの形(箕輪)
自室の大きさと机や棚、ベットなどの家具の大きさを測って調べておく。(1時間)
シェル構造物や大空間構造物の実例についてその特徴を調べておく。(1時間)
第6回
建築デザインからみた個性とマチと新しさ(吉村)
歴史的建造物の保存と活用(野口)
あなたの住むマチの中で個性的なデザインの建築を一つ取り上げ、その建築がマチの中でどのように働いているか調べておく。(1時間)
文化遺産オンラインで出身地の文化財(建造物)を調べ、どのように活用されているか調べておく。(1時間)
第7回
使い手に寄り添う「建築計画」の役割(徐)
建築物の不具合と劣化(田中章夫)
建築の雑誌で設計の事例を3つ見つけ、使い方の説明を調べておく。(1時間)
構造や材料面において、建設当時に革新をもたらした実例および現代の革新的な挑戦事例を調べておく。(1時間)
第8回
地盤と建築(田中実)
街の歴史とこれから(安野)
地震・大雨などで発生した地盤関連の建築被害について、複数の例を調べておく。(1時間)
自分の住む(育った)街の歴史や成り立ちを調べ、それを確認出来る場所や建築を探す(1時間)
第9回
「建築」という単語を建築事典で引いてみる(樋口諒)
建築設計と構造設計(上田)
建築専門雑誌を用いて、気になる建築物3〜5棟について、その名称と構造設計者、建築設計者を調べておく。(1時間)
建築事典で「住宅」「住居」などを改めて調べてみる。時代に伴い機能を分化させた建築の流れを理解する。(1時間)  
第10回
マインドマップ(佐々木)
これまでの講義を理解した上で、建築をつくるために必要な職業や学問についてまとめる。(1時間)
第11回
建築の専門分野とそれらの繋がり 発表①
専門分野紹介についてわかりやすく発表できるように準備しておく。(1時間)
第12回
建築の専門分野とそれらの繋がり 発表②
専門分野紹介についてわかりやすく発表できるように準備しておく。(1時間)
第13回
建築の専門分野とそれらの繋がり 発表③
専門分野紹介についてわかりやすく発表できるように準備しておく。(1時間)
第14回
建築の専門分野とそれらの繋がり 発表④
専門分野紹介についてわかりやすく発表できるように準備しておく。(1時間)


課題等に対するフィードバック
最終4回の講義では、学生による専門分野の紹介に基づく発表を行っており、全担当教員が参加して質疑や議論を通したフィードバックを行っている。
また、第1回と第10回にマインドマップを2回作成することで、講義全体を通して修得できた知識について自ら確認できるようにしている。
評価方法と基準
授業中の課題およびレポートの総合得点を求め、60点以上を合格とする。
テキスト
特になし。
参考図書
倉方俊輔ほか編著『これからの建築士』学芸出版(2016年)【978-4761526160】
饗庭ほか編著『まちづくりの仕事ガイドブック』学芸出版(2016年)【978-4761513634】
小野田泰明ほか著『建築のサプリメント』彰国社(2014年)【978-4395320134】
小泉雅生著『住宅設計と環境デザイン』オーム社(2015年)【ISBN978-4-274-05063-3】
菊竹清訓『代謝建築論—か・かた・かたち(復刻版)』彰国社(2008年)【ISBN978-4395012084】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
入学直後の学生が建築で何を学び、学んだ先の進路を考えるための導入科目である。1年秋学期に開講される各分野の入門科目「建築設計Ⅰ」「建築のしくみ」「建築計画Ⅰ」「構造計画」「環境計画」の前段階と位置づける。  
履修登録前の準備
建築学科で何を学び、将来どんな職業に就きたいか、よく考えておくこと。