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教員名 : 黒津 髙行
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授業コード
511167
オムニバス
科目名
近代建築史
科目名(英語)
History of Modern Architecture
配当学年
カリキュラムにより異なります。
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜2限
対象学科
建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
黒津 髙行
教室
5-302
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
現在の建築の母胎となっているが近代建築です。建築家たちは何を手掛かりにして新しい建築をつくってきたのか。皆さんが建築空間を創作して行く上で、その歩みを正しく理解し、それをとおして各自で建築とは何かを考えることは有用です。ここでは19世紀末から20世紀初めにかけて生じた日本とヨーロッパの近代建築の流れについて理解することができます。 建築の流れを、空間の把握・創造という視点から見つめ、授業を進めます。
達成目標1
近代国家の日本に求められた実利としての建築について具体的に説明できる(10%)。
達成目標2
新しい課題に対応する技術者たちの活動の歩みを概説できる(30%)。
達成目標3
日本人建築家誕生について建築家名を挙げその流れを説明できる(20%)。
達成目標4
ヨーロッパの19世紀末における新しい建築表現と理論を求める動きについてウィーン・セセッションを中心に説明できる(30%)。
達成目標5
「建築は時代をそのまま体現する」ことを理解することで、建築文化の分野への興味を高める契機とする(10%)。
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
○
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
建築史を学ぶこと
明治の洋風建築を探し、その建物名を確認しておく(1時間)。
第2回
西洋建築技術との出会い
幕末から明治初めにかけての建築文化の流れについて復習しておく(2時間)。
第3回
日本人技術者の活躍
新政府の官庁営繕事業の取組について復習しておく(2時間)。
第4回
擬洋風の誕生
擬洋風とは何か、整理しておく(2時間)。
第5回
西洋館の修復現場と西洋家具
記録映像は何を伝えようとしたのか、西洋家具とは何か、について整理し、各自の考えをまとめる(2時間)。
第6回
御雇建築家の活躍
明治初期の建築界の流れを復習する(2時間)。
第7回
日本人建築家の誕生
明治の建築家に課せられた課題をまとめておく(2時間)。
第8回
新たな立脚点を求める建築家の活躍
明治から大正にかけての建築界の流れを復習する(2時間)。
第9回
歴史主義から近代建築へ
大正・昭和初期にかけて建築界の流れを復習する(2時間)。
第10回
近代建築の見学
現存建物の見学をとおして近代建築の魅力の一端を体感する(2時間)。
第11回
近代デザインの萌芽
イギリスの産業革命、歴史主義の建築について整理しておく(2時間)。
第12回
近代デザインの原点1 アーツ・アンド・クラフツ運動
過去の歴史的様式によらないデザインについて考える(2時間)。
第13回
近代デザインの原点2 世紀末モダニズム
セセッションとモダニズム建築の誕生について整理し、考えをまとめておく(2時間)。
第14回
鉄筋コンクリート造建築の登場
モダニズム建築の先駆者たちに影響を与えたフランスの創作活動について調査する(2時間)。
課題等に対するフィードバック
レポート等の返却時に個別または全体に対してのコメントを付す。
評価方法と基準
中間課題(30%)+ 期末試験(70%)による総合評価。
上記内容の評価点および平常点の合計で60点以上を合格とする。 テキスト
『図説 近代建築の系譜』彰国社 1997【ISBN:4-395-00470-9】
参考図書
『新建築学大系5 近代・現代建築史』彰国社 1993【ISBN:4-395-15005-5】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
建築史を学ぶ最初の学科専門科目。引き続き「西洋建築史」「日本建築史」「住宅史」が用意されており、段階的に学ぶことができる。先人が培ってきた建築文化に触れ、多様な建築のデザインや歴史を知ることで、より良い建築を求めるための意識がより高められる。過去の優れた建築遺産の中に、将来の建築あり方そのものを考えるための情報が潜んでいる。建築史という分野の面白さを知る第一歩である。
履修登録前の準備
テキストを確認しておく。
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