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教員名 : 新倉 謙一
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授業コード
511126
オムニバス
科目名
基礎化学実験Ⅰ
科目名(英語)
Basic Chemistry Laboratory I
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
木曜1限、木曜2限
対象学科
基_環生
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
新倉 謙一、内田 祐一、小池 隆司
教室
実務家教員担当授業
内田は、材料化学に関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、実験時の注意点など実践的な内容を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
自然科学を学ぶ上で実際に観察や実験を行うことは重要である。本授業では、専門的な化学実験への基礎編として、実験に対する基本的作法を身につけると同時に、装置、器具、薬品に関する正しい知識と取扱い、 注意深い観察力、判断力を養うことを目標とする。各テーマの最終週に行う演習問題を通して実験の背景を確認する。
達成目標1
安全のための知識(実験に適した服装、廃液処理、非常時の対応)を身につけ、実験を安全に遂行できる【25%】
達成目標2
薬品に関する知識(名称、分子式、可燃性、劇・毒物)を身につけ、薬品の取扱いができる【25%】
達成目標3
実験に使⽤する器具に関する知識(ガラス器具の名称・使⽤法)を⾝につけ、実験を的確にできる【25%】
達成目標4
データ処理に関する知識(モル数計算, pHの計算, 収率の計算など)を身につけ、正確なデータ整理をできる【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
○
プレゼンテーション
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ガイダンス:授業の進め方と安全教育 【内田、新倉、小池】
事前準備として、シラバス及びテキストを熟読し、各実験課題の目的と意義を理解しておくこと(1時 間) 。
第2回
中和滴定Ⅰ:基本的なガラス器具の使い方の修得とExcelを使ったグラフ作成 【小池】
【予習】テキストを熟読し、ガラス器具の名前を確認、周期表の原子量から分子量を求める(1時間)。
【復習】Excelを使ったグラフ作成方法(30分)。 第3回
中和滴定Ⅱ:中和反応とそれに基づいた溶液濃度の決定 【小池】
【予習】モル濃度の計算、モルの考え方使い方を予習(1時間)。
【復習】中和滴定からのモル濃度決定方法(30分)。 第4回
中和滴定Ⅲ:レポート作成と課題の説明、分子構造の描画、構造最適化 【小池】
【予習】単結合、二重結合や共役系に関して予習(1時間)。
【復習】分子モデリングソフトを使った分子の描画(1時間)。 第5回
中和滴定IV: レポート作成と提出【小池】
【予習】レポート作成に必要なデータの確認(1時間)。
【復習】Wordを使ったレポート作成方法(1時間)。 第6回
酸化還元反応Ⅰ:酸化還元滴定 【内田】
【予習】酸化還元反応の定義と意味、および身の回りの酸化還元反応について調べること (1時間)。
【復習】電子の移動授受を含めた酸化還元反応式が半反応式から導けることについて復習すること(1時間) 第7回
酸化還元反応Ⅱ:酸化還元反応を利用したCODの測 定 【内田】
【予習】水質の指標となるCOD(化学的酸素要求量)の定義とその求め方について調べること(1時間)。
【復習】酸化還元滴定の結果からCOD値を計算する方法を復習すること (1時間)。 第8回
酸化還元反応Ⅲ:酸化還元電位の測定 【内田】
【予習】酸化還元反応における電位について調べること(1時間)。
【復習】酸化還元電位の成り立ちを復習すること (1時間)。 第9回
酸化還元反応Ⅳ:実験結果の解析 【内田】
【予習】これまでの実験データを整理しておくこと(1時間)。
【復習】講義後にレポートを作成し提出すること(1時間)。 第10回
アセチル化反応Ⅰ:アセトアニリドの合成 【新倉】
テキストを熟読し、アニリンと酢酸、無水酢酸の構造式の違いについて予習してから実験を⾏うこと(1時間)。合成実験で使⽤した試薬の名称及び構造式を復習すること(1時間) 。
第11回
アセチル化反応Ⅱ:アスピリンの合成 【新倉】
サリチル酸の化学構造式および実験に使う試薬のモル数について調べておくこと。復習課題として、アセチル化の反応式、及び合成反応における収率の計算方法を確認すること(1時間)。
第12回
薄層クロマトグラフィー(TLC)による化合物の解析【新倉】
薄層クロマトグラフィーの原理についてテキストを読んで予習すること。ChemDrawの基礎的な扱いについて復習すること。
第13回
アセチル化反応: レポート回収と実験解説 【新倉】
レポートを提出すること。実験データを整理すると共に、レポート執筆の基本について解説する。
第14回
実験全体のまとめとレポート講評 【内田・新倉・小池】
授業で行った三つの実験課題について、演習問題を交えながら復習を行う(1時間)。実験レポートの執筆やグラフ作成における重要なポイントを再確認する。
課題等に対するフィードバック
レポートへのコメント、実験時の議論などを通じてフィードバックしていく。
評価方法と基準
各実験課題への積極的取り組み、及び各テーマの最終週に行う演習問題と課題レポートにより総合的に評価する。3つのテーマをそれぞれ100点満点で採点し、その平均点が60〜69点を「C評価」とする。ただし全てのテーマにおいて60点以上が必要である。毎週出席することは当然であり、さらに、授業中に指示されたようにレポートをまとめ、期限までに提出しなければならない。
テキスト
テキストの購入に関しては担当教員の指示に従うこと
参考図書
化学Ⅰ・Ⅱのテキスト 井上 正之 (著) 『理工系のための 化学入門』 裳華房 (2013年)[ISBN-13: 9784785330958]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
環境生命化学科の目指す「確かな化学の知識と経験に裏づけられた幅広い視野と、産業や技術の変化に対 応できる柔軟な適応能力」を獲得するためには、「知識」と「技術」をバランスよく修得する必要が ある。本授業は主として「技術」を修得するための科目と位置づけている。
履修登録前の準備
白衣と保護メガネを準備すること。テキストの最初にある「実験の注意点」をよく読み、安全に関する意識を高めること。
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